11月13日、建築塾 第26回目 最終回です!!!
4月に始まった前田紀貞建築塾 第4期もいよいよ最終回を迎えました
最終回は、第3課題「自然を受信する庭」の講評会です
この日は、5期生の第1回目の授業も行われたため、会場には沢山の人が集まりました
5期生も半年後、同じ課題に取り組むことになるので、先輩たちがどのような庭を作ったのか興味津々です
途中で辞めていく人がいるなか、最後まで残った4人がプレゼンテーションを行いました
■佐道大倫
「Polar night Polar light」(極夜・極光)
氷の溶解システムを用いて、最北の街・ノルウェーのロングヤービエンという冷たく閉ざされた場所に、人々の拠り所となるような庭を作る。
■清水創太
「まめのき」
ベンジルアルコールの特性(水と混ざり合わない)を生かし、フィリピンのチョコ-レートヒルズに、浮力と重力を感じることができる庭を作る。
■菅野正太郎
「form less」
穴の開いた透明のアクリル壁を地下に通すことで、地下と地上の温度差により、たばこや排気ガスなどの煙を吸い込んでいき、また地下水の音を地上で知覚させる庭を作る。
■八田直樹
「ginkgo」
バイメタル(熱膨張率が異なる2枚の金属板を貼り合わせたもの)の、温度の変化によって曲がり方が変化する性質を利用して、気温の変化を視覚でも感じることができる庭を作る。
それでは結果発表!!!
最優秀賞は・・・・
清水創太!!!!
満点に近い点数を叩きだし、審査員の前田塾長、スタッフ満場一致で最優秀賞を獲得しました
清水君は第2課題では点数は2位になったものの、優秀賞の賞状を手にすることが出来ず、「最後は必ず1位になる!」と宣言していたので、有言実行素晴らしいです
清水君が講評会で見せてくれた動画です。
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この動画が終わった瞬間、会場からは拍手が
質の良い映画を観終わった時のような感動を、皆に与えました。
本当に素晴らしかったです
清水君は、大学では土木を学び、その後テレビコマーシャルの制作会社に就職し、現在は工場の機械等の設計をしています。
そうつまり、今まで建築の勉強をしたことがなかったのです
そんな彼が、最後に最優秀賞を獲得できたのは、実際にその現象が起こることの検証をし、それを言葉ではなく動画やCGなどのビジュアルの証拠として見せたこと、そしてプレゼンテーションで皆を楽しませることが出来たからです。
「○○大学の建築学科を出た」「○○先生のもとで働いていた」といった経験など、それ自体には何も意味がありません
大切なのは、自分が選んだ道(建築)に対する、覚悟であり、心意気なのです
「建築は生き様」なのですから。
(前田紀貞のエッセイ ♯01:建築家ということ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~norisada/forarchitects/ESSEY/essay01.html )
これにて、前田紀貞建築塾 第4期は終了ですが、それは制度上の「終わり」であり、これからは塾で学んだことをそれぞれの場所で実践していかなければなりません
人から与えられるだけで終わるのではなく、自分で課題を見つけ、自分で自分を躾け、精進していかなければなりません。しかし、それは当り前の事で、皆普段から与えられすぎているので、突然 自分で道を切り開いていかなければならない状況に置かれると、戸惑い逃げてしまいます。
でも、己の人生を己の生としていきることこそが、本当の意味での「生きる」ことだと、僕は思うのです。
4期生の中には、「このままでは終われない!」と第5期も参加することを決めた塾生も。
縁は紡がれたばかりです。
終わったからといって、疎遠になってしまわずに、一生この縁を紡がれていかれることを強く願います
さて、前田紀貞建築塾 第4期のブログもこれで終わりです。
途中からのバトンタッチでしたが、私自身、人に物事を文章で伝えることの難しさと、その大切さを学ばせて頂きました。
駄文ばかりであったと思いますが、建築塾で学ぶ「建築」「本当の意味での生きること」、そして教育者・前田紀貞の想いが、少しでも皆さんにお届けできたのであれば本望です。
半年間、ありがとうございました!!
また第5期のブログでお会いしましょう!!
前田紀貞建築塾 第4期TA 尾茂田 太