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「女たちのシベリア抑留」を読んでいた。
前半が、抑留経験者からの聞き取り。
でも、今でも当時のことを
語りたがらない女性が圧倒的に多かったので
後半は、さまざまな記録をもとにした
ルポタージュになっています。
聞き取ることができた人からの話は
やはり、そういう極限下でも
人間性を持ち続けた人の話が多い。
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だから語れたんだろうと思いますし、
語れなかった女性たちには
別のストーリーがあったんだろう、とも。
そして従軍看護師たち全員が
ソ連兵士に暴行されそうになった時のための
青酸カリを渡されていたこと。
十代後半~二十代前半は
「体にまるみをつける」ための女性ホルモンが
マックス分泌される時期なので
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兵隊と同じものを食べていてもやせなかった!
そりゃ、今の若い子が、ダイエットしてもやせないわけだわ…
そして、極限化にあっては
女性のほうが体力があったという事実・・・
前線で治療らしい治療も受けられないまま
死んでいく兵士が
「看護婦さん看護婦さん」
とずっと呼び続けながら亡くなっていった、
という話に胸がつまる。
でも最期に、女性のやさしさ、温かさに
救いを求めることができた兵士は
まだ幸せだったとも思い…
(戦場で命を落とした圧倒的多数の兵士は
そうではなかったから)
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彼女が送られた抑留地は
こんな恐ろしいところだった。
日本では、女は
人間として扱われません。
この絶望の深さは
決して彼女だけのものじゃなく
今の日本も歴然とあり
今やっと、その声が
くっきりと浮かび上がっている
状況ですよね…。
昨日今日も、Twitterで多くの人が訴えいている
聖マリアンナ大学の
女性受験者へのあからさまな差別とか
電車の痴漢問題とか
レイプ裁判問題とか
この取材をされたディレクターは女性の方で
女性だからここまで聞き出せたのかな、
とも思いました…
そしてまた、NHKだからこそできた取材であり、番組。
小泉進次郎の子供が生まれたのを
速報で流すようなとんちきな局になり果てたけど
でもやっぱりNHKは
朝ドラと
こういうドキュメンタリーのために
必要だな、と思いました。