みなさん、こんばんは。
こういったニュースを前にも読んだことがある。
この子は家族を失っただけでなく、大人への不信感も抱きながら成長するのだろうか。
たった1つの嘘、
でもその嘘を守るため、必死で仮面を塗り固めていく。
その厚さに自分が苦しむことも知らずに。
嘘は遅かれ早かれ、相手を傷付ける。
誰も傷付けず生きることはできないが、
嘘を付かずに生きることは、できる。
トゥースレスとライデンくんの想い。
いつになったら分かる社会がやってくるだろう。
以下カラパイアさんのブログより転載です↓
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52104154.html
8歳の少年が米新聞社「ヘラルド・ジャーナル紙」に1通の手紙を送った。この手紙がネット上でも公開され話題を呼んでいる。
少年は猫を飼っていたが、ある日突然いなくなった。家族で必死に探した結果、ある場所にいることが判明。次の日の朝に引き渡してくれることに。ところが予期せぬ出来事が起こり、少年は二度と猫と会うことが叶わなくなってしまった。
この手紙は、大好きだった猫がもうこの世には存在しないという悲しさ、自分ではどうすることもできなかったもどかしさ、しかもそれが大人たちの手違いであったということの憤りの気持ちがぐるぐると心の中で渦を巻き、どこにその気持ちをぶつけていいのかわからず、少年が、父親に代筆してもらい新聞社に送ったものだ。
編集者さんへ
ぼくの名前はライデン。8歳で、ユタ州のローガンに住んでいます。昨日、大人たちがぼくの大切な友だちだった猫を殺してしまいました。彼らにそのつもりはなかったとはいえ、この気持ちをどうしていいのかわからないので、パパにぼくの思っていることを書いてもらっています。
ぼくの猫の名はトゥースレス。大きなグリーンの目に、長い毛がふさふさしてて、彼を飼い始めた時、ちょうど映画『ヒックとドラゴン』を観て、そこに出てくるドラゴンのトゥースレスそっくりだったのでそう名付けたんだ。彼はぼくのベッドで毎日寝て、5歳の弟のデヴィーンやぼくと遊ぶのが大好きだった。いつも一緒で、ぼくたちの大親友だった。ほんとにすごく仲良しだった。
先週、トゥースレスが夜、家に帰ってこなかった。時々いなくなることはあったけれど、今度は本当に戻ってこなかった。二日後、デヴィーンとぼくは、同じ通りの家を全部を訪ねて、トゥースレスを見かけなかったか訊いて回ったんだ。誰も見てないと言ったので、ぼくたちは心配になって、何か悪いことが起こったのじゃないかと怖くなった。
水曜日、パパが仕事の帰りに、動物を保護する施設行ったのだけど、ちょうど閉まるところだった。そこの人はパパを中に入れたくなかったみたいだったけど、結局入れてくれて、黒いふさふさの毛の猫を探させてくれた。そうしたら、なんとそこにトゥースレスがいたんだ!すごく怖がってケージの奥で丸まって寝ていたらしい。パパが家でいつも呼んでいるように、おかしな声で「にゃあ」と呼んだら、トゥースレスは飛び起きて仕切りのところに近寄ってきて、ひっかき始めた。パパの顔を見てとっても喜んで、もう怖がっていなかったんだって。
パパはトゥースレスを連れて帰ろうとしたけど、別の建物に行ってお金を払わなくちゃいけないから、明日来てくれれば、引き渡せるよう手配しておくと施設の女性に言われたんだって。家に帰ってきたパパから、トゥースレスが見つかったことを聞いて、ぼくと弟はとっても安心して、もう心配することはないと思ったんだ。
そういうわけでパパは次の日、トゥースレスを引き取りに行った。ところが施設の人に、黒い長い毛の猫はいないと言われたんだ。パパが施設内を確認したら、確かに白いふわふわの猫しかいなかった。
長いこと待たされて、パパはやっと昨日話した女性からを話を聞くことができた。そうしたらなんと、その女性は、パパが今日猫を引き取りにくることを書いたメモを残しておくのをうっかり忘れてしまって、今朝、トゥースレスは殺されてしまったという。
彼女がぼくの家族を殺さないでというメモを残しておかなかったせいで、トゥースレスは殺された。彼女は申し訳なさそうにあやまったというけど、どうして彼らがトゥースレスを殺してしまったのか、ぼくにはまったく理由がわからない。
それから、パパはトゥースレスが捕まったという場所を探り出した。同じ通りのはずれの犬や猫が嫌いなご近所のところだった。彼らはトゥースレスを罠にかけて捕まえて、警察に引き渡したそうだ。
デヴィーンとぼくがトゥースレスの行方を捜して訪ねた時、彼らは知らないと言ったのに、あれは嘘だったんだ。ぼくと弟は、パパやママから嘘をつかないこと、それが正しいことなんだよといつも言われていた。大人は何が正しいことなのか知っているはずだから、そんな大人が嘘はつくとはまさか思わなかった。
もうぼくはどうしたらいいかわからない。ぼくのトゥースレスは死んでしまった。彼を殺した人たちは、トゥースレスの遺骸を渡してもくれなかった。埋めてやることもできない。
ぼくはどうしたらいいの?
ライデン・サザマ
ローガンにて
ヘラルドジャーナル社:編集後記
キャッシュ動物愛護協会理事ブレンダ・スミスは、動物保護施設の職員が、伝言を残すのを忘れてサザマ家の猫が安楽死させられるのを止められなかったというライデンの話の裏をとった。 ミスター・サジマが初めて施設を訪ねた時、問題のその職員は他の従業員の教育に忙殺されていた後だったという。
「彼女はミスター・サザマを中に入れて、猫を探させるまではよかったけれど、残念なことに人の教育に忙しくてその猫のケージの上にメモを残すのを忘れた。非常に後味の悪い話だ。彼女もそうだろう」