嫌いな顔 》R指定15 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。



「 先生は 今はもう

  描いてないんですか? 」



僕の相談に乗ってくれるくらい

的確な構図の案をくれる


挿絵担当だった 先輩の絵


何冊か分見たことがある


繊細で エロい

大人なタッチで

カラ―が凄く 綺麗だった



「 描いてるところ 見たいなぁ 」



それは ずっと思っていた願望で


なぜだか

今 頼めば 叶いそうな気がした



…それは 先輩の仕草が


何かを隠してる時の それで


知られたくない事の代償に


少々の難問でも 叶えてくれそうな


…そんな目を 先輩がしてるから

僕は期待した


 いいよ って言って…



そう 期待一杯で 先輩を見つめる



「 描いてない 」



…バッサリ 拒否られた…



「 お前 教室帰れ 」


そう言うと 先輩は机に向かった



「 一応 腹痛って事にしといてやる

 でも ここへ来る 頻度が…


 兎に角 授業は 休むな

 マークされると 顧問がうるさいぞ 」



…先生らしい尤もな事を言う


「 先生 もう全然描かないの? 」


僕は 自分でもしつこいと 思いつつ

聞いてしまう


「 描いてるとこ 見たいんです 」


願望の押し付け これは 要求だ


机に向かっていた先輩が

クルリと椅子を回し


僕を見据えてくる



「 教室へ戻れ 」



僕の為に言ってくれている


それは分かってる けど

どこかで ムキになる自分が居て



「 やだ 描いてるとこ

 見せてくれるって 

 約束してくれないなら


  僕 動かない 」



…子供過ぎる…

自分で言いつつ 呆れてしまった



「 なに? それ 」


案の定 先輩も 呆れてる



本当は 

少しでも先輩と一緒に居たい

…本音は それだけの事


「 好きにしろ 」


先輩は 再び机に向き直した



その後姿を ボンヤリ見つめていると



耳の後ろにも 赤い痕


…相手は誰なんだろう…


「 僕の知ってる人なのかなぁ… 」


不意に 思った事を口にした



先輩は聞こえてもいない態…



なんだか 意地悪な気分になって


僕は先輩の後ろ姿に近付くと



耳の後ろの赤い痕を 指で触れた



ビクッとした先輩が


振り向きざま 「 なに? 」


…不機嫌な声




「 …これ キスの痕だよ


 残した人って 僕の知ってる人? 」




マメくらう鳩ポッポ状態で

先輩の 表情が変わった






――――――― 



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