the Mix of Forging and Branding

Forgingとは「鍛造」 自分自身を鍛えて、造ることで、より一層強靭した、ブランド化された人間になります。


海外・国内製造業界(鍛造)で活動している私が日々学んだことや感じたこと、またお勧めのビジネス書などをブログを通じて共有していきます。

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「平常心のコツ」(著:植西聰氏)を読んで

平常心のコツ──「乱れた心」を整える93の言葉/自由国民社

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先月、弊社の米人マネージャから急遽辞表を渡された。あまりにも突然の出来事だったため、心は乱れ、感受的になり、最初はまともに話すことができませんでした。彼が会社を去っていくことに対する寂しさ、彼が会社を辞める理由に対しての悔しさ、また自分自身の力のなさの情けなさなど様々な感情が交差して、思わず涙を流してしまいそうになりました。母親譲りの性格なのか、非常に情緒的になりやすい性格なのだと改めて感じました。
彼が会社を去った翌日に日本出張があり、そのときに出会った本がこの本です。自分自身、より成長するためには「平常心」を保ちながら判断せねばならないという思いが強かった。本書でも書かれているが、「心の乱れ」はその人を不愉快にさせ、間違った判断ややってはいけない行為に走らすことさえあります。まえがきに「敏感になりすぎた感受性を少し鈍感にしてあげるように、自ら心がける方がいい」と書かれており、そうするためのヒントを得るために読みました。

~内容~
各テーマごと2ページにまとめられており、非常に読みやすい内容でした。
基本的な考えとしては、周りは周り、自分は自分であるということを本書を読んで感じました。
自分がどのように見られているか、自分がどのように周りを見ているかなんて捉え方によって全然変わります。
例えば、人前に立つとき堂々とした態度で立派な話をしなければならないと多くの人は思い、緊張してしまい、平常心でいられなくなります。でもそれは恥をかいてもいいと開き直った方が平常心でいれるということです。
自分の考え方は誰かに見えるわけではなく、見えるのは話をしている様子だけ。
だからムダに自分自身にプレッシャーをかけることは不要であり、むしろ考え方を変えて開き直った方がいいという考えです。

副交感神経の話も面白かったです。人間とは自律神経という意識しなくても働いている神経があります。自律神経には交感神経と副交感神経という二つの働きがあり、交感神経は身体に緊張をもたらす役割を担っています。副交感神経は心身を休息させる役割を担っており、深呼吸や静かな場所で音楽を聴く等することで活発化することができます。


~著書内で好きなフレーズ~
大切なのは欲をゼロにするということではなく、欲を上手にコントロールしていくことなのでしょう。
顔の表情によって、心の状態もコントロールすることもできる。
生*今(せいにこん)過去のことは過ぎ去ったこととして全て忘れて、今この時期に集中して生きていくのがいい。そうすれば明るい希望が開けていく
夢を持つのはいいが、その夢を早く実現したいと気持ちを急かすことはしないほうがいい。平常心で一生懸命従事する方がいい。そうすれば気がついたときに夢は叶っている。

2015年第一四半期 経済状況

「嫌われる勇気」(著:岸見一郎氏、古賀史健氏)を読んで

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え/ダイヤモンド社

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大学時代に自己啓発の本はよく読みましたが「嫌われる」という発想は目新しいと感じ、思わず購入してしまった一冊です。また社長という立場は嫌われ役を買ってでも会社が成功すれば正しい姿勢であるといわれるように、嫌われることによって導き出される新たな美(価値観)がこの本に書かれていると思いました。少し期待していた内容とは違っていたが、アドラー心理学について分かりやすく書かれており、対話形式で話が構成されており、読みやすい本でした。アドラー心理学のような考えができれば幸福に感じれると思いましたが、私自身には合わない哲学でした。

~内容~
本書に登場する人物は青年と博士の二人です。二人が対話形式で青年の悩みについて博士が相談しており、青年の悩みの解決法として「アドラー心理学」があるという話です。
それでは「アドラー心理学」とは?アドラーは「人間の悩みは、全て対人関係にある」と断言しています。どうすれば良好な人間関係を築けるのか、他人の期待を満足しようとしたり傷つけないように心がけたりすることで自分の主張を崩し、人生自由に生きられていないというのが問題だと定義しているように思えます。そのため、本書には他人の課題には介入せず、自分の課題には誰一人として介入させないなど、「課題の分離」について書かれています。他者は自分の課題や期待を満たすために生きているわけではない、結局は自分のために人間は生きているというのは納得できる部分もあります。その一方、他者貢献の側面に他者が私に何をしてくれるのではなく、自分が他者に何をできるのか考えて、実践していきたいと書かれており、ある意味アドラー心理学でも他者のことも一応考えているのだと思います。本当に誰かの課題に触れずに生きた方が幸せなのでしょうか?私自身は何もできなくて、他者の課題に入り込みたいタイプであり、その他者の相談や悩みにのることで課題そのものに手助けをできるのであればしてあげたいと考えます。また他人から期待しているかは置いておいて、他人から手助けされ続けられた人生のため、他人の課題に関与しないことは無理です。それが家族、恋人、親友ならなおさらそう感じるわけで、ある意味考え方が古いのかもしれません。
現在、資本主義が否定されている中、興味深い心理学だと思います。競争を嫌い、権力を嫌い、未来を考えるより「いま」という瞬間を大切にすべきという心理学だと感じました。一部共感できる部分もあれば、100%共感とはいかない心理学です。

~著書内で好きなフレーズ~
1. 我々を苦しめる劣等感は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」なのだと?
2. 怒りっぽい人は、気が短いのではなく、怒り以外の有用なコミュニケーションツールがあることを知らない
3. 所有の心理学ではなく、使用の心理学
4. ほめるという行為には「能力がある人が、能力がない人に下す評価」という側面がある
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