腰椎椎間板ヘルニアの男性

60代男性
主訴:右臀部痛・右坐骨神経痛

当院に長く通われている方です。
ダンプカーの運転をしています。
最初に来院されたのは平成22年12月25日でした。
その後も現在まで、時々腰を傷めた時に来院されています。

慢性の腰痛持ちで、ちょとしたきっかけで腰痛を発症してしまいます。

手術歴があります。
若いころに猟銃(散弾銃だと思われる)を暴発させ、腹部に被弾。
弾を取り出すための手術をしました。
みぞおちの下からおへそ近くまで縦に15cm近い傷。
左胸下方肋骨に外から内に向かい斜めに5cm程度の傷がありました。

その後、平成22年8月に腰椎椎間板ヘルニアの手術。
腰椎4-5間右のヘルニアを除去。

ヘルニアの手術の4か月後に来院。
右脚のしびれは手術で消えたそうです。
しかし腰痛が再発。
上体の前後屈・右回旋で左腰に痛みが出る。
前屈が一番つらい。

腰椎を診ると4番が左に傾いている。
これを矯正すると、前屈痛減少・後屈痛と右回旋痛は無くなりました。
その後、数回の施術で腰痛は治癒しました。


この方は遠方に住んでおり年に3回くらいしか旭川に戻って来られません。
その後ちょくちょく腰痛を発症し帰省のつど治療することをくり返していました。

腰椎4番が左に傾くクセが直ると腰そのものの痛みは無くなったのですが、右臀部痛と右下腿外側から足趾第3~5(足の中指~小指)にしびれが出るようになりました。
座骨神経痛の再発です。

座骨神経痛はなかなか完治までに至りません。
治療後は症状が軽減するのですが、ちょっとしたきっかけ(ダンプカーを整備している時など)で悪化してしまうことをくり返していました。


今年の春から旭川で仕事をすることになり戻ってこられました。

5月の終わり頃に洗車をしている時に腰を傷める。
腰仙関節中央部に痛み。
セキをしても痛い。
腰部前屈・後屈・右側屈で痛みがでる。
特に後屈が辛い。
右ケンプテスト陽性。
腰椎5番が右に傾いているのを確認。
立位のまま腰椎5番の右横突起に母指を当て、上体右回旋・右側屈に対しカウンターを当てるように押圧。

術後、腰部後屈は楽になる。
逆に前屈がしずらくなった。
右側屈の痛み消える。

翌日再来院。
腰痛は前日よりは軽減している。
右仙腸関節通を訴える。
仙骨は反時計回り(CCW)に歪んでいる。
仙骨の矯正、頭蓋・頚椎の矯正、左腹部硬結の圧定。
腰痛消失。
仙腸関節痛軽減。

その後、2回通院で終了。


この方はなぜこんなに腰が弱いのか?
原因の1つは腹圧ですね。

お腹をかなり大きく開いてますから。
力が入らなくなっているのではないかと。

お腹に力が無いとお腹で上体の重さを支えることが出来ず、腰のみで上体を支えなければなりません。
さらに筋肉のアンバランスが強いので腰椎がずれやすいのだと思います。


そして最近また事件が・・・

次回に続く