なみだの わけ

きみが わらった

きみが 泣いてた




なみだのわけを
ぼくは知ってる

だから
ぼくにだけは
甘えていいからね



ぼくはまだほんとうは

きみのことが

だいすきみたいだ





だけどそれは言えないから


せめてこうして誰よりも

きみのこと
わかってるみたいなふりをして

ありがとうの言葉をもらって



嬉しくて泣いてるんだよ

ひ みつ

それをうらぎりと呼ぶのかは
ぼくにもほんとはわからなくて



もっと深いところまでちゃんと
きみのことを
わかってあげられたら

かくしごとも
しないはずなのにね



よわいのは
いつもぼくのほう

よわさをかくすために
いつだって牙をむいているだけ




すべてが
あわのようにきえていくことが




ただこわいだけなんだ

きみの な

久しぶりに見た
きみのかお

久しぶりの
きみのこえ




変わってない。
なぁんにも



なぁんにも。




でも

何かが確実に違って


その違いに
少し戸惑う




頭を撫でる
てのひらのぬくもりさえ










あの頃のままなのに