世の中には、容姿、学歴、国籍、性癖、肉体、それら等から起因する差別や偏見が数多くある。
日本居住区BABAでみんなで撮った集合写真。
狼とマッチョと女二人とカラフルな人(?)。
ここには一人の中国人女性と一人の日本人女性と三人の日本人男性がいる。
アバターでは国籍を見限ることは不可能。話をしてみないとわからない。
現実世界では撮ることが不可能な不思議な写真。
私はこの写真が大好きだ。
ここには私が描く理想がたくさん詰まっている。
世の中には、容姿、学歴、国籍、性癖、肉体、それら等から起因する差別や偏見が数多くある。
日本居住区BABAでみんなで撮った集合写真。
狼とマッチョと女二人とカラフルな人(?)。
ここには一人の中国人女性と一人の日本人女性と三人の日本人男性がいる。
アバターでは国籍を見限ることは不可能。話をしてみないとわからない。
現実世界では撮ることが不可能な不思議な写真。
私はこの写真が大好きだ。
ここには私が描く理想がたくさん詰まっている。
SLには様々なアバターが存在する。人間だから人間のアバターである必要はない。
女だから女のアバター、男だから男のアバターという規定もない。
そして容姿は容易にカスタマイズできる。
美しい美女になることもムキムキマッチョになることも、子供になることも。マウス一つで可能。
アバターの主は人間であるが、動物やロボット、怪獣、テディベア等様々なアバターがSLで生活している。
当初私はアバターのことはあまり気にかけなかった。
自分とは別のものだと考えていたからだ。
でも時間と共に、アバターのカスタマイズにハマっていく自分を自覚した。
愛着が出てきた。そしてそれが自分の分身であることを深く理解した。
それは仮想世界の仮の姿であり、現実世界のそれとは全く異なっていることがほとんどだと思う。
しかし反対に現実世界の自分そっくりのアバターを作る人もいるだろう。
アバターは自身の変身願望を満たすツールの一つであることは間違いない。
ところで私のアバターだが、現実世界の私に若干似ている。
どのへんが似ているのか。それは目つき。
めちゃくちゃ私のアバターは目つきが悪い。この写真の顔、ガラが悪すぎる。
しかし私はこの目つきが私っぽくてなかなか気に入っている。
そしてこの写真と似たような写真を現実世界で撮ったことがあり、その偶然の類似に笑ってしまった。
ペットと飼い主は似てくると言うが、アバターにもそれが言えるのだろうか・・・。謎である。
SLを始めて1ヶ月が経った。早い。
そもそもSLには視察だけの予定だった。
世界が注目している新しいビジネスの形を目で見る。それだけのつもりだった。
そして、時間の許す限りプレイしている今の私の姿など、その時は想像し得なかった。
実際、私はID登録を済ませたその日に一度だけログインしたきりで、その後は2週間ほどプレイせず放置していた。
非常にとっつきにくい印象を受けたからだ。
まずPCは高スペックを要求される。グラフィックカードがないとまともな操作は不可能。
操作性も初心者にはとっつきにくかった(慣れれば全く難しくはない)。周囲の説明書きは英語、メニューバーも英語。英語英語英語英語。
私にはそれらを理解できるだけの脳みそがない。そして理解しようと努力するほど魅力的な世界にも思えなかった。
そんな私がSLにのめりこむきっかけとなったのは、外国の人々との英会話チャットだった。
発祥がアメリカのせいか、SL人口の半数以上は米国人だ。日本人はその1%未満。よってSL内で出会う人々は高確率で外国の人。
(注:私は小学生の頃、「外国人」という単語が差別用語だと教えられ、大人になった今でも「外国人」と言わず「外国の人」と言う様にしている。現在「外国人」という言葉が差別用語にあたるのかは不明。でも固執している。あしからず。)
私の英会話能力は自慢じゃないが英会話を習っている幼児以下である。
学生時代「英語なんぞ話せなくても私は困らん!」と豪語していた為である。
真実を告白すると、私はかなり幼い頃から英会話には強い興味があった。日本語も書けない3歳児なのに日本語を覚えようとせず英語の綴りを覚えようとしていた滑稽な子供だった。小学生に上がると、留学に強い憧れを示し、できるものならしてみたい!という願望を抱いていた。
しかし運の悪いことに私は学校が嫌いだった。大嫌いだった。
更には中学時代も高校時代も、英語を担任している全ての教師と非常に相性が悪かった。
(誤認があってはいけないので補足。私は教科に関係なく大半の教師と相性が悪かった・・・)
「あんな教師の教える教科は勉強したくない」などと思っていた。バカな子である。
そしてもう一つ。
私が常々英語教師に抱いていた思いがあった。
それは「あなた達は所詮日本人だ。日本で育った日本人が外国の言葉を教えることは不可能だ!エゴだ!」というもの。
日本の学校で習う英語教育のレベルの低さは多くの日本人は知っている。(もしかしたら世界的に認知されていることかもしれない)
私は日本人教師の日本的発音の英語が大嫌いだった。
「マニュアル知識しかない教師に教わる英会話はない!私に教える前に、あなたのその発音勉強すべきじゃないの?」
と、心の中で悪態をついていた。よって前述の英語勉強拒否姿勢を緩めなかった。
前置きが長くなったが、要するに私は英語が出来ないのである。ダメダメなのである。自信を持って言える英語は「This is a pen」ぐらいである。
そんな超低レベルの英会話しかできない私が、無謀にも外国の人々がうじゃうじゃ生息する仮想世界に足を踏み入れてしまった。
そしてそうだと知らず外国の人が私に声をかけた。
「Hi Aki!」
私は困った。困るしかなかった。とりあえず「hello」と言ってみる。
そうするとあちらは
「How are you?」
とか聞いてくる。大昔に習った英会話を思い出す。
「i am fine」
自信なさげにタイピングしてみると「good!」と返事が返ってきた。
通じてる!?これ通じてる!?通じてるよね!!
私は舞い上がった。乱舞した。
PCの前でニタァと笑ってしまった。(外部から見たら気持ちが悪い顔をしていたと思う)
日本語で「こんにちはー、初めましてー」「あーどうもーこんにちはー」と同じレベルの会話だが、私のダメダメ英会話が通じたその事実に、私はひどく感動した。
ちなみにその後の会話で相手側から理解不能の英単語がバンバン飛び出し、頭がショートした私は「i cannot speak english!」と言って逃げた。
今現在の私の英語力は恐らく中学生レベル。それも中学1年生一学期。
そうだ!私は超低レベルから低レベルにレベルアップしたのだ!
微量すぎるがいいのだ。微量だが私はレベルアップしている!
これは確実である。
これらは全て私の文法無視の無茶苦茶な英語を理解しようとしてくれる、外国の人々のやさしさがあってのことだ。
とてもありがたいことだ。
今振り返ると、この英会話チャットこそ、私のSLへの扉を開いたきっかけだった。
約1ヶ月前の出来事だが、かなり昔のことのように感じる。
そう感じるのは私がSLで多くの発見、刺激を受けたからなのかもしれない。
不思議な世界だ。
最初は苦くて慣れれば中毒。
煙草と似ている。