母の心の支えになっている

闘病友達。


退院後、メールのやり取りをはじめた。


そこにはがんになったことがある人にしかわからない

苦悩や悩みがある。


この前母がイライラして

「あんたは、食道がんにかかった私の気持ちなんて

わかりっこない!」といきなり言いだした。


私は

「私はがんになったことないから

お母さんの気持ちは全部わかってあげられないよ。

わかってるっていったらお母さんに失礼だと思うから

頭では分かってあげたいと思うだけだよ。」

というと黙ってしまった。


この返答でよかったのかわからないけど

母に「わかってるよ」って言うほうが失礼だと思ったのだ。


イライラして私をいきなり無視したり。

母は私にしか当るところがないんだなと思うと

かわいそうになる。


アルコールが入って酩酊状態でいろいろ言われてた時に比べれば

なんともない。


でも、お友達のおかげで母も悩みを分かち合えているようだ。

闘病仲間ができてよかったね。


縁を大事にしてほしい。

母の2回目の入院が決まった。


血液検査の結果で、正常範囲に戻ったため

2回目の抗がん剤治療にGO!サインが出た。


ベットの空き待ち。


息子の運動会が終わってから入院したいといっていたが

抗がん剤は間をあけると効果半減なんだそうだ。


運動会みられるかな?

みせてあげたいな。

やっぱりアルコール依存症だ。。。


そう思った出来事。


正確にいうとアルコールは入っていないが

ビール依存症という言葉がぴったりか?


この台風が接近している雨の中

夕方ノンアルコールビールを買いにいった。


一日ぐらい飲まなくてもいいのにと思うのに

やっぱり依存症という病気なのだ。


「ノンアルコールビールがなかったら

食道がんでもビールやめられなかったと思う」

と母はいう。


このタイミングでノンアルコールビールが

出てきてくれてよかった。



抗がん剤治療一回目が終わり

CTをとった。


結果、素人目にみても

腫瘍が小さくなっていた!


劇的に。。。というわけではないが

確実に小さくなっている。


原発の食道がんのほうは小さくなっていたが

リンパに転移している腫瘍は小さくなっていなかったが。。。


2回目の抗がん剤を行うことになった。


でも母の白血球の数値が戻ってないため

まだ入院日は未定。


がんばって!お母さん!

母の迷言はいろいろあるのだが・・・


この前話しててびっくりしたことがある。


私の父は20年以上前に他界している。


その後は母が仏壇に毎日ごはんとお茶

お線香をかかさなかったが

最近、まったくやってない。


「どうしたの?」と聞くと

「にパパが亡くなってから

苦労して生きてきたのに、

食道がんになるってどういうこと?

パパが守ってくれると思ってたのに。。。

こんなひどい仕打ちをしたんだから

もうパパには何もしてあげないの。

パパはママにひどい仕打ちをしたから」


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母が食道がんになったのは

亡くなった父のせいになってた。


思わず笑ってしまった。


「お母さんが食道がんになったのは

お酒とたばこが原因だって先生がはっきりいってたでしょ?」

と言いたかったけど、飲み込んだ。


だって、そんなこと言ったら

喧嘩になるだけだから。


それにしてもすごい発想の転換だ。

本当にびっくりした。


でも、亡くなった父のせいにしなくては

心のやり場がないのだと思う。


私は複雑だった。