弁護士は基本的にAさんとBさんの見解が対立しているところで仕事をするわけですから、「Aさんがこう言ってても、Bさん側から見ると違うだろうねえ」という見方ができる目を持っています。

持っているに違いない。

持っているかもしれない。

持っているんじゃないかな。。。

……

とある、弁護士会の業務で、私が責任者をやっている業務がありまして、X弁護士から電話。憤慨した様子です。
「Y弁護士が、責任者のH弁護士(私のこと)に訊けと言ったから電話した。どうしてこんな扱いになるんだ」
との苦情。

と言われても、何も聞いてないので、トラブルの経緯が全く分からない。
答えようがないわけです。

Y弁護士に確認して電話すると言って電話を切って、連絡をとってみる。

Y弁護士の話によれば、

X「こういうのはおかしい」
Y「でも、こういう決まりになっているので」
X「どうしてそういう決まりになっているのだ」
Y「そういう扱いになっているので、自分に訊かれても分からない」
X「誰に訊けば分かる?」
Y「さあ」
X「責任者は誰だ」
Y「責任者はH弁護士です」

という筋の話が、X弁護士にとっては「Yが自分には分からないので、Hに訊いてくれと言った」という話になったようで、いきなりX弁護士がHに電話をかけるとは思っていなかったと。

まあ、どちらの話がどこまで本当かというところまでは分かりませんが、いくら弁護士の話だからと言って、事実を正確に認識しているとは限らないということのようです。