新しい生活の始まり
みっちゃんが アパート生活を送ることになりました。
ずっとずっと望んでいたアパートでの暮らしの始まりです。
「ねえ、ちなみさん!アパート見に来てよ!!」
みっちゃんに誘われて、アパートにお邪魔してきました。
「ねえねえ、きれいでしょ?広いでしょ?だって6畳もあるんだよ!
畳張り替えたばかりなんだよ。
私、頑張るんだよ。一人で生きてくしかないんだから!
でも、やっぱりテントよりいいね、こっちのほうがいい…。
皆、いなくなって寂しいけど、だって、テントはおっかないじゃない?
夜もおっかなくて眠れないんだよー。
これからは安心して寝れる、鍵してたら誰も入れない。
思い切ってテレビも買おっかなあ。一人でこの部屋じゃ寂しいからさあ。」
みっちゃんのお喋りは止まりません…。
とてもうれしそうなみっちゃんの姿を見て、
アパートが決まって、本当によかったなあ…と思いました。
帰りに、また一緒に公園に寄ったのですが、
みっちゃんが自分のテント跡を見て、こんな風に言いました。
「私、あんなところに住んでいたんだねー。よくテントで寝てたよね。」と。
私も、同じことを思いました。
そういえば、みっちゃんは、とても小さなテントで暮らしていたんだなあ…。
それは、なぜだか すごく昔のことのように思えて、不思議な感覚でした。
みっちゃんが、この先もずっとアパートで無事に暮らしていけますように。