検証さんのブログ

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3DSソフト「NEWラブプラス」の不具合・フリーズの検証用ブログです。※ゲハな話題は一切ありません。

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さて、全ての検証が終了したところで一致率の計算と参りましょう。今回の一致率の検証ですがどこまでを含めて計算するかでかわりますので、最初に条件を提示します。

1)すべて一致する単語は計算に入れない(他の訳でも一致する可能性が高いため共通語として扱う)
2)表現の一部が一致する単語は「一致する」に分類して計算する
3)すべて一致なしの単語は計算に入れる。

これで行こうと思います。まずは確定した一覧表がこちら。最後なので色分けしてみました。

比較元:掛川恭子訳(講談社・コラボ本)
    村岡花子訳(新潮文庫・改定版)
    村岡花子訳(講談社・青い鳥文庫)
1:奥付のタイトルの「ANNE」:新潮村岡訳が一致
2:マシュウ:新潮・青い鳥村岡訳が一致
3:グリンゲイブルズ:一致なし
4:ホワイトサンズ:掛川訳が一致
5:よくしてくれたかったには違いないと思う:新潮村岡訳が一致
6:ケティ:新潮・青い鳥村岡訳が一致
7:ヴィオレッタ:新潮・青い鳥村岡訳が一致
8:腹心の友:新潮・青い鳥村岡訳が一致
9:あの女の子:新潮村岡訳が一致
10:リンド夫人:新潮・青い鳥村岡訳が一致
11:リンド婦人:一致なし
12:樺の道をダイアナが名づけた:新潮村岡訳が一致
13:アイスクリームのことを考えてよ!:新潮・青い鳥村岡訳が一致
14:石板:一致なし
15:喉頭炎:新潮・青い鳥村岡訳が一致
16:バーリー夫人:新潮・青い鳥村岡訳が一致
17:アン、またはコーデリア:新潮村岡訳が一致
18:討論クラブ:全て一致
19:ジョセフィン伯母さん:新潮・青い鳥村岡訳が一致
20:お化けの森:新潮村岡訳が一致
21:命令ゲーム:一致せず
22:ジョーシー:一致せず
23:音楽会:新潮・青い鳥村岡訳が一致
24:パフスリーブ:掛川訳が一致、新潮村岡訳が一部一致
25:物語クラブ:掛川訳、青い鳥村岡訳が一致
26:アヴォンリー:新潮・青い鳥村岡訳が一致
27:白百合の乙女:掛川訳が一致
28:ダイアナみたいなこと:掛川訳、新潮村岡訳の表現が一致
29:クイーン学院:新潮・青い鳥村岡訳が一致
30:12人の男の子:新潮・青い鳥村岡訳が一致
31:アンで大満足:新潮・青い鳥村岡訳が一致
32:エイブリー奨学金:掛川訳が一致

合計32ワードありましたが、全てが一致した「討論クラブ」を除外するため31ワードで検証していきます。

掛川恭子訳(講談社文庫)の一致率
31語中、一致数は6語 19.35%


村岡花子訳(新潮文庫・改定版)
31語中、一致数は22語 70.97%


村岡花子訳(講談社・青い鳥文庫)
31語中、一致率は15語 48.39%


となりました。このことから比較元3冊の中で最も愛花が読む「赤毛のアン」に近い本は
新潮文庫「赤毛のアン」村岡花子訳(改定版)
という結論となりました。今回の検証は単語の表記、ページ数、引用元の文を全て明記し、公平な検証をしています。引用元の表記をいちいち書くのは大変面倒でしたが、どっから引用したのか分からないような検証ではコナミがやったことと変わらないので頑張ってみました。
ではもう一度あのメールの文を引用してみましょう。私の怒りの発端となり、この検証を最後までやりきる動力源となったメールです。今読んでも腹が立つ。

>ご指摘の件、「本を読む」イベントにおいて愛花が選んだ本は、L・M・モンゴメリ作
>「赤毛のアン」ですが、これまで発売されたなるべく多くの日本語訳版に対応できるよう制作しております。
>このためお持ちの「赤毛のアン」の本によっては、一部名称や表現が異なっている場合がございます。
 
>しかしながら、お客様の誤解を生じてしまいましたことは誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
>頂いたご指摘は真摯に受け止め今後の課題とさせていただきます。


なるべく多くの日本語訳に対応しきれていない掛川訳については、誤解で済ませられるレベルじゃないですよね!
四捨五入で20%しか一致していないものを、対応したとは言わないんです。
7割超える無断引用をされた村岡花子先生(お亡くなりになっているので、改訂に携わった村岡美枝先生)と、コラボと謳っておきながら引用率2割という失礼を受けた掛川恭子先生に対し、コナミはごめんなさいをしてきなさい。

誤解と書いてありますが、ぶっちゃけこれは詐欺だと思っています。だって
果汁100%と表記しておいて実際は果汁が20%だった
という商品はどう見ても詐欺でしょう・・・

正直この検証をしても、コナミにとっては蛙の面に水でしょう。大きな企業故に少数のユーザーが声をあげたとしても、見向きもしないことはわかっています。でも文句を言うのであれば証拠を出しておかなければ、それ以下です。
そう思ってここまでやってきました。
今回の検証をして、「赤毛のアン」というすばらしい作品に出合えたこと、翻訳文学の比較をするという機会を得たこと、翻訳文学の違いの楽しさを発見したことなど、良いことのほうが多くありました。得られることも多く、検証云々は抜きにして「赤毛のアン」という作品の魅力を知れた喜びがありました。そういう意味では、私にとっては決して無益で無かったと言えます。
「赤毛のアン」はどの訳も素晴らしいものです。
特に掛川恭子先生の訳はアンの快活さがストレートに出ているので、ぴょんぴょん跳ねまわるアンの姿が浮かぶようでした。
村岡花子先生の訳は、カタカナ語に弱い人間にもわかりやすい言葉選び、詩的な風景描写にうっとりとしました。
そして青い鳥文庫は抄訳ながらも可愛いイラストと手軽さで、いつか子供に薦める時のために大切にとっておこうと思いました。

現在はもうNEWラブプラスを立ち上げていません。もう疲れたんだ…うん…フリーズとフリーズとバグともっさりで。
じゃあもうラブプラスは嫌なのか、と言われるとやっぱり違うんです。++やってます。
今月また熱海行くんだ!寧々さんといっしょに!

ここまで読んで頂きありがとうございました。また気が向いたらNEWの不具合検証をしていきたいと思います。