【MHF】私とボクの思い出【小説】第一話 | チョコっとMHブログ♪

【MHF】私とボクの思い出【小説】第一話


―「キミ、片手剣しか使えないの?」―

視界を横切る桜色を眺めながら私はつぶやいた。
誰もいない浜辺でプカプカと海に体を浮かべると
全てが小さな事のように思えて、嫌な事も忘れられた。


私「片手剣しか使えないもん。」

とはいえ新人ハンターと呼ぶほどハンター歴が浅いわけでもない。
世のハンター達が効率のいい狩りを求めている事だってわかっている。
一日に数多くの依頼をこなす事がモンスターハンターの使命である。
故に、彼女はパーティーに参加できなくても仕方ないと諦めているのであった。

既に凄腕ハンターとしての資格を所持している彼女だが
そういった理由で あまり凄腕ランクのクエストはこなしておらず、
上位ランクのハンターや下位ランクのハンターのお手伝いをする事が多かった。

しかし、時が経てば後輩ハンター達も
様々な武器種を使いこなしていくようになり
凄腕に上がる頃にはやはり、世のハンター達と同じように
“片手剣しか扱うことのできない彼女”
とは疎遠になっていくのだった…。

もちろん中には効率度外視で狩りを楽しむ者も少なくはない。
時にはそういった連中と行動を共にして自信を回復させる
といったような事もしたが、
剛種クエストやハードコアクエストといった高難易度クエストの依頼には
やっぱりまだまだ付いて行けない彼女であった。


私「もっと片手剣術を磨かないとっ!」


……彼女に他の武器種を練習する
という発想は生まれないのであった!


―第二話へ続く