本土最南端、佐多岬を歩きました。 | 佐賀ンもん

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佐賀と九州のこと。

さて、ロケット中止は残念に思いつつも、本来の目的地はもっと南にありましたので、すぐさま切り替えて車を走らせます。
できれば明るい時間に、桜島あたりまで到達したいなあと思いましたが、時間的には少々厳しいです。出発時ですでに午後二時。





佐多岬の駐車場はこのトンネルの手前にあり、ここからは岬までの数百メートルを歩いて向かいます。
実は岬までの敷地、有料の公園だったのですけど、昨年の途中で閉園した上で地元の南大隅町に売却されたので、現在は無料で開放されています。
その代わり、岬にあった展望台は撤去されてしまったようです。



鬱蒼とした植物の間を、細い散策路が回らされています。
白地に赤い文字は大変印象的なフォントで書かれていて、ちょっと古めかしい感じがします。
展望台は無くなってしまいましたが、神社は残っていました。




この長い階段は御崎神社の参道で、両脇にはビロウと呼ばれるヤシの仲間の高木が立ち並んでいます。いかにも南国の神社という雰囲気です。



参道の奥側にはソテツが生えていて、まるで参道をとうせんぼしているように張り出していました。
このあたりのソテツは、紛れも無く自生のものです。この辺一帯は、ソテツの自生地として天然記念物に指定されているようです。





御崎神社の社殿は、紅白に塗り分けられた、ちょっとだけモダンな感じがしました。
御崎神社の由緒はかなり古く、和銅年間といいますから奈良時代の初め頃のようです。
付近には集落が殆ど無いほど、静かなこの岬に古くから神社があったのも、鹿児島湾の入り口という海の交通の要所ということでしょうか。





岬の先端は、小さな丘を越えて向こう側にあるようです。
左側の方には、海がちらりと見えてくるようになりました。
すこし磯の香りが混じって、海風が通り過ぎていきます。




さあ、この石造りの階段を登り切ると、佐多岬が見える場所へ出てきます。
まだ有料時代の施設の撤去で、あちらこちらに工事のあとがみられます。





到着しました。本土最南端の地、佐多岬です。
向こう側にも陸地が見えていますが、この写真のアングルだと西の方を向いていたようです。
本土という定義は、北海道・本州・四国・九州の四島で、それ以外の離島を除くということのようです。
日本列島は斜めに並んでいますので、本土最北端と最東端は北海道に、最南端と最西端は九州にあることになります。
なので、次は長崎にある本土最西端の場所にも行ってみなくてはということで、先日平戸へ行くついでに寄っていきました。(神崎鼻というところです)



奥には白くて小さな灯台が見えていて、元々明治初期に建てられた古い灯台だったのですが、戦災で焼失してしまったので、戦後すぐ建て替えられたものだそうです。
実はこの灯台の向こうに屋久島が見えていたのですが、写真ではまったく映す事ができませんでした。



割とはっきり見えたのがこの2つの島。
左の薄っぺらい島が竹島で、右側のこんもりした島が薩摩硫黄島です。
とくに薩摩硫黄島は、桜島や阿蘇と並ぶ大変活発な活火山を持つ島で、この日はよく分からなかったもの噴煙が常時出ているらしく、岬から確認できる場合もあるようです。





さらに右側に目をやると、大変美しい山影が見えています。
薩摩半島側の先端にある火山、開聞岳です。
屋久島や種子島に比べると、やはり対岸の薩摩半島はかなり距離が近いことがわかります。



このあと大急ぎで駐車場まで戻り、大隅半島側から桜島を見に行きましたが、途中で渋滞にハマり、すっかり夕暮れ近くになってしまいました。






良いロケーションにたどり着く前に、暗くなりそうだったので、通り道にあるコンビニから桜島を撮して見ました。
噴煙の量は、以前桜島を鹿児島市内から見た時と、そう変わらないように感じましたが、見る角度が違うと印象も変わるようで、実際どうだったのかよくわかりませんでした。


このあと大隅半島をあとにして、いつもの阿蘇へと向かいました。