オス野良の話 | 南の島のヤシの木のしたで

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ちょっと夜も眠れなくなってしまったので

聞いてもらっていいですか?

 

暗い話になってしまうので

気分でない方はスルーしてくださいませ。

 

 

 

ビル建設の現場で出稼ぎに来ている

ミャンマーの人が子犬を飼い始めたのが去年の終わり。

やんちゃな子犬も立派な中型犬に成長。

まだまだ遊びたい盛りではありますが、

 

 

この子もそろそろ避妊しないといけない時期がやってきました。

予想はしていましたが、飼い主はもうこの子を置いて

とっととミャンマーに帰ってしまったとのこと。

最近お腹が空いている様子だったのは

そういうことだったんだな。

 

ちょうどこの時期、私がエンジェルの病院通いで忙しかったので

いつも野良たちにご飯をあげているスーザンさんが

あれやこれやと手配してくれていました。

 

その間すでに隣りに住み着いたオスの野良たちは

この子について回り、守りに入っていましたよ。

「俺の彼女」みたいなね。

 

でもビーチの端にあるお寺に住み着いている

他の野良パックのオスがやってきて

(話によると7~8匹)

「俺の彼女」に手を出そうとしたから大変!!

ドミ男のこの茶白が一匹で対戦したらしい。

 

多勢に無勢

 

こてんぱんにやられまくったそうで。

 

しばらくは怪我がひどく

ボートクラブのどこかに隠れたまま

傷が癒えるまで出てくることができませんでした。

 

その間に「彼女」は病院。

 

茶白が外に出てきたときは傷だらけの超がりがりくんでした。

 

スーザンさんが日々ご飯をあげているおかげで

2匹のオスも最近人間にだいぶ慣れてきていました。

特にとても臆病な黒白は

人が怖くて、絶対近寄ってこなかったのですが

人に寄ってきて

撫でてもらうと笑顔まで出るように

進歩していたんですよ。

私も身体についたダニとか

取ってあげられるくらいになっていました。

 

ずっと野良で生き抜いてきたこの子たち。

初めて人間のやさしさに触れていたんだと思います。

 

スーザンさんは男性ホルモンバリバリの

茶白を、そろそろ去勢しようと計画もしていました。

 

 

 

さて、昨日の夕方のことです。

うちの犬たちをビーチに放して

うろうろさせておりましたら

なにやら見かけぬごつい男の人4人

長い棒をもってやってきまして。。。

 

すぐに嫌な予感したので

慌てて自分の犬たちを確保。

 

そうです。

野犬狩りでした。

 

うちのコンドミニアムの誰かが

通報したんです。

犬が多すぎてビーチに出られないと・・・

 

実は数か月前に

隣りの野良親子の母犬も

野犬狩りにあい、

忽然と消えました。

 

手前のがお母さん。

 

野犬狩りがきても、

私はなにもできません。

引き取ることができないのですから。

シェルターはいくつか

ありますが、どこも満員。

 

スーザンさんと願わくば

このビーチでなんとか心ある人たちに囲まれ

生き延びて行って欲しいと

思っていました。

 

あの子たちが

捕まって連れていかれるところなど

絶対に見れないと思い

ビーチをすぐに引き上げようと

していたのですが

予想以上に早い捕獲。

捕まったオス犬たちの悲鳴が聞こえてきました。

その声に反応してエンジェルが吠える。

 

悲しい瞬間でした。

 

目の前を連れていかれる犬たちが。。。

 

臆病の黒白は歩けなくなって

ずっと引きずられていきました。

 

悲しくて悲しくて

 

自分の無力さに涙です。

 

 

 

 

 

 

これで隣りの野良は

娘1匹が残っています。

 

この子は幸い難を逃れて

まだどこかにいます。

 

毎晩夜の犬のおトイレタイムに

ビーチに降りていくと

必ず挨拶に出てくるのですが

今晩は来ませんでした。

 

いいです。

どこかで生き延びていてほしい。

避妊もしたし、

 

 

なんとかもう少し

生を全うして欲しいと思います。