【MHF】私とボクの思い出【小説】第三十二話 | チョコっとMHブログ♪

【MHF】私とボクの思い出【小説】第三十二話

フラウ自分の過去について
多くは語らなかった。

語らなかったというよりも“語れなかった”のだ。


(私の中で湧き起こっていたいくつもの謎や疑問。
それらが今はっきりと…
まるで濃い霧が晴れていくように、
点と点が一本の線で繋がっていくように、
はっきりと見えてきました。

フラウちゃんの過去。
それは幸せと呼べるものではなかったかもしれない。
でも…今のフラウちゃんは……。)

フローラはフラウの手を握り、そして真剣な眼差しでフラウの顔を見つめる。

フラウ
「どう…した…の?」

なにも言わず、じっとフラウを見つめるフローラ。

フラウ
「…もう帰ろ?
フローラちゃんのお家に…。」

フローラ
「う…うん!
これからのこと、ちょっぴり不安になっちゃってっ!」

フラウ
「大丈夫だよ~!
ボクが付いているからさ!ボクがフローラちゃんを守るよ~!
レジェンドラスタに任せてよ~!」

フローラ
「…うん。ありがとうっ。
(ちがうの…
フラウちゃん…もうあなたに…会えなくなるかもしれないから…)」


フローラの胸には様々な思いが複雑に交差していた。


(行かなくてはならない場所がある…!

会わなくてはならない人がいる…!

その結果、どんな事が起こっても…
私はフラウちゃんを救いたい…!







“ルドルフ家の者として…っ!”)







祖父である剣聖ルドルフが生み出した技法
“鬼神化”をめぐるギルドの研究、普及への挑戦。
そして鬼神化の劣化版ともいえる技法“鬼人化”の生産、それの普及計画が失敗に終わった事は既に語った。

ではなぜ今!
鬼人化を可能とする人物が同時に二人も存在するのかッ!?

そしてこの二人には決定的な違いがあるッ!

まずフローラは、鬼神化を生み出したルドルフの遺伝子を受け継いでいるため、自然な形で発動する事が出来た!

では何故フラウも鬼人化が…?
離婚した父親に秘密が…?

否!

父親はいたって普通の人間であった!


彼女は一度砂漠で死にかけたが
ギルドは彼女を砂漠から救い出し、一命を取り留めることが出来た!

しかし彼女はハンター規約に対して違反を犯してしまっていた!
さらにその身体には重大な障害が残ってしまう事…!
それらを彼女の母親に報告したところ、返ってきた言葉は驚くべきものだったッ!










フラウの母
「うちには娘なんていません。知りません。」