これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。
いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。
運命の数式。
命がけの純愛が生んだ犯罪。(データベースより)
直木賞受賞作品。
そして何と言っても現在放送中のドラマ、『白夜行』 の作者、東野圭吾。
彼の作品は殆ど読んだことがなかったんですが、白夜行が面白いので買ってしまいました。
こんなに早いペースで読んだのは初めて!というぐらい早く読み終わってしまいました。 まぁ、”私のスピード”基準ですけど。 本はたいがい寝る前に読むので、毎晩数ページしか読めません(笑)。
でも、ここ最近は良い本(リリー・フランキーの東京タワーなど)に出会うことも多く早いペースで読んでいたんですが、その中でもこれは早かった! 眠いけど読みたいという衝動にかられました。
隣に住む親子の母親を愛した男、石神。 殺人を犯してしまった女を守るために石神が完全犯罪をもくろむという。
そして、そこに関わってくるのが、大学教授の湯川。 どうやら他の本でも登場してるそうで。 全然知らなかったんですが(汗)。
まさか! まさか?! まさかー!!!!
という結末。
その警察に決定打をうたせない完璧なトリックにも驚きますが、やはりこの結末は凄い。
最後まで読んで、初めて”深い愛情”の本当の意味を知ることになります。
↓↓ネタバレ↓↓
『 まさか石神自身が本当に人を殺していたなんて思いませんでした。 そこまでしてたのかっていう。
そして更に女が昔の客だった男と会っているのを目撃して、脅迫ともとれるような文章を残していたんですが、それもこの最後のもしもの時のためだったなんて。 すべて、すべてもしもの時のために用意されていたシナリオだった。 石神は何があろうとも最初から彼女を裏切るつもりもなければ自分が身代わりになるつもりでいたということです。 』
驚きと、その切なさに涙を流さずにはいられませんでした。
もっと東野圭吾の本が読みたくなりました。