日本人の4人に1人を悩ませている花粉症。
でも、すごく苦しんでいる人もいれば、なんとか普通に生活できている人もいます。
その違いはどこから来るのでしょうか。

花粉症対策には2つあります。
一つ目は、花粉との接触を極力さけること。
二つ目は、薬による治療です。

なかなか病院や薬局に行けないときや薬は極力使いたくないという方は、徹底的に花粉との接触をさけないといけません。
では具体的にどうすればいいのでしょうか。

1.  外出時にはメガネとマスク、帽子を!
2.  上着は、表面がつるつるとした素材のものを!
3.  帰宅したら玄関で花粉をよくはらい、洗顔、うがいをして、鼻をかむ!
4.  花粉が多く飛んでいる日は窓を開けない!
5.  掃除をこまめに!
6.  花粉が多く飛んでいる日は布団を外に干さない!

これらは今すぐにでも実践できますね。
 
ご自分がどの花粉に対するアレルギーがあるのかを把握しておくのも、花粉症対策としては重要ですね。
血液検査にてこれらを調べることができます。
 

次に、薬による対応です。花粉症の治療に使う薬は、大きく分けて以下の4つがあります。

<内服薬>
抗ヒスタミン薬という薬を使用するのが一般的です。効果の発現が早くしっかり効きますので、これが基本となります。抗ヒスタミン薬にもさまざまな種類があります。基本的にはほとんどどれも同じなのですが、多少効力の強弱や眠気の副作用の程度に差があります。さらにロイコトリエン受容体拮抗薬というのを補助的に併用することもあります。症状が強く他の薬が効かない場合にはステロイドが含まれた薬を使用することもありますが、副作用の観点から長期に使用することは望ましくありません。

<点鼻薬>
鼻粘膜にステロイド薬を直接振りかける局所治療薬です。スプレー状のものや、パウダー状のものがあり、好みによって使い分けます。これだけで症状を緩和させることができる人もいますが、やはり内服薬との併用が基本です。

<点眼薬>
抗アレルギー作用のある点眼薬を用います。症状が強い場合にはステロイド点眼薬を使用することもありますが、短期間の使用が望ましいです。

<漢方薬>
漢方のみで花粉症を治療することは難しいのですが、他の薬と併用することにより症状をより緩和させることが可能です。
 
 
ところで、花粉症と風邪はその症状が似ているので、初期にはどっちなのかがわかりにくいこともありますが、だいたい以下のような違いで区別することができます。

風邪…鼻水は粘稠で色がついている。のどの痛みや咳、発熱を伴う。数日で治まってくる。
花粉症…鼻水は透明でさらさらしている。目のかゆみやのどのかゆみを伴う。1週間以上同じ症状が続く。
 
 
ちなみに、私自身は花粉症ではありませんが、通年性のアレルギー性鼻炎があります。
実は30数年間ずっと放置してた(といっても鼻水を垂らしっぱなしにしていたわけではありません)のですが、最近ようやく治療を始めました。
抗ヒスタミン薬の内服と、点鼻薬の併用していたところ、ぴったり鼻水が止まり鼻の通りがとてもよくなりました。
その後は薬を毎日使わなくても、症状はほぼ完全に治まっています。
眠気も全くなく、とても快適な日々を過ごしています爆  笑
 
 
そして、最後にとても重要なことをお伝えします!!
花粉症治療は、症状がピークを迎えてから開始するのでは手遅れです。
花粉症シーズンを楽に過ごす一番のポイントは、症状出現前の予防的治療なのです!

花粉症というのは、花粉によって鼻粘膜や結膜が刺激されて起こる炎症反応です。
「炎症」というのは火事と同じと思ってくださいメラメラ
いったん火がついて燃え盛ってしまってからだと、消火するのがとても大変です。
火が付く前、あるいはまだわずかにくすぶっている状態のときに対処し始めれば、被害(=症状)は最小限に抑えることができます。

症状がまだ軽い、今こそ治療の開始に最適な時期なのですね!
 
それではみなさん、素敵な春をお迎えくださいウインク