【MHF】私とボクの思い出【小説】第三十八話 | チョコっとMHブログ♪

【MHF】私とボクの思い出【小説】第三十八話

フローラ
「はぁーーーーっ!!」



ズジャッ!




フローラ
「…うぐぅっ…!」

(やっぱり使ってきたわ…っ!)


老人は黒々とした冥光を放ちながら、こちらを睨みつけるッ


老人
「…フン。小娘が…ッ!
粋がるな…ッ!
お前が何をしようがッ!
我々の何を暴こうがッ!

…我々は“正義”なのだ…ッ!

そう、我々は常に民衆の事を考えて動いているのだ…。
そして貴様らは常に我々を支持して生きてきたッ!

我々がいなければッ!
…貴様らは何も出来ず。

我々を支持しなければッ!
…貴様らはァ生きていくことが出来ないのだろうがァッ!」


老人が放つ黒冥の光、
もちろんフローラの記憶にはしっかりと焼きついていた!
祖父が放つ唯一無二のオーラ
それはまさに鬼神の如く!


フローラ
「あなた達は間違っている…っ!
おじいちゃんも…、
大長老さんだって…!

こんなこと間違っていると言う…っ!」


老人
「そうだなぁ…。


…だから“死んだ”わけだが。」


フローラ
「…!!
…許さないっ!!」


フローラの怒りはもう既に頂点に達していた。


老人
「お前のじいさんも大長老も…強かっただろう。
…そしてお前も。

そういう者には見えないんだなァ?
持たざる者の苦悩が…。
貴様らが言っているのはエゴなのだよッ!

綺麗事だけで世界は回らないのだッ!

だからお前のじいさんはッ!
我々のために人間の限界を超えた力を!技を!生み出したッ!
ところがどうだ!?
扱える者がいないではないかッ!?
お前のじいさんはとてもガッカリしていたなぁ…
我々のような持たざる者に…いたくガッカリしていたよ…えぇ?

だがな…ついに手に入れたのだ…。
ルドルフの体を…!
細胞を…!
遺伝子を…!

一度は英雄を失ったが…今はもう英雄を量産できる。

これでしばらくはこの世界も安泰だろう?えぇ?」


フローラ
「違う…!間違っているっ!
鬼神化なんてなくたって!
鬼人化なんてしなくたって!
強い人はたくさんいる…!

人は誰かのために頑張る時にっ!
本当の力を超える事が出来るのっ!

それが鬼神化の本当の使い方!
あなた達はただそれを小出しにして金儲けを企んでいるだけよっ!!

綺麗事なんか言ってないっ!

あなた達は自分を正当化しているだけっ!!」


(おじいちゃん、お願い…!
力を貸して…!)


第三十九話へつづく―