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私は妻をかばうようにして壁にピタリと張り付きました。
為す術(すべ)が無いとはまさにこのことでございます。
漆黒の闇のなかを何かが近づいてくるのだけがはっきりと感じ取れました。
髪のようなものが私の鼻っ柱にわずかに触れたような気がいたします。
「うー うー うー うー うー うー 」
私の耳のすぐ横からあの唸り声が聞こえて参りました。
呼吸はおろか、瞬きひとつの音もたてられない恐ろしい緊張感。一筋の汗が額から頬を伝います。それは自分のものとは思えないほどに凍る様に冷たい汗でございました。
2体が私の目の前を通過したリーバイス 501
リーバイス アウトレット
リーバイス 505
と思います。闇が深すぎてはっきりとはわかりません。
近づいてくる足音と唸り声はそれよりも遥かに多いものです。気づかれずにこのままやり過ごすことなど万に一つもないでしょう。
外の銃声は止んでいました。
だからやつらの歩みはゆっくりだったのでございます。
匂いで気づかれる???
やつらにとって視界などあっても無くてもさほど関係の無いことです。感覚で一番優れているのは「聴覚」そして「臭覚」。闇は私たちの味方ではないのでございます。妻が食われていく姿を見なくて済むことがせめてもの救いでございました。
互いに押し合いながらやつらは何かに導かれるように進んでいきます。
私は観念いたしました。
妻の手を強く握りしめます。
しかし、なぜか、やつらは私たちのすぐ傍には寄ってこないのです。
接触する寸前にやつら