かぜの症状の中でも、はげしいせきを伴うのがこれ。気管支でも、毛細気管支に炎症が起こって粘膜がはれるのです。秋から冬にかけて、寒い時期に起こり、6カ月までの低月齢の赤ちゃんに見られます。たんがたまって息ができなくなるため、重くなると入院治療となります。
●チアノーゼが出る
毛細気管支に炎症が起こると、その部分が細くなったり、詰まったりするので呼吸困難に。ゼーゼー、ヒューヒューと、1分間に60~80回もの浅い呼吸をする場合は、唇の色が紫色になる(チアノーゼ)を起こすこともあります。即、入院治療が必要です。
●まれに死に至ることが
3カ月までの赤ちゃんは、呼吸困難がひどいと、まれに呼吸不全で死に至ることがあります。
●マイコプラズマ肺炎の場合も
とくに夜間、たんのからんだひどいせきが続き、呼吸が苦しそうになるのはクループ症候群やマイコプラズマ肺炎。同じような症状なので、レントゲンを撮って初めて診断がつく場合も少なくありません。治療法が違いますし、病気をきちんと見きわめるためにも、早めにお医者さんに相談してください。
原因と経過は?
せきから呼吸困難に
RSウイルスに感染して起こるもので、病気の始まりは、一見かぜ。熱と鼻水とせきが出たと思ったら、そのうちにはげしくせき込むようになり、数日後にゼーゼーと苦しそうな呼吸を繰り返すようになります。
せきがひどいのでミルクが飲めません。無理に飲ませようとすると、むせるので注意してください。
苦しそうな呼吸を繰り返し、小鼻をピクピクさせていたり、あるいはのどの真ん中がペコンとへこんでいませんか。これは呼吸困難を起こしている証拠。すぐにお医者さんへ連れて行き、診察してもらいましょう。
ふつう、熱はあまり高くなりませんが、38度以上ある場合には、体力の消耗がはげしいので、すぐに入院となります。
早ければ10日間ぐらいで回復しますが、長引くと1カ月ぐらいせきが止まりません。
治療は?
せきとたんを抑える
ウイルス性の病気ですが、特効薬があります。残念ながら日本では発売されていません。
病気のごく初期なら、呼吸を楽にするための気管支拡張剤や、たんを切れやすくする去痰剤などの薬が病院で出されます。
いったんせきが出始めたらなかなか止まらず、ゼンソク発作のように、呼吸が苦しい状態が長く続きます。自宅で看病していると、赤ちゃんはもちろん、お母さんも夜、不安で眠れないでしょう。
となると、入院治療が必要となります。その場合、呼吸困難によって体が低酸素状態になっていることが多いので、保育器や酸素テントを用いた酸素の補充が行われます。
また、ミルクが飲めない場合には、脱水を予防するための点滴が行われます。
家でのケアは?
湿度を保ち、タバコ厳禁
体を安静にして、回復を待ちます。せきをやわらげるために、加湿器などを設置して部屋の湿度を保ちましょう。
加湿器がない場合には、ぬれたバスタオルを赤ちゃんの寝ている部屋にかけておいたり、やかんで湯を沸かしたりするだけでもOKです。部屋の湿度は60%以上を確保するように努めます。
母乳やミルクが飲めない場合には、一度にたくさん飲ませようとせず、少量ずつ、回数をふやしてみてください。無理は禁物。むせて苦しみます。
また、ホコリやタバコの煙は、気道を刺激し、症状を悪化させます。ホコリのたまりやすいテレビや棚の上などは、かたくしぼったぞうきんでていねいにふき掃除を。
タバコは最も避けたいもの。タバコを吸う家庭の赤ちゃんに、この病気が多いことがはっきりわかっています。