2006-01-22 09:26:16

シリコンバレー物語(8)

テーマ:特集・シリコンバレー物語

■投資を受けられる会社は100社に1社


 ベンチャーキャピタリストが出資者から資金を預かってプールする仕組みを投資事業有限責任組合(リミテッド・パートナーシップ)という。同組合の業務執行組合員(ジェネラル・パートナー)に就任し、プールされた資金(ファンド)の運営責任者として投資活動を行うのが、すなわちベンチャーキャピタリストである。
 ちなみに出資者のことはリミテッド・パートナーといい、個人、年金基金、寄付基金、保険会社などが名を連ねることになる。
 ベンチャーキャピタリストは、プールされたファンドの2~3%を年間報酬として、また投資成果(キャピタルゲイン)の15%~30%を成功報酬として受け取ることになっている。創業者に次ぐ巨額のキャピタルゲインを手にすることができる、のだ。
 そのため、ベンチャーキャピタリストはより短期間により多くのベンチャーキャピタルを得ることだけに腐心し、そのために持てる知識、経験、人脈等を総動員するのである。 投資の成功確率を高めるため、ベンチャーキャピタストたちは投資先(ポートフォリオ・カンパニー)を厳選する。
「年間に審査する事業計画は千数百件にのぼります。そのうちの8割が先方からの売り込み。書類審査で半分以下に絞り込み、起業家本人にインタビューをしてさらに絞り込む。実際に投資を行うのは年間に10件から20件です」(原氏)
 シリコンバレーには数多くのベンチャーキャピタリストが集中しているが、だからといって彼らから簡単にお金を引き出すことが出きると思ったら大間違い。彼らの厳しい選択眼に叶うベンチャー企業は100社に1社あるかないかなにすぎないのである。有名なベンチャーキャピタリストの場合には、強力なコネでもない限りは審査の対象にさえなり得ないのが現実なのである。

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2006-01-22 09:21:18

シリコンバレー物語(7)

テーマ:特集・シリコンバレー物語

■ベンチャーキャピタリストの半数が集中


 シリコンバレーで活躍する日本人ベンチャーキャピタリストが2人いる。イグナイト・グループの三井信雄と、デフタパートナーズの原丈人の2人だ。
 1931年生まれの三井は、NHKから日本アイ・ビー・エムに転職し、米IBMの副社長まで務めたというキャリアの持ち主。シリコンバレーのに日本人起業家の中では、おそらくは最年長である。
 原丈人は1952年生まれ。英語とビジネスを学ぶため、79年にスタンフォード大学のビジネススクールに入学。在学中にベンチャーキャピタリストの存在を知り、「ベンチャーキャピタリストになりたい」と思うようになり、持ち前のバイタリティーを発揮して夢を叶えた人物だ。
 一方の雄である原によると、全米ベンチャーキャピタリスト協会に名を連ねる正会員は約1600人ほどだという。
「1600人のうちテクノロジーに投資をするのが3割くらい。その中でアーリーステージ・・つまり創業間もないベンチャー企業に投資をするのがまた3割、約140名くらいです」 全米ベンチャーキャピタリスト協会の正会員約1600人のうち、実に半数がシリコンバレーを活動の拠点としているという。その集中ぶり、偏在ぶりには改めて驚かされる。スタンフォード大学の北側に隣接するメンロパーク市サンドヒルロード3000(地名=SAND HILL ROAD 3000)のように、さながら“ベンチャーキャピタル団地”と化した地域が存在するのも、なるほどとうなずけるというものだ。
 多くのベンチャー企業が次々に生まれ、多くの資金需要がそこにあり、だからこそ多くのベンチャーキャピタリストたちがシリコンバレーを活動の拠点にし、多くのベンチャーキャピタリストが集中していることが世界各国から新たなベンチャー企業を呼び寄せる吸引力になっているのである。

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