楝(オウチ)の花がほぼ満開になりました。
今年は寒かったり
暑かったり
変な気候で
いつもなら
すっかりまん丸の実が落ちた状態で花が咲くのですが
今年は実も一緒です♬
優しい上品な薄紫の花
ほんのり涼しげな芳香

父はこの木を山に植えて
花楝の林を造るんだ
と言って苗を育てていました。

だいぶ大きくなって
今が植えごろ
梅雨前に
時間取れるかなあ


本当に可愛らしい



実もたくさん付いていて


風にゆらゆら



万葉の頃から愛され
数々の短歌や俳句に歌われています

芭蕉も…

どむみりと樗や雨の花曇り

芭蕉 「芭蕉翁行状記」




だいぶ大きくなった


栴檀(センダン)は
千の球を付けることからの名前だとか



父の四十九日までもうすぐ
荷物を少し整理していたら
つい最近の紙袋の中から
父の思い出の冊子が…
母も見たことないとのこと

入院直前くらいに
ゴソゴソ何か出していたということなので
こっそり
一人で見て楽しんでいたのだと思います。

小学校2年の時の綴り方の冊子




父は小学校2年の時の担任だった
今村甲子夫先生との出会いを良く話してくれました。

唱歌が苦手でからかわれてから
引っ込み思案だった父の
綴り方を
たいそう褒めてくださり
それから
本が好きになり
文章を書くこと
短歌、俳句を詠むようになったんだと

この文章は父の原点なのでしょうね




戦争で亡くなった
父の兄との思い出
小学校4年の時の綴り方




戦争直後には
地元で冊子を創刊していたようです

まあ
なんとも
ボロボロになった
ガリ版印刷の冊子

入院前
こっそり
一人で思い出に浸っていた父を想います