¥500の重み | Centotrenta 代表 加藤いさおのBLOG                        

人それぞれ
モノガタリがあるように

 

服を買うという行為も

そのヒトのモノガタリに食い込む事がある

 

10数年舗に通ってくれる

 

お客さんがいる

 

彼は結婚してお子さんも授かり

「守るものが増えたので

以前のように 買い物ができなくなりました」と言う

 

「そら、そうやん!顔だけでも出しに来てや」と言っていた

 それでも数か月周期で

シャツやネクタイを買いに来てくれる

 

以前彼のBLOGでこんな嬉しい事を書いてくれていた

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そして1ヶ月程前

 

照れくさそうに

 

「いさおさん、約束通りスーツ作りにきました
でもスーツは僕の貯金では足りないのでジャケットにします」

 

「お~~嬉しいなあ
貯金崩して大丈夫なんか?」

 

「約束した日から¥500貯金してたんですよ
ようやく貯まったので」

 

「・・・・・・・おまえ」

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現場は生きている

 

血の通った人間同志のモノガタリをつくるために

現場があるのかもしれない

画面越しの商品をクリックでは絶対に
購入できない逸品が現場にはある

その購入できない逸品が「感情」だ

完成したJKを

また照れくさそうに着る彼を見ていて

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通いはじめてくれた頃の彼とダブらせた

間違いなく

彼のモノガタリにこの血の通ったJKも追加される事だろう。

そして
私のモノガタリにもこのJKが追加された事を誇りに思う。