既存事業(ゲーム、EC)の売上減少を、海外ゲーム、任天堂との協業、新たな柱で補う。既存事業はブラウザゲームは売上減少が続き、今後も続いていくと認識しており、それをスマホアプリで補っていく。その中では新規タイトルの創出だけでなく、ヒットタイトルの売上を上げる事に注力。海外ゲーム事業は赤字だが、ヒットタイトルが出なかったとしてもコスト管理することで赤字を解消したい。
任天堂との協業ではMiitomoをリリースし1000万ダウンロードを突破。任天堂らしさがスマホアプリでも表現できた。秋リリースのFEやどうぶつの森の新作に期待。
新たな柱、IP創出プラットフォーム(マンガボックス、エブリスタ、マイアニメリスト)は黒字化。この版権をゲーム事業に活用していく。キュレーションプラットフォームはユーザーが大きく伸びてる。ヘルスケアやオートモーティブは3、4年かけて大きな事業にしていきたい。これらを踏まえて減益傾向が止まって増益が見えてきている。
Q 任天堂との協業だが、Miitomoは1000万ダウンロードを達成したが1日で飽きた。現状、利益に貢献していないがMiitomoの売上を見たところで、去年想定していたのと同じくらいの利益をまだ見込んでいるのか。
守安:Miitomoは年度内にリリースできたが、昨年中にリリースするという目標からは遅延した。コミュニケーション要素が強いゲームで、マイニンテンドーという会員サービスを立ち上げるための武器と考えているので、その観点からすると順調。ただ、売上が上がっていないのは事実。ダウンロードだけでなく、売上をどう上げるかは任天堂と日々話し合っていて今後改善していきたい。今期末までに5タイトルをリリースすると発表している。FEとどうぶつの森以外は具体的にはまだ発表できないがお待ちください。
Q 配当性向15%は低いのではないか。
守安:今期の20円の配当は配当性向25.4%になるので問題ないと考えている。
南場:昨年も同じ質問があった。横浜スタジアムはキャパシティがカツカツなので改善していきたい。
Q ショールームでいろいろ問題が起こっていることを認識しているか。またAKBに有料のギフティングができないのはなぜか。
守安:法律に関わったりする大きな問題が起こっているとは認識していない。サービスなのでバグとかはあるが日々改善している。ショールームでは有料・無料のギフティングができるが、今はAKBや乃木坂には無料のギフティングしか出来ないのは諸事情からそうなっている。
守安:スポーツ事業の収益源はチケットだけではないので、まだグッズなどで伸ばせると考えている。
守安:弊社はMERYやiemoを買収して参入した。雑誌メディアの発行部数が減少しているので、雑誌が提供しているバリューをスマホが提供していくことになる。ファッションが旅行ガイドなどの雑誌広告を取り込めると考えている。アドネットワークの広告を張るだけでは収入は上がらない。MERYに関してはアドネットワーク型ではない編集タイアップ広告が入ってきている。雑誌のような商品設計をしていけばポテンシャルがあると考えている。同時に広告源としてだけでなく、別のやり方も模索していきたい。
南場:ほかの球場を作ろうという検討は行っていない。他から働きかけがあったという事実もない。他の地域で構想が盛り上がってきたらその時点で検討していきたい。
渡部:ゲームはアイデアも大事だが、ちゃんと作り上げられるかという技術が大事。毎回、ゼロから作っているわけではなく、開発しないといけない部分を減らしている。それがうまくいってMiitomoを全世界で同時リリースしても落ちていない。
守安:人工知能には何回かブームがあり、今は第三次人工知能ブームが来ている。ディープラーニングを活用しているのが今回の違い。私も興味を持って調べていて、細かいことをしようとすればするほど、人間がいじらないと活用できない。ただ、実現すれば汎用性が高いと考えている。2年前から囲碁を趣味でやってるが、アルファ碁が勝ったのは衝撃だった。去年の段階ではまだ差があるという意見がほとんどだったが、1年で一気にプロに追いつき追い越した。ディープラーニングの力で非連続に進化を遂げた。自動運転が実現するのは2025~2030年になるとは言われているが、そこも非連続な進化があるのでは。会社としてもプロジェクトチームを作って進めていこうと考えている。いろんな所でディープラーニングを活用できると考えている。