先生を待ち合いに残し、途中、ゴミを回収中の業者さんの通せんぼにあいながら検査室の隣の部屋に通される。
ドラマのＩＣＵみたいにガラス越しに息子が寝ていた。
先生がくるくる機械を操作しながら息子の頭に中の血管を見ながらおそらく出血した個所、その周りに血が残っている個所などの説明を受ける。
当初の読み通り、出血は少量ですでに自然に止まっていた。
瘤に小さな裂け目が出来て出血し、そこの自然にかさぶたが出来たのだ（←ってことだと私は理解した）
「非常にデリケートな状態です。いつ血栓がはがれて再度出血するかわかりません。２４時間以内に再出血する確率はかなり高いです。」
と、あいかわらずくるくる頭の血管画像を回しながら先生が言った。
これは全くの余談だけど、先生はＭＲＩ画像を見せながら話す時も絶えず画像をちょこちょこ動かすのだ。
これは正直なところちょっとわかりにくいことがある。
ときどき止めて、ここがあーでこーで って説明してまたちょこちょこ動かす。
見ているこっちはなんだかとても落ち着かないのだ。
「なので、再出血しないようこのまま麻酔をかけて血圧を下げた状態で様子を見ようと思います。」
息子は血栓の状態が安定するまで人工呼吸器をつけこん睡状態でストレスをかけずに眠らせておくことになった。
ＩＣＵの病室に移されて人工呼吸器を装着された息子は、もうまさに「救命救急２４時」に出てくる状態だった。
ベッドの周りは機械だらけ、壁の大きなモニターで心電図・血圧・呼吸数・脈拍数を表示され、口には呼吸器のチューブが差し込まれた。
病室には先生も通してもらった。
顧問の先生は放課後の部活中に頭が痛いと言って救急車の中では会話もしていた生徒が、再会した時には人工呼吸器装着のこん睡状態で さぞ驚いたと思う。
わざとですよー。わざと眠らせてるんですよー と説明したが、明らかに動揺していた。
息子が検査に運ばれた後、救急受付の横の待合で待つことになった娘ちゃんと私、そして先生2人…。
「今日はありがとうございました。検査は多分２～３時間はかかるので、また連絡させていただきますので…」
と、さりげなくもう帰ってもらっていいですよーて先生にお礼を言うが、
「いえいえ、結果が出るまで心配ですので。」
と、一緒に待つ気まんまん。
いや、気まずいし…。
そんな何時間も話もないし、娘ちゃんともバカ話できんし。
そんなこんなのうちに病院に到着した旦那も先生に
「あ、今日はもう大丈夫なんで。」
と言うも、
「いやいや、このまま帰っても心配ですし。」
と先生も譲らない。
しかもその後には担任の先生も病院に来てくださり、先生3人と旦那と私と娘ちゃん という、何とも盛り上がらないメンバーで黙々と待つ。
コンビニにも行きづらいし、家族での話もしづらい。
まさに黙々と待つこと2時間。
しかもここは救急のオペ待ち合い。
後ろにはぐすんぐすんすすり泣くながら待つご家族が…。
「おじいちゃんは大丈夫よ。」
とかお子さんにささやく声も聞こえちゃうほど静か。
2時間半ほど過ぎ、もう胃潰瘍なるわっって思ったころに看護師さんが呼びに来てくれた。
「今日はありがとうございました。検査は多分２～３時間はかかるので、また連絡させていただきますので…」
と、さりげなくもう帰ってもらっていいですよーて先生にお礼を言うが、
「いえいえ、結果が出るまで心配ですので。」
と、一緒に待つ気まんまん。
いや、気まずいし…。
そんな何時間も話もないし、娘ちゃんともバカ話できんし。
そんなこんなのうちに病院に到着した旦那も先生に
「あ、今日はもう大丈夫なんで。」
と言うも、
「いやいや、このまま帰っても心配ですし。」
と先生も譲らない。
しかもその後には担任の先生も病院に来てくださり、先生3人と旦那と私と娘ちゃん という、何とも盛り上がらないメンバーで黙々と待つ。
コンビニにも行きづらいし、家族での話もしづらい。
まさに黙々と待つこと2時間。
しかもここは救急のオペ待ち合い。
後ろにはぐすんぐすんすすり泣くながら待つご家族が…。
「おじいちゃんは大丈夫よ。」
とかお子さんにささやく声も聞こえちゃうほど静か。
2時間半ほど過ぎ、もう胃潰瘍なるわっって思ったころに看護師さんが呼びに来てくれた。
※前回の投稿がなんかものすごい思わせぶりな感じで切れてましたが…特に意味もなく、先にネタばれ（？）ですが息子は無事に2年になり、学校へも通えてます。
先生はいつもより少し深刻な顔だった。
ホントに不謹慎な話なんだけど、深刻な先生の顔を見て、あー私も深刻な顔せなあかん…って思った。
「出血してます。おそらくは昨年検査した瘤からの出血です。くも膜下出血です。」
「くも膜下出血」
この単語はかなりの威力があった。
ぶっちゃけ出血とか言われてもはーって感じだけど、くも膜下出血ってなんか大変やーん(-公- ;) って感じなのだ。
別にふざけて書いてるわけではなくて、ホントに「くも膜下出血」って言葉で初めてリアリティを感じました。
今、思い返すと本当に何の根拠もないのだけど、そして実際に息子が今無事なのでこんなことを書けるのかもだけど、私は息子は大丈夫だと確信があったのです。
そしてその時の「くも膜下出血」という単語は初めて私のその根拠のない確信を揺らがせる言葉だったのだが、その後の話で私の確信はすぐに立ち直った。
「ただ確認されているのは少量です。今後はわかりませんが現時点ではその出血も収まっています。」
ほらね。あいつは大丈夫やねん。（←心の声）
「とりあえず今から麻酔をかけて造影剤検査で詳しく出血の状態を調べます。」
そして毎度の造影剤検査のための何枚もの書類にサインをし、麻酔前の息子に会った。
息子は
「んー、頭痛いー＞＜」
と言っていたが、先生は
「あれー？もう麻酔効いてるので痛くないはずなんやけどなー」
って、「くも膜下出血です。」と言ったときとは別人のように穏やかにボケていた。
そして息子は長い眠りについたのです。
先生はいつもより少し深刻な顔だった。
ホントに不謹慎な話なんだけど、深刻な先生の顔を見て、あー私も深刻な顔せなあかん…って思った。
「出血してます。おそらくは昨年検査した瘤からの出血です。くも膜下出血です。」
「くも膜下出血」
この単語はかなりの威力があった。
ぶっちゃけ出血とか言われてもはーって感じだけど、くも膜下出血ってなんか大変やーん(-公- ;) って感じなのだ。
別にふざけて書いてるわけではなくて、ホントに「くも膜下出血」って言葉で初めてリアリティを感じました。
今、思い返すと本当に何の根拠もないのだけど、そして実際に息子が今無事なのでこんなことを書けるのかもだけど、私は息子は大丈夫だと確信があったのです。
そしてその時の「くも膜下出血」という単語は初めて私のその根拠のない確信を揺らがせる言葉だったのだが、その後の話で私の確信はすぐに立ち直った。
「ただ確認されているのは少量です。今後はわかりませんが現時点ではその出血も収まっています。」
ほらね。あいつは大丈夫やねん。（←心の声）
「とりあえず今から麻酔をかけて造影剤検査で詳しく出血の状態を調べます。」
そして毎度の造影剤検査のための何枚もの書類にサインをし、麻酔前の息子に会った。
息子は
「んー、頭痛いー＞＜」
と言っていたが、先生は
「あれー？もう麻酔効いてるので痛くないはずなんやけどなー」
って、「くも膜下出血です。」と言ったときとは別人のように穏やかにボケていた。
そして息子は長い眠りについたのです。