障害年金を難しくする原因の一つに「初診日が特定できない」ということがあります。
実際に、現在依頼を受けている方々の中でも何人もこの「どうやって国が認める形で初診日を特定するか」という問題を抱えております。
初診日がもう既にはるか昔のこととなると、カルテ自体は5年以上経過すると捨てられてしまう可能性がありますし、
10年前20年前のことを今さら当時の書類に基づいて証明する手段など残されていないわけです。
とはいえ、初診日を証明しなければ、障害年金をもらうことは絶対にできませんから、
できる限り国が認める可能性が高い材料を探すことになります。
私が、その材料探しで一番力を入れるのが、カルテが捨てられてしまった初診の病院以降の「別の病院のカルテ」です。
経験上、過去(とりわけ5年以上前)に医師が作成したカルテは、障害年金の審査においてとても証明力が強いです。
ですので、たとえば、初診がA病院、次がB病院、C病院そして現在D病院にかかっている、というような場合、
A病院病院のカルテがなくなってしまったとしても、B病院のカルテに作成日が記載された状態で「半年ほど前からA病院で〜」のような記載が出てくると、そのカルテの写しは初診日を証明する材料としてはかなり使えます。
(B病院がなければ、C病院というように、できる限り古いカルテを探していきます)
もちろん、それさえあれば確実にOKと言えるわけではありませんので、
他にも集められる材料があればそれらで補強したほうが良いのは間違いありませんが。
つい先日無事に2級が認定された方も、この初診日の問題が大きく立ちはだかってきました。
http://www.backyardhealing.com/koe/3505/
初診の医療機関のカルテは廃棄されており、
かつ、お薬手帳や診断書の写しなどもなく、診察券だけでは「いつ、何科を受診したのかが分からない」状態。
現在、慢性腎不全により人工透析を受けるに至るまでに、
何回も転院を繰り返されてきましたので、
過去の病院のカルテを集めて初診日をあぶり出していくことを徹底的に行い、無事に認めてもらえました。
証明の仕方は、ケースバイケースとなり、なかなか一筋縄では行かないケースも多いですが、
諦めたら終わり、できる準備は全てして行きたいところです。