この恋を殺して、あなたと仲良くなりたい。

でも、そう思うたびにわたし、
どんどんあなたを好きになっていくよ。

もしも願いが叶うなら、
わたしはあなたの手を引いて、笑っているあの子になりたい。

じゃなきゃ、あなたはわたしを見つけない。

どうして好きになってしまったんだろう。
好きになろうとしなければ、
わたしはきっと、あなたの親友になれた。
あなたのことを困らせることもなかった。

どうして敵わないってわかってしまったんだろう。
あの子と笑っている姿を見つけなければ、
わたしはきっと、まだあなたに希望を持ってた。
あなたに似合う女の子へと努力できた。

あなたにはわたしじゃなかったんだって、
気付かされるのはあんまりにも酷だよ。

あなたを好きだと騒いでいた、甘酸っぱい夏の日々。
わたしは心の底から笑って、
あなたに目一杯ときめいていた。
心がはち切れそうなくらい、あなたが好きだった。

あなたじゃなきゃ嫌だと泣き伏した、苦々しい冬の時、
わたしはあなただけに手を伸ばして、
恋を忘れて縋っていた。
あなたを盲信することがあなたと繋がることだと信じてた。

だけどもう忘れなきゃ。

もしも願いが叶うなら、
せめてわたしはあなたの友達でいたい。

この恋を殺しても、あなたと一緒にいたい。



だけど願いは叶わない。
時はだんだんわたしを置いて過ぎ去って、
もうあなたの影すらわたしには見えない。
あなたのことが好きだった、なんて思い出は欲しくなかった。


わたしはまだ、あなたをずっと好きでいたい。