おのれ~金剛め! | オッ!日刊超教新聞

おのれ~金剛め!

おのれ~金剛め!「なにネ?」あ、ごめん……じゃなくて。

なかなかバタバタして、第5部の最後の3話を一本にまとめるダルマ落とし編集が出来ません。
また第5部が終わったら再開しようとしていたオリジナルのカラス天狗と少女の物語にも手が付いていません。

おのれ~こうなったのも金剛の仕業だぞ~あいつめ!……ってのは冗談。
単に今後のことを妄想していたら、止まらなくなっただけです。

☆ ☆ ☆ ☆

「テ・イ・ト・ク……私何も悪いコトしてないし苦しいヨ」

「……」
私はちょっとだけ”力”を緩めた。向こうにいる比叡はさっきからずっと硬直したままだ。

私の腕の中で金剛は呟くように言った。(英語)
『提督は知ってるよネ?私って強い子だと思われているけどサ全然そんなことないんだよ。ソーリー……みんなの前だとつい強がってしまうんだヨ』

『……』
私は、ただうなづいた。なぜか英語だと意外にきっちりした単語を使うんだよな、この子は。

その時ノックの音と「失礼します」という声がした。直ぐに執務室のドアがゆっくりと開いた。ハッとして部屋の中の全員がドアを振り向くと、そこには電ちゃんがいた。何となく「まずい!」と思ったが後の祭りだった。彼女は驚いてを見開いたまま固まっている。

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「え~っと」とは言うものの私も金剛も蛇に睨まれたように体が硬直して一歩も動けない。比叡も相変わらずフリーズ中。執務室に抱きあう男女とそれを見る女性が独り。変な構図だな。私が頭の中で冷静にそう考えていると

「すすす……すみませんなのれした!」
慌てた電ちゃんは舌が回らずに変な日本語を発した。彼女はそのままドアを開け放してドタバタと逃げるように廊下を立ち去った。
何か……うん、こりゃ~とってもまずい予感がするな。ひと騒動起きるぞ……まぁ当然か。私たちの格好は真っ昼間から駆逐艦には刺激的過ぎる光景だ。

やがて比叡が震え声で言った。
「おお、お姉さま……」

その声に反応するようにして私たちはようやく”分離”した。お互い気恥ずかしくて金剛はわざと反対を向いて窓の外を見ている。私はオホンと咳払いをしながらデスクに戻ったが……比叡はまだ硬直していた。

「えっと……比叡?」
私が改めて声をかけると彼女はピクっとしてようやく硬直を解いた。

すぐに金剛が彼女に近寄って背中から包み込むように抱きしめる。
「ゴメンネ!比叡にはチョッと刺激が強すぎたネ」

「ええ……ああ……でも、でもお姉さま良いんです!大丈夫ですから……」
そう言って一旦は金剛の両手を振り解(ほど)いた彼女だった……が振り返って金剛の笑顔を正面から見た途端、やっぱり比叡は崩れるように泣き出してしまった。そんな彼女を金剛は正面からソッと抱きしめていた。まるで母親の如く。

その光景を見ながら私は思った。不思議な子だよな~金剛って。一人で相対すると時に激しく我がままを主張する。かと思えば時には比叡でも受け止められるくらいの包容力を見せる。

……確か金剛って駆逐艦たちにも受けが良いんだよな。落ち着いているときは、けっこう面倒見も良いし。

きっと戦艦クラスになると能力だけでなく心情の幅も大きいのだろう。意外性が大きいのか大胆なのか。まあバイタリティが豊富というべきなのかな?


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私はフッと、あの武蔵様を連想するのだった。

☆ ☆ ☆ ☆

……てかさぁ~、いい加減この近況ミニストーリーって本編に組み入れたほうが良いですよね~。これだけで既に半話分くらいの分量があるし。

ただあまりにもホイホイと出来上がってしまうので困ったモンです(笑)
即興過ぎて本編に入れる暇(いとま)がないんですよ。

近況報告で軽く書いて、まとまったら本編にするという。
でもこの形式もアリかな?私も楽しいから。

今後、ちょっと検討しましょうか(^^;