ということは、初級者にはやや細かすぎて、覚えるのも大変だし、そもそも全部使いこなすには無理がありました。
自分が使いこなせない数値を入れておいても意味がない、というわけで、今回初級者用のHUDを作ってみました。
初級者の人は、これを使って、ぜひキャッシュゲームを勝ってください!
表示するスタッツは、初級者でも、キャッシュゲームで勝つためには最低限ぜひこれだけは入れておきたい、というものに厳選してあります。
special3に比べて大幅に簡素化しましたので、これにて覚えやすく、且つ見やすくてスペースも取りません。
Hands /Agg% /CR /ReStvsHero
VPIP /PFR /ReSt /Squez /FtoReSt
Limp /CO-St /BTN-St /SB-St /BB-FtoSt
FlopCB /SkipCB-F /TurnCB /FtoCB /BetvsMissCB
どうです、簡素でしょう?
ちなみに、自分のHUDの位置が狂った時にすぐにわかるよう、目立つ黄色に色付けしてます。
一段目 Hands /Postflop Aggression% /Overall Check-Raise /TOT 3Bet Resteal vs Hero
①Hands これはこのHUD表示を構成するトータルハンド数です。ここでは、全部770のスピードポーカーのハンドです。スピードポーカーですので、6人卓、NL20です。ここに表示されている範囲は約一万ハンドです。敵のハンド数がこれだけあればその数字は相当に信頼できますが、普通はまずここまで貯まることはほとんどありません。
③Aggression% ポストフロップでのアグレッション(攻撃性)を表します。
この数字を見ることによって、フロップ後において、敵がアグレか、あるいはパッシブにチェックコールが多いのかがわかります。アグレな敵には強いハンドでのチェックコールが有効です。つまりスロープレイです。パッシブな相手が強くベットしてきたらかなり要注意です。
②CR チェックレイズです。これが多いプレイヤーにベットする場合は注意しましょう。
③ReStvsHero これは、Hero(自分のこと)のスチールに対してリスチールを仕掛ける率です。特定の相手に対してのみやたらにリスチールしてくるプレイヤーが居るのですが、自分がそのターゲットになっていたらこの数字が高くなっているのでわかります。そのようなプレイヤーを自分の左側に発見したら、中途半端なハンドはスチールせずに捨てて、強いハンドとプレイしやすいハンドでのみスチールし、案の定リスチールしてきたら強いハンドはもちろん4ベットするなりフラットコールして罠を張るなりし、それほど強くはないがプレイしやすいハンドはジャストコールしてポジションを生かして有利にポストフロップを戦ってやりましょう。相手のハンドレンジはそれほど強くはないので心配はいりません。
二段目 VPIP /PFR /TOT Resteal /Squez /TOT Fold vs Resteal
①VPIP プリフロでの参加率。まあ説明不要ですが、この数字が低いとロック、高いとルーズです。40を超えているプレイヤーはほぼ寿司でしょう。フルリングだと、30超えていたら寿司と見ていいと思います。
②PFR レイズで参加する率。VPIPとのバランスを見ます。PFRがVPIPの半分以下だと、やはりパッシブな寿司と見て間違いないと思います。
③ReSteal リスチール。これは、カットオフ、ボタン、SBからのオープンレイズをスチールと規定して、それに対して、ボタンやブラインドからリスチールを返す確率。
これはなかなか重要な数値で、ボタンやカットオフから微妙なハンドでスチールをするか考えるときは、必ず後のプレイヤーのこの数値を見て、これが高い場合はあきらめて素直にフォールドします。
④Squez おなじみのスクイーズです。誰かが初めにレイズをして、それに対して少なくとも一人以上のコールが入っている状態で、さらにリレイズすることをスクイーズといいます。
真ん中の、レイズに対してコールドコールしたプレイヤーのハンドはどうせたいしたハンドではないだろうという読みが前提で、リレイズして初めのオリジナルレイザーさえおろせれば真ん中のプレイヤーのコール分のチップもほぼ自動的に余計に取れるから、期待値が高いプレイということで、これをやたらに多用するプレイヤーが結構います。
前からのレイズにフラットコールしようとする場合は、自分の後ろにそういうプレイヤーが居ないかどうか確かめてからコールする習慣をつけるといいです。
また、AA等を持っていて前からレイズが入った場合、通常は変なスロープレイなどせずに素直にリレイズすることが強く推奨されますが、ただし、後に強烈なスクイーザーが居る場合は、それを狙ってフラットコールして罠を仕掛けるのも時にはありかもしれません。
ていうか、時にはそういう目にも合わせてやらないと、調子に乗られてやっかいです。(笑)
⑤F-ReSteal CO、ボタン、SBからスチールした時に左からのリスチールに対してフォールドする確率。自分がブラインドに居てスチールにこられた場合、そのプレイヤーのこの数値が高ければリスチールが成功しやすいです。
三段目 TOT Open Limp /CO-St /BTN-St /SB-St /BB-FtoSt
①Limp 文字通り、リンプで入る確率です。これが多い人はだいたい寿司ですね。
要注意なのは、トム所長もそうですが(笑)、この数値が低い(2以下!)プレイヤーが前の方からリンプしてきた時です。この場合、寿司リンパーのリンプと違いプレミアムハンドが入っていることが多く、自分がプレミアムハンドを持っている時以外はレイズしてはいけません。仮にレイズしてリレイズされてしまった場合はあきらめてフォールドしましょう。例え自分がKKやAKを持っている場合でも更なるリレイズはやめてフラットコールし、フロップ以降はAAを持たれている可能性を意識しながらのプレイになります。
②CO-St カットオフからオープンレイズする率。このあたりの数字が高いプレイヤーに対しては積極的にリスチールが狙えます。
③BTN-St 非常に(一番!)重要な数値です。このプレイヤーのようにボタンから60%以上もオープンしているプレイヤーに対しては、ガンガンリスチールしましょう。(笑)
ちなみに、トム所長のスピードポーカー観察によれば、ボタンからの2BBレイズは多くの場合非常に弱く、6~7BBの3ベットをすればかなりの確率でフォールドさせることができます。それこそエニハンで3ベットしても利益が出るのではないかと思えるくらいですが、まあさすがにそれはアレなんで、AX、KQ、KJ、QJs、77+くらいで3ベットしていったらいいんじゃないですかね。もちろんボタンレイズ率の異常に高いプレイヤー相手の場合限定ですけど。
それと、二段目のF-ReStealの数値も合わせて見る必要はあります。なお、ボタンレイズ率が高いプレイヤーでも3BBレイズの場合はそこそこ強いハンドであることが多く、リスチールしても抵抗、反撃される場合が多いので注意が必要です。3BBレイズに対しては、自分がSBならそこそこのハンドでもあきらめてフォールドし、BBならフラットコールをした方が良いと思います。フロップを見てみてダメならさっさと降りましょう。
④SB-St SBからBBに対してスチールする率。このHUDのプレイヤーのように50%以上もスチールしてくる相手に対しては、2や3を含んだような最低ランクのハンド以外は捨ててはいけません。とりあえずコールしてフロップを見ましょう。BBにはポジションという強い味方もあるので、フロップ以降は有利に戦えます。もちろん、そこそこ以上に良いハンドであればリレイズもどんどんすべきです。とにかくBBを簡単に捨ててはいけません。とりわけ、2BBのレイズに対しては、よほどのことがない限りはコールして大丈夫です。フロップ外したらさっさと捨てればいいだけです。フロップが合った時にがっつり取り返せます。
⑤BB-FSteal BBの時にスチールに対してフォールドする率。これが高いプレイヤーがBBに居る時には積極的にスチールに行きましょう。
四段目 FlopCB /SkipCB-F /TurnCB /FtoCB /BetvsMissCB
①FlopCB フロップでCB打つ率です。これが70%以上の高いプレイヤーにはフロート(あまりヒットしなくてもとりあえずコールしてターンのカードと相手のアクションを見る)が有効です。
ここが40以下のプレイヤーがCB打ってきたら何か当たっている可能性が高いとみていいでしょう。
③SkipCB-F フロップでCBを打たなかったときに、ベットされたらフォールドする率。
この数値が高いプレイヤーは「CBを打たない≒全く手がない」という感じなので、こちらも手がなくてもベットすればポットを取れる可能性が高いです。
ただし、同時に一段目のチェックレイズ(罠)の項目も一応見ておきましょう。
②TurnCB フロップでCBを打った時に、ターンでも続けてCBを打ってくる率。これが高い相手はフロップでコールしてもターンでまた打ってくるので、マージナルなハンドはフロップでフォールドしてしまうのがいいかも。逆に、強い手が入った場合はフロップでレイズせずコールにとどめて、ターンでまた打たせてその分も稼ぐといいでしょう。
ターンではCB打たないプレイヤーに対しては、フロップでマージナルなハンドでコールできます。
④F-CB フロップCBに対してフォールドする率。CBにたくさん降りてくれる相手に対しては、手がなくても積極的にCBを打ちましょう!
逆にCBに降りない相手に対しては、バリューハンドのみで、しかも大きめにCB打ちます。(笑)
⑤BetvsMissCB これは、プリフロレイザーがCBを打たなかったときに、それに対してベットを打ち込む率です。
これが高い相手は、全般的に弱みに付け込むプレーを多用するプレイヤーなので、手があるときにわざと弱いプレーをして釣り上げることができます。
また、チェックをするとベットしてくるので、マージナルハンドを持っていてベットされたくない時にはあえてこちらからベットすると、フォールドエクイティーが得られる分だけ得になるかも。
ホールデムマネジャーでは、Bet vs Missed CBetの項目です。
以上です。
キャッシュゲームをプレイするうえで一番重要なのは三段目のポジション毎のオープンレイズ率で、特にボタン前後のプレイヤーの傾向には注意をして、適切なプレイをしましょう。
①スチールを濫用するプレイヤーにはリスチールで取り締まる。
②リスチールが多いプレイヤーに対しては、強いハンドでのみスチールする。
あと、色わけと数字の配置ですが、なるべく関連のある数字を同じ段に並べ、段の中の数字の順番も、ランダムに並べず、できるだけわかりやすいように合理的な順番で並べます。
それから、色わけは、異常値を黄色や赤で自動表示するとかの機能は使わず、そういうのは数字そのものの大小で判断することとして、似たような数字毎に色分けするとわかりやすいと思います。
自分の場合は、、、
①VPIP、PFR、CBなど、基本的な項目は白
②3ベット率は黄。
③各種フォールド率は赤。
④リンプ、ドンク関連は水色。
⑤弱みに付け込むプレイは青。
という風にしています。
とにかくプレイ中は時間がないので、この数字は何の項目なのかがすぐにわかることが最重要で、数字の配置と色分けは非常に大切だと思います。
ちなみに、トム所長特製のspecial3には特許も著作権もありませんので、そのまま全く同じものを複製使用されても大丈夫です。(笑)
その場合、効果のほどをご報告いただけるとありがたいです。