Cavelog
 
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 最初次のページへ >>
2011-03-10

King & Queen

テーマ:Cocktail
昨日3月10日は、一晩の2時間あまりで
およそ10万人もの人々が焼死した東京大空襲から66年でした。




当時のアメリカ大統領は、
1919年から13年間続いていた「禁酒法」を廃止し、
世界恐慌克服のための「ニューディール政策」や
原子爆弾製造のための「マンハッタン計画」を実施した
フランクリン・ルーズベルトでした。

彼が愛飲したカクテルだったからなのか、
ドライ・ジンとドライ・ヴェルモットというシンプルな辛口のレシピが
バーテンダーの技量と思いを反映させやすいからなのか、
"カクテルの王"と呼ばれているカクテルが「マティーニ」です。

"カクテルはマティーニで始まりマティーニで終わる"といった名言があり、
世界中に250種類以上ものマティーニ・レシピがあるといわれています。


1943年、イギリスのチャーチルとソ連のスターリンとのテヘラン会談で、
ルーズベルトはマティーニを振る舞ったそうですが、
感想を聞かれたスターリンは「腹が冷える」と答えたそうです。
チャーチルがマティーニ好きだったのは知られています。
その後の冷戦を物語っていたようですね。


$Cavelog



アメリカ・ニューヨークのマンハッタン島は
1626年にオランダ人が先住民からラム酒3樽と交換したとされています。

マンハッタンはネイティブアメリカの言葉で「酔っ払い」という意味らしいですが、
"カクテルの女王"と呼ばれているカクテルが「マンハッタン」です。

バーボン(またはライorカナディアン)・ウイスキーと
スウィート・ヴェルモットなどから作られるこのカクテルは、
ニューヨークの銀行家令嬢が1876年のアメリカ第19代大統領選の時、
マンハッタン・クラブで候補者支援パーティを開いた際に考案したといわれています。
考案した女性の名はジェニー・ジェロームでイギリス首相チャーチルの母親です。

$Cavelog


マティーニとマンハッタンは、
どちらも製氷機がなかった時代のカクテル
「ジン&イット」をアレンジしたものといわれています。





アサノ
2011-02-27

Black & White

テーマ:Whisky
20年以上前に「白黒半分」ていう怪しいガムがあったことを思い出したので、
最近入荷しましたマイルドな味わいで飲みやすいブレンデッドスコッチウィスキー
「Black & White」の紹介です。

$Cavelog


ラベルに描かれた白い犬と黒い犬のマスコットと
"特級"という文字が目を引く80年代のオールドボトルウィスキーです。


外国からの圧力によって、
洋酒業界始まって以来の大改革といわれた
1989年の酒税法改正が実施されるまでは、
酒税の高い順に「特級・一級・二級」と分類されており、
特級はアルコール43度以上、
一級は40度以上43度未満、二級は39度以下といった度数による分類と、
原酒使用率30%以上が特級、
一級は20%~27%未満、二級は10%~17%未満
という原酒の使用率で分類されていました。

スコッチウイスキーなどの洋酒はほぼ原酒ですので、
20年ちょっと前まではすべて特級格付けで高い税金がかけられており
現在の2~4倍程度の価格で売られていました。
ジョニ黒やオールドパーが高級品だったというのはよく聞きます。
酒は国にとって昔からいい税収源なのですね。
明治時代などは国税総額の30%以上が酒税だったらしいです。



80年代お酒のCM詰め合わせ


税金といえば、
現在日本の参加が検討されている"平成の開国"(?)ともいわれているTPPは、
参加国間での貿易関税をほぼ例外なく撤廃することなどがもりこまれていて、
日本の農業が壊滅するという意見があります。

輸入農産物の関税率を調べてみると、
税率の高いもので小麦粉250%、バター482%、米が778%…
そしてなぜか超低カロリーのコンニャクが990%、
原料であるコンニャク芋は1706%とものすごい税率になっています。
1706%→0%になったらたしかに壊滅しそうですね。

食糧自給率(カロリーベース)も現在の40%から14%ぐらいまで
TPP参加によって下がると予想(農林水産省)されているようですが、
こちらも気になって調べたところ、
日本は食肉や乳製品などの畜産物を安く生産するために必要な飼料を
ほとんど輸入に頼っているため、
飼料が外国産だと国産の牛乳を飲んでもカロリーベースの牛乳自給率は11%、
国産卵でオムレツをつくっても卵の自給率9%と低い割合になってしまうようです。
生産額ベースの食糧自給率だと70%ぐらいになり世界第5位なんだとか…。





アサノ
2011-02-17

China & Wine

テーマ:Wine
GDPで日本を上回り世界第2位となった中国では
富裕層の間でワインブームらしく、
そのなかでも特にボルドーの一級格付けワインが人気のようです。
 
昨年香港で行われたオークションでは、
1869年ヴィンテージのラフィット3本が
1本あたり約1900万円という過去最高の落札額になり、
同じくラフィットの2009年は約550万円で売れたらしいです。
5大シャトーの1つであり、
毎年著名なアーティストによるラベルデザインで知られるムートンでは、
中国市場を眼中に入れてなのか
2008年のラベルが中国人画家によって描かれています。

$Cavelog


中国へのワイン輸出量1位のフランスはもちろん、
2位のオーストラリアも政府主導で巨額の予算を投じて、
中国市場を対象にした大型プロモーションを行っています。

有名銘柄の高級ワインがよく売れることから、
高いワインボトルに安いワインを入れて売るといった詐欺のために、
空のワインボトルでさえも4万円ほどの高値で売れるとか…。

高級ワインは飲むだけでなく、
金や原油などよりも利益をもたらす投資先として注目されていて、
昨年一年間で金35%原油20%に対して57%も価値を上げたそうです。

ワインの購入だけではなく、
ボルドーのシャトー自体も中国企業や富豪に買収され、
初めて買収されたのは2008年でシャトー・ラトゥール・ラガンス、
昨年はシャトー・シュヌー・ラフィット…
一級格付けシャトーと名前がそっくりで間違えそうですね。汗





アサノ
2011-02-09

1Q84 & 1984

テーマ:Whisky

村上春樹のベストセラー「1Q84」は、
1949年に刊行されたイギリスの作家ジョージ・オーウェルの「1984」が土台になっています。
近未来世界での全体主義国家の恐怖が描かれたこの作品は、
思想・文学・音楽など様々な分野に今なお多大な影響を与え続けています。

オーウェルが結核の積極的な治療を拒否し、『1984』の執筆のため移り住んだ場所が
スコットランドの孤島ジュラです。
アイラ島のすぐ北に位置するジュラ島は、人口200人に対して野生の鹿が6000頭も生息し、
ヴァイキングの言葉でもともと「鹿の島」を意味する世間から隔絶された土地だったようです。

強烈なピート香が特徴であるアイラ島のウィスキーとは異なり、
ジュラ蒸溜所のウィスキーは、ピートをほとんど焚きこまない麦芽と
背の高いポットスチルの蒸留器を使用するため、軽くまろやかなのが特徴です。

$Cavelog


ジョージ・オーウェル生誕100年を記念して造られた「アイル・オブ・ジュラ1984」は、
『1Q84』がベストセラーになったとたんに日本では入手困難になったとか…。

アイル・オブ・ジュラは他にも十字架マークの「迷信」、独眼マークの「予言」など
個性的なシリーズを造り出しています。



Apple's Macintosh Commercial 1984


DAVID BOWIE - 1984





アサノ
2011-02-07

チャーチル&ヘミングウェイ

テーマ:Cocktail

「チャーチル」というスコッチウイスキーを使うカクテルがあります。
このカクテル名は、
第2次世界大戦時イギリス国民の間では評判は悪かったらしいですが、
決断力を買われて首相になり、
イギリスの危機を救ったウィンストン・チャーチルからきています。

$Cavelog


チャーチルはエクストラ・ドライ・マティーニにこだわったことでも知られ、
ジンを注いだグラスにベルモットのボトルの影を映しただけで、
極上の一杯と言ったという話は有名です。
…マティーニじゃなくて、ジンのストレートですね。

酒同様に愛した葉巻にも名をとどめ、
キューバ産ロメオYジュリエッタのチャーチルズは、彼に敬意を表して命名されたもの。
好んだ葉巻の大きさがチャーチル・サイズといわれています。

文才のあったチャーチルは『第二次世界大戦回想録』を著し、
1953年のノーベル文学賞を受けています。
翌年の54年の受賞者はヘミングウェイで、彼が酒好きだったこともよく知られています。

作品の中にも数多くの酒が散りばめられており、
15対1の超辛口マティーニやフローズン・ダイキリなどが登場し、世界に広めました。

ヘミングウェイは葉巻の地ハバナに22年も住んでいましたが、葉巻を吸わなかったそうです。

自らもカクテルを考案し、
雑誌エスカイアで紹介されたのがペルノとシャンパンで作る「ヘミングウェイ」です。
別名は"Death in the Afternoon"『午後の死』で
ヘミングウェイの短編小説の題名からきています。

$Cavelog





アサノ
2011-02-06

竹と桜

テーマ:Cocktail

日本にできた最初のバーは、まだ江戸時代だった今から150年ほど前の2月、
横浜外国人居留地内にあった木造2階建て「横浜ホテル」内のバーです。

それから30年ほどたった1889年、
サンフランシスコから横浜グランドホテルの支配人として招かれた
ルイス・エッピンガーというホテルマンが、
当時アメリカで人気のあったカクテル「アドニス」にアレンジを加え、
ホテルのオリジナルカクテル「バンブー」にしたといわれています。

ドライシェリー・ドライベルモット・オレンジビターズという
ワイン系の材料を使用する爽やかな香りスッキリした辛口の味は、
バンブー=竹という東洋的なイメージにあっています。
日本酒にも少し味が似ています。
日本酒を意識して作られたのでしょうか?

考案したのは日本人ではありませんが、
外国人船客によって横浜から世界に広まり、
1906年に出版されたアメリカのカクテルブック
「ザ・ワールド・ドリンクス」にも紹介された
バンブーは、日本で生まれた初めてのカクテルです。

$Cavelog


日本人が考案した中で、最も世界に名を知られることとなった
最初のカクテルは「チェリー・ブロッサム」です。
こちらも横浜生まれのカクテルで、関東大震災が発生した1923年
現存する最古のバー「パリ」の前身となる『カフェ・ド・パリ』を開いた
田尾多三郎氏が考案したものです。

桜というより、アメリカンチェリーのような鮮やかな色合いで、
チェリーブランデーのフルーティーな香りと、
ブランデーのコクのある味わいを楽しめる非常に濃厚なカクテルです。
格式あるサヴォイホテルのカクテルブックに掲載されるほど世界的に有名です。

当時このカクテルを飲み、震災の悪夢から逃れ
癒し励まされた人も多かったのではないでしょうか。

$Cavelog





アサノ
2011-02-04

ウィスキーのイチロー

テーマ:Whisky
野球のイチロー選手は世界的に有名ですが…

$Cavelog

ウィスキー界のイチローといえば、埼玉県にある秩父蒸溜所
ベンチャーウィスキー社の肥土伊知郎社長です。

蒸溜所を始めようと思ったのが2004年、
蒸溜所の建物から設備の設計、貯蔵庫などすべて自ら考え完成したのが2007年、
免許がおり、仕込みを始めたのが2008年と驚異のスピードと実行力で夢を実現…

モルトウィスキーの本場スコットランドでは、
ウィスキーは最低3年の熟成が義務付けられています。
日本の法律では、たとえ未熟成でもウィスキーとして販売することは可能ですが、
それをよしとせず、
これまで秩父蒸留所の原酒はニューボーンと銘打ってリリースされていました。
(税制上ウィスキーになっていますが)


$Cavelog
イギリス法では蒸留所と認められるギリギリのサイズの小さなポットスチル(蒸留器)


情熱を語る伊知郎社長


熟成から3年、
2011年ついに秩父蒸溜所初のシングルモルトがリリースされる予定です。




アサノ

2011-02-04

酒と音楽

テーマ:その他

またまた更新を怠ってしまいました…。
2011年、あっという間に1月も終わってしまいましたが、
今年こそは無理矢理頻繁に更新していきたいと思います・・・。


当店のマスター千葉が好きな一曲


※冒頭の さゆりちゃ~~~ん はマスターではありません。




アサノ
2010-12-02

20周年

テーマ:その他
 先日28日、20周年パーティーがありました。
寒い中たくさんの方にお集まりいただきありがとうございました。
目の行き届かない所が多々ありまして申し訳ございません。
 20年という節目で皆様に祝っていただき大変うれしく思います。
そしてこれからも変わらぬご愛顧の程よろしくお願い致します。
スタッフ一同、より良いお店作りにはげんでいきたいと思います。
本当にありがとうございました。
後日、もっと詳しく画像等入れてアップしたいと思います
                    

                      まい絵文字
2010-11-18

解禁!!!

テーマ:Wine
ニュースなどでも取り上げていましたが
カーヴにも今年のボジョレー・ヌーボーが届きました!

$Cavelog-2010111718290000.jpg

ボジョレー・ヌーボー(ルーデュモン)

ブドウ品種:ガメイ

ルーデュモンの事については次回ご紹介しようかと思います
今回はボジョレー・ヌーボーについて説明させていただきます。

ボジョレー・ヌーボーはブルゴーニュ地方南部に隣接する丘陵地帯のボジョレーで生産されるヌーボー(試飲新酒)仕様の赤ワインです。
試飲酒なので早く試飲できなければ意味がないのでヌーボー用のボジョレーはマセラシオン・カルボニックという急速発酵技術を用いて数週間で醸造されます。

このヌーボーはそもそも当地の農民が収穫を祝ったのが始まりとされています。
本格的な輸出が始まったのは1968年からで当初の解禁日は11月15日でしたが1984年から11月の第3木曜に改められました。
解禁日が設けられた理由として、各メーカーがどこよりも早く出荷しセールスを稼ごうと競い合ってものがだんだんエスカレートしていきついにはワインとして出来上がっていないにもかかわらず出回るようになってしまったからです。

カーヴでは毎年好評で限定品ですのでお早めに!
日本人で唯一ヌーボーを造る仲田さんの2010年の味をお確かめください。




ユウキ

1 | 2 | 3 | 4 | 最初次のページへ >>