話題の本を読みました。
女性立場の訴求本には少し苦手意識がありましたが、この本はかなりおもしろかったです。
本質をついていて、女性の立場から言いづらいこと、言葉にできなかった何かを整理して書いているように感じました。
また、感情だけでなく、統計やデータに基づいた主張なのが、個人的には納得感があがりました。
サンドバーグさんは、この本は、女性に1歩ふみだしてもらいたい、
という思いで書いたそうです。
かなりかなり要約して一言でいうと(誤解を恐れずに言うと)、
「トップになりあがるという選択肢を捨てないで」ということだと思います。
トップというのは、仕事はそうですが、仕事以外の組織やコミュニティなどキャリアウーマン以外の方も想定されているようです。が、正直、仕事をしている女性向けです。
印象的だったこと。
・フォーチュン500社で最高経営責任者(CEO)を女性が務める企業はわずか4%
・キャリアははしごではなく、ジャングルジム。はしごは上るか下りるかどちらかでしかないが、ジャングルジムは自由な回り道の余地がある。
・「女性特有の詐欺師感覚」
業績を褒められると詐欺師行為を働いたような気分になるもの。
自分は評価に値する人間だとは思わずに、たいした能力もないのに
ほめられてしまったと罪悪感を覚えるという現象は、男性よりも女性に多くある。
・その要因には大きく2点ある。
「ハイディのバイアス」と「ジェンダーディスカウント」
・「ハイディのバイアス」
成功と好感度は男性の場合は正比例し、女性の場合は反比例する。
成功した男性は男からも女からも好かれるが、成功した女性は男からも女からもあまり好かれない。
・「ジェンダーディスカウント」
女性は他人に親切にしたがっていると思われるため、安く見られている。
つまり「献身的」と思われていることで、同僚の仕事を手伝っても「ふつう」、手伝わなければ「批判」される。
・ということを、女性は肌で感じて潜在的に知っているので、詐欺師感覚になったり、ならないように自己を防衛(抑制)する
・打開策の究極は、非難に耐える、また好かれることを諦める、こと。なんともシンプル。
・子供を持つキャリアウーマンは、選択の余地がある幸福な立場にある、
と考えよう。プレーキに足を載せないで、アクセルを踏もう。
どうしても決断しなければならない時までアクセルを踏みつづけよう。
・子供を持つキャリアウーマンは、家庭も仕事も「すべてを手に入れる」と考えず、トレードオフの関係を無視せず、制約がある中で最適化に取り組まざるを得ない
最後の二つには、激しく同意です。
暴露話から統計データまでいろいろありますが、私が何を感じたか正直にかきます。
本の中にもある、自分の「恐れ」に打ち勝つこと。が、まだまだできてないなぁということ。
恐れの中身のひとつは、「非難をうけること」「好かれることを諦める」です。
社内エージェントをすることになったときに、直感的に「わたし、嫌われものになるかもなぁ」と思いました。業務の性質上、社員とは良好な関係ですが、事業部とは折衝もあり煙たがられるかもと思ったわけです。
実際は、時には、社員からも嫌われたりもします。そんなときに気を抜くと怯む自分がいます。
が、修正すべきところは直ぐにして、大義をもって遂行しなければなりません。サイバーエージェント流タレントマネジメントを成功させ会社の成長と生産性に貢献したいからです。
「あともう少し嫌われる覚悟があれば」、と腹をくくれてない自分に、腹をくくりきる機会になったかもしれません。
女性は平和的な生き物なので、そもそも嫌われる覚悟をもつのが苦手なのかもしれませんが、それでは全然足りないってことですね。
がんばります。
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