先日、職場の人たちと話をしていた時、仕送りの話題になりました。


まだ大学生などの子どもがいる人たちは子どもにどのくらい仕送りしているのかとか、独身貴族の人たちは親に仕送りをしているのかとか、そんなことを話していた時、30代男性同僚が『僕は元気に生きていることが親孝行だから仕送りとかしてません』と胸を張って言いました。


それを聞いて、何人かの人たちは『え〜!』と引いていましたが、私はその言葉にすごく納得できました。



元気に生きていることが親孝行。



普通の人には当たり前すぎてわからない、本当の親孝行。




そもそも、親孝行なんて子どもが無事に生まれた時点で十分に親孝行したと思います。



その昔、私の祖母から子どもは三歳までに一生分の親孝行を果たしていると聞かされたことがあります。


スヤスヤと眠る顔、無垢な笑顔、怒った顔、泣いた顔すら愛おしい。それだけで十分に親孝行を果たしているのだと言っていました。


だから、30過ぎて今も元気に生きていることはそれだけで親孝行しているんだと思います。




私の母は次男が亡くなった時に、息子の耳元で『親よりも先に死ぬなんて親不孝者だ』と言いました。


それを聞いて私は母を物凄く怒りました。


まだ亡くなって数分しか経ってない、医師ですらまだ聴覚は残っていると言っている側で、次男に対して親不孝者だと言う神経が分からず、大喧嘩をしました。



でも、100歩、いや1万歩譲って裏を返せば、親よりも長生きしているだけで親孝行なんだと言われたんだと思えば、納得できたのかな。



いや、できないな。




結局、親孝行ってなんなんだろうって考えさせられた出来事でした。