2012-10-25 00:00:00

ある夢想家の手帖から 3

テーマ:人外境




第32章 女主人の鞭



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オーブリー・ビアズリー


日本の風土にはマゾヒズムはあまり栄えなかった。
古く、『今昔物語』には有名な「不被知人女盗人語」というのがあり、
鞭撻(べんたつ)愛好女性をヒロインにしているが、
以後この説話のあとを追うものはほとんど見られない。






第35章 微視的マゾヒズム



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すなわち強い刺激でなければ感じなくなるどころか、
刺激とは普通人の思わぬほどの軽い刺激にも感じうるようになってくるのである。
私はこの現象を仮に「微視的マゾヒズム」と呼んでいる。





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クリストの作品を開けちゃった話


「包む」作家クリストのアートは「ラップされるまでの過程」にこそ、その本質があるのだが、
80年代の事、あるコレクターがニューヨークのオークションで、
念願のクリスト作品「ラップされた箱」を落札した。
支払いも済み、後は作品が届くのを待つばかりだったのだが、彼には出張が入ってしまい、
作品が届いた時には別の大陸に居たので、仕方無く彼の妻が作品をシッパーから受け取った。
外国からのパッケージを受け取った妻は、何だろうと開けて見ると、
何やら「紙で包まれ、紐で縛られた箱」が出てきた。
そして、彼女は中身を見るために当然の様にその紐を解き、包み紙を外した。
出張から帰って来た夫は、楽しみにしていた「クリスト」の作品の有り様を見て愕然とした。
「何と云う事だ紐とラップが外されているでは無いか!
夫は妻を怒鳴り叱責したが後の祭であった。

桂屋孫一のニューヨーク・アート・ダイアリー「アートは変容である」より







第36章 手を踏まれて



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私は全身全霊をもってこの靴
――私を苦しめているこの小さな靴――を愛し、
それをはいている令嬢の足を、下肢を、全身を感じ取り愛した。







第43章 対象神格化の心理



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春川ナミオ


恋愛感情は相手を理想化する。
これは普通のことであるが、マゾヒストの場合は極端な対象神格化を生じ、
その結果汚物嗜好を生じるのであると考えられる。
対象神格化(アポテオーゼ、Apotheose)とは、相手を女神のように崇拝することである。
その反射として自己卑下に陥る。
両者は盾の両面である。






第45章 犬になりたや



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「東方見聞録」(マルコポーロ)アンダマン島の犬頭人



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「犬頭の男」ジャン・デュトゥール


生れ変りを神様に許されたとして、
「犬になるか、馬になるか」と問われたら、私は犬になりたい。
私は犬党のマゾヒストだ。
最初のドミナが、私を犬に育て上げたからである。






第48章 靴をお舐め



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「北ホテル」マルセル・カルネ



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第50章 犬と猫



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猫は友達、犬は下僕(しもべ)

犬の訓練とは要するにリビドーを全部まきあげてしまうことともいえよう。
よく訓練された犬はリビドーが自身に残らぬから、
飼主への愛情は献身的になり得、飼主のためには水火を辞さない。
犬の生は人間への奉仕のためにある。



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エジプトの王朝時代から猫は人間に飼われているが、
猫自体は人間からほとんど育種的変化を受けていないのである。
猫の生は猫自身のためにある。


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レオノール・フィニ




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『家畜人ヤプー』
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沼正三

解説:「或るけだるい午後の、二人の会話」 曾野綾子

    「ヤプーに寄せる一つの印象 -著書と著者-」 イザヤ・ベンダサン

装幀・挿画:村上芳正

発行:昭和47年11月10日

定価:380円
角川書店





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2012-10-24 00:00:00

ある夢想家の手帖から 2

テーマ:人外境




第13章 ブロンドの優越




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グレタ・ガルボ


北欧出身のガルボやバーグマンやブリットの米国における不思議な人気は、
生粋のブロンドをアメリカ人がいかに珍重しているかを示すものだ。





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「イングリット・バーグマン」アンディ・ウォホール





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カトリーヌ・ドヌーブ





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ローレン・バコール








第14章 白人崇拝





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ブリジット・バルドー





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「富美子の足」竹中英二郎(須磨利之)


女に踏まれたいという気持ち(スクビズム)を実際に感じたことのない人に、
『富美子の足』が、『魔術師』の穿物や絨氈になりたいという願いが、
また、『瘋癲老人』が、墓に女の足を彫らせようとする気持が、
本当に理解できるのか。
その理解なしに谷崎文学を十全に味わえるのか、を私は疑うものだが、
その点たいていの批評家は失格である。







第25章 エプロン亭主




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マゾヒスト諸君、エプロンを着け雑巾を持ち箒を取りたまえ。
誰もあなたを変態といいはしない。






第27章 女のズボン




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すべての男は女装し、すべての女は男装すべきである。

エカテリナ二世





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マレーネ・ディートリッヒ








第30章 女権国家の夢想





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「米国秘密クラブの実態」の表紙


「男性は劣等動物です。
社会の真に要求しているのは支配的女性(ドミナント・ウーマン)です」

SMクラブ〈ワンダの会〉女主宰者








第31章 鞭を忘るるな




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ルー・サロメ、パウル・レー、ニーチェの「聖三位一体」


「汝(なんじ)女の許に行くとき、鞭を忘るるな」


これは超人の道徳を説いた女性憎悪者ニイチェが、
『ツァラツストラ』の中で、ある老婆に説かしめている有名な言葉である。
彼の本旨はもちろん女を鞭で馴らせというにあったろう。
(略)
この言葉を吐くわずか数カ月前に、彼は、
近代の最大の才媛の一人ルー・アンドレアス・サロメに求婚して破れている。
(略)
ルー・サロメの伝記を書いたペータースは、
「カメラは、ニイチェの恍惚とした表情をとらえてしまった。
それは、そのまま、彼の精神の働きが
いかにグロテスクで恐ろしいものであるかを反映している」
と書いている。






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『家畜人ヤプー』
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沼正三

解説:「家畜人ヤプー」伝説 奥野健男

    「悪夢と汚穢の反吐(ユートピア)的世界」―家畜人ヤプーについて 金井美恵子

挿画:宮崎保之

発行:昭和45年2月10日

定価:1,000円
都市出版社




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宇野亜喜良


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2012-10-23 00:00:00

ある夢想家の手帖から 1

テーマ:人外境




第1章 夢想のドミナ





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「パリスの審判」エルンスト・フックス







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アフロディテ


真にマゾヒストを以て任じる人ならばアフロディテを選ぶまい。






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ヘラ


ヘラの高貴なる美貌を選ぶのは貴婦人崇拝者である。






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アテネ


アテネに象徴される女の雄武を選ぶ人もあろう。
女性にして男性に伍して活躍する者に魅力を覚える人、
つまり驕慢よりも有能さにこそ叩頭するタイプの人が、これに属する。








第2章 馬上の令嬢





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「オーストリア皇后エリザベートの肖像」F・X・ヴィンターハルター


ヨーロッパでいちばん美しいプリンセスといわれ、
乗馬を愛して「騎馬女王」と称されたが、暗殺された。







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巴御前




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第8章 転生願望と畸形願望





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「ディアナの狩猟」(アルテミス)ルカ・ペ二


畜生になって美女に侍りたい
――これを「美女と獣畜」(ラ・ベル・エ・ラ・ベート)
(bêteは野獣とは限らない)の主題ということもできようか――
この畜化倒錯者の悲願はさまざまの空想を生む。






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『ある夢想家の手帖から』全3巻
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沼正三

装幀:山本美智代

函絵:村上芳正

発行:昭和47年5月1日重版

セット価:2,400円

都市出版社




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