1979年11月12日(当時高校3年)の雑記 | ミニカーおやじの雑記帳

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ようこそおいで下さいました! 今宵もミニカーを肴に、一杯いきますか?


秋色の街角でのことだった。



黒いスカートにブーツを履き

赤いセーターを首に巻いて

男と連れ歩いていく後ろ姿。

やや早い足どり、風になびく後ろ髪。

いかした娘だと思った次の瞬間

俺の心臓は凍りついた。



彼女だ。



一緒にいる男は・・・ あいつだ。



俺は一瞬目がくらんでしまった。

どうしたんだ、それがどうしたんだ。

もう彼女とは何の関係もないんだ。

そう思いながら俺は

俺の足どりが普通でないのを感じた。

もう一度、前を歩く二人の姿を見てみた。



彼女、そしてあいつ、間違いなかった。



彼女、新しい男をつくったな・・・

俺はニヤリとした表情をつくってみた。

そうしたところでなんにもならないことは知っていた。

そして俺は平静を取り戻そうとしたが、

俺の足は俺の足でないかのように力を失っていった。




それが彼女の自由というものだし、

そんな彼女の一面を俺が拒んだのだから、

なんでもないことであるはずであった。

それなのに、この自分のではない足どりはなんだ?

全身から血が引いていく感じはなんだ?




別れて8カ月になろうとしている。

あの頃、彼女のブーツ姿が好きだった。

そんなブーツの季節が、又、やって来る。



(画像お借りしました)


いつも有り難うございます。
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