二次創作Ⅵ(17) | ~トーラムメモ(オルクス・SAOIF兼)~

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【注意】
・主にシナリオの感想・考察・NPCまとめになるため、倒し方とかの攻略系は有りませぬm(_ _)m

すらまっぱぎー…やかんです(^^ゞ


クロとファルの戦いも決着の時が迫ります。
果たして、クロが提案した作戦とは…?

クライマックスも安定の妄想でゆきます(^^ゞ

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第17話〈作戦の行く末〉

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クロはいつの間にかファルのすぐ横にいた。手には、大きく振り上げた剣が握られている。

ファル「なっ!?」

ファルは慌てて飛び退くが一瞬遅く、剣先がファルの上腕をかすめていった。
間髪入れず、クロは再び剣を構えるとファルの懐へ飛び込む。

ファル(さっきと攻撃と全然違うな…!迷いが無くて、まるで――)

ファル「――まるで、昔のヴァルな。」

ファルはクロの連続攻撃に圧され、徐々に後退していく。

クロ「ううん、今のぼくは昔とは違うよ。シロと出逢って、ぼくは自分の意思で前に進んでいこうって思うようになったんだ。
そして、今度はファルの番。
ファルはきっと、どうしたら良いのか分からないだけ。ぼくらは元々、神に復讐するっていう条件でシアナスに助けてもらったみたいだけど、ファルも本当はもう復讐心なんて持ってないんだろ?」

いつの間にか、ファルは建物の壁際まで追い詰められていた。
しかしファルの表情は、昔を懐かしむように微笑んでいた。

ファル「きっと、そうなんだろうな。
帝国でヴァルと一緒に過ごして…あの時は確かに、ただこの生活がずっと続けば良いなって思ってたのな。
でも復讐しなかったら、シアナスとの約束を破ることになるのな。何のために延命させてもらったか…。
ボくは約束を果たすのな!」

ファルは槍を前に突き出し、壁を蹴った。

一直線の攻撃。
クロにとっては一番避けやすい攻撃パターンだ。
しかし。

ザクッ!

鈍い音と共に、槍はクロの脇腹を貫いた。電流が走ったように激痛が身体を襲う。

ファル(!?今の、わざと避けなかったのな…?)

クロは痛みに顔を歪ませながらも、ファルの腕を掴んだ。

クロ「ぼく…は、記憶が無いから、ファルがどれほどの復讐心を持ってるのかは分からない。
でもファルは、復讐以上にやりたい事を…もう見つけてる。そして、シアナスはもういない。
だからぼくは…ファルの過去を断ち切って、未来に連れていく!」

クロはそう言い切ると、剣を上空に投げ捨てた。
剣は建物の屋根より高く上がる。

ファル「一体何を…?」

するとその直後、屋根の上からキラキラとしたものが大量に落ちてきた。

ファル「あれは…ホーリージェムな!?――まさかっ!」

アルク「そのまさかだ!」

屋根の上からアルクが顔を出す。
その他にも、屋根の上にはギルドの面子が勢揃いしていた。
よくこんなにも人がいて屋根が落ちないものだ。
皆は一斉に、ホーリージェムを投げ落とす。

クロ「ぼくとファルの動力は黒い結晶…いわば、負のエネルギー体だ。
そこに強い正のエネルギーを当てられたら、一時的に弱って仮死状態になる。
ぼくの経験上、一時的に記憶喪失にもなるはずだ――!」

ファル「なっ…それでボくを無力化するつもりな!?でもここにいたら、ヴァルも記憶喪失に…」

しかし、クロはファルを掴む手に力を込める。

クロ「大丈夫。ぼくは前に強い正のエネルギーを浴びた事があるから、耐性が出来てるんだ。
だからファル、君が記憶を無くしてもぼくはずっと傍にいる。」

ファル「クロ…」

次の瞬間、地面に当たって砕けたホーリージェムから眩い光が放たれた。

辺り一帯が真っ白になるほどの光。
屋根の上にいるアルク達も思わず目を瞑った。

To be continued...
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クロが考えた作戦は、意図的にファルの記憶回路を遮断して、復讐心を忘れさせる…という、
強引なもの。
しかし、同じ動力で動くクロにもその影響が…

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