その次は平和公園へ。
この平和公園にある平和祈念像ですが、独特なポーズをしています。まず、天を指している右手は原爆の恐ろしさを、水平に伸ばしている左手は人々の平和を呼びかけています。ここまでは修学旅行で来た際にも確かに習ったのですが、実はお顔や足にもちゃんと理由があったのです。(恐らく当時のガイドさんも教えて下さったはず、私が忘れただけだと反省…)お顔は戦争犠牲者の冥福を祈っていらっしゃるそうです。そして足は、静と動を表しています。折り曲げている右足は、平和がずっと続きますように。立てている左足は、立ち上がろうとする、力強い、動き出すぞという姿になっています。
そして、その平和祈念像の向かい側には、「平和の泉」があります。原爆の熱線を浴び、水を求めた犠牲者の霊を慰めるために作られました。(ココミル長崎ハウステンボスより) ガイドさんのお話では、長崎駅から北側が新しい街並み、南側が歴史が色濃く残る西洋や中国の影響を受けた建物が多いとのこと。なぜ街を二分する異なる風景なのか?それは、原爆投下で爆心地近くの街がほとんど破壊されてしまったためです。熱線や爆風、放射線によって、つい先ほどまで人々の暮らしがあった街を一瞬によって、またじわじわと奪い去ってしまいました。その街が、見事な復興を成し遂げ、ビルや家屋、商店が立ち並び、道路沿いには草木まで生えて、他の大都市と遜色ない姿になったのです。しかし、この記念公園や祈念像を立てるにあたり、当時は市民の方々から反対の声もあったそうです。多額な費用をかけて像を建設するよりも、まず生き残った市民の復興に力を注いで欲しい、と。確かにそうです。私なら、天災や戦災で家や家族、仕事を失い、明日生きていくのも難しい時に、そのようなところまで気が回らないと思います。(もちろん、今も心や体に深い傷を負っている方はいらっしゃると思いますが)それでも長崎の方々は見事に復興と平和祈念像の建立両方を成し遂げたのです。
長崎原爆資料館
一般・個人200円
開館時間
8時30分から17時30分(入館は17時迄)
ただし、5月から8月は18時30分(入場は18時迄)
長崎市平野町7番8号
TEL : 095-844-1231
JR長崎駅から
市内電車 : 赤迫行(系統番号1、または3)で浜口町下車徒歩5分
バス : 滑石・時津・女の都方面で浜口町下車徒歩5分