自分の予想感覚を数字になおす | 馬券力向上クリニック

自分の予想感覚を数字になおす

確度の高さを数字にする所が一番難しい。

ここを見ている人からそういう話しを聞きました。
ちょっと一つ例をとって説明してみます。

競走馬の成績、たとえば2005年高松宮記念のキーンランドスワンとコスモラブシックの右芝の成績を比較してみると(これは元々2005年に書いたネタです)

スワン:5-3-0-10
コスモ:3-1-0-4

これのどっちがコース成績がいいのかを判断したい場合、普通の人は競馬新聞を眺めて、感覚的にスワンの方が勝ち数が多いけど、コスモの方が負け数は少ないのでコース成績はどっちがいいとは言いづらいというイメージを持つでしょう。この「どっちがいいとは言いづらい」状態になにかしら判断を下そう、優劣をしっかり決めようとする姿勢が、予想感覚を数字になおす事にもつながります。

単純に数字を眺めるのではなく、ちょっと計算してみれば少し判断材料が増えます。
勝率で比較したいのならば、スワンは18戦5勝=勝率8.9%、コスモは8戦3勝=勝率37.5%。コスモの方が勝つ事が多かったということです。連対率で言ってもスワンは18戦8連対=44.4%、コスモは8戦4連対=50%ということになります。こんな計算は、成績の5-3-0-10と3-1-0-4を見て完全に計算しないまでも比較はできますよね。でも意外と新聞を眺めている人はその数字ばかり見ていて中身を計算しようとしたりしないのです。
複勝率を考えるのであれば、左から3つの数字の合計と、右端の数字を比較すれば簡単に計算できるんです。

今の計算に慣れている人ならば、スワンとコスモを並べて成績で判断しようとした際に、あっさりコスモを選べるのです。さらに慣れてくれば、複数頭いる場合でも眺めればだいたいどっちがいい成績かを比較することができます。

確度を数字にするということは、最終的には馬毎になにかしらの一つの値をつけなくてはなりません。パドックで馬を見て判断するとかではなく、新聞を見ながら予想している人はデータが集約されて一つの数字にする作業をしているということになります。その作業に正解はありません。自分なりのルールが存在するだけです。

この自分なりのルールを磨くこと、それが馬券力を鍛えることになります。
競馬力を向上する事ばかりではなく、それを馬券にする際の自分なりのルールを考えることの重要性に気がつかなければ、馬券上手にはなれません。