一年に一度の戦争

この日、世界中から、

この場所へバックパッカーが集まってくる。

バックパッカー以外の旅行者の数も

はんぱない。

その数、なんと約４万人。

前夜祭が開催される会場は、

とにかく、大賑わい。

そして、南米で出会った旅人と、

大陸を越えたヨーロッパで再会。

ゆーたさんとは、私が旅に出て、

３日目で出会った旅人だ。

前夜祭でがんがんお酒を飲み、

ぐったりしてきたところで仮眠。

この会場付近では、

宿なんて、押さえられるはずもなく、

全員が野宿。

本番は、朝からテンションの高い人ばかり。

木の一番てっぺんに掲げられたハム。

石鹸が塗ったくられた木によじ登り、

このハムを取ることから戦いが始まる。

激戦区では、朝から水をまかれ、

全身びしょぬれ・・・。

太陽が昇りきらないうちに、

水を浴び、寒くて震えが止まらない。

そして、会場内に響き渡ったスタート音と共に、

まもなくして現れた、１台のトラック。

押し合い、へし合いで、

体が、あっちへ行き、こっちへ行き。

自分の体制を整えるのがやっとだ。

でも、そんな弱音を吐いていられない。

これは、間違いなく戦争だ！

やっと、手にしたひとつのこれ。

とまと

これを、投げた～！

だんだん、赤く染まる会場。

みるみる体が、トマトになっていく。

あちこちからとまとが飛び、

痛くてしょうがない。

この戦いに勝つには、

トマトを奪いあい、

投げつける。

それしか、勝てる方法はないのだ。

もう、

笑いが止まらない。

トマトを投げる。

ただ、これだけの行為が、

こんなにも面白い事だったとは・・・。

トマトに染まり、

トマトに埋め尽くされる。

誰に投げつけられても、

誰に、トマトを浴びせようとも、

皆で笑い合える。

こんな、素敵な戦争は、

間違いなく、この

トマト祭りだけ！！

この日、世界で、一番幸せな場所は、

間違いなく、この会場だ。

ランキング参加してるよ♪
一日一回のポチで、今日の運勢は絶好調♪
↓↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村