【要注意】株の個別銘柄はハイリスクハイリターン | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

 

 

新NISAが来年から始まることもあって、これから株や債券、金、不動産などのリスク資産の運用を始めようとする人も多いと思うのですが、52歳にアーリーリタイアしたわたし的には、初心者の人はもちろん、ある程度慣れている人でさえも株の個別銘柄には手を出すべきではないと思っています。なぜなら、

 

個別銘柄ほどハイリスクな投資はない

 

わけで、これを経済の専門家である日経新聞が勧めるというのは、信じられません。

 

トヨタ自動車のような日本トップクラスの個別銘柄でさえ、同じです。トヨタ自動車は10年先にどうなっているのか、誰にもわかりません。

 

そして重要なのは私たちが知っているような有名企業は「これから株価が上がるかな」と思って購入したとしても、あなたが知ってるぐらいの情報はプロは既に百も承知で、そんなプロの投資家の評価がすでに反映されているその結果としての今の株価です。

 

仕事として毎日企業評価や研究をしている、私たちより100倍賢いプロの投資家たちに私たちが勝てるわけがありません。

 

そこでよく言われるのは「プロの投資家が目をつけない有名ではない企業の銘柄を買うべき」という意見です。それではあなたはそれら企業の有価証券報告書などを読んで、マスメディアなどの情報を得て、自分なりにエクセルなどで計算してなど、とそこまで時間をかけて企業評価して株を買う時間の余裕があるでしょうか?

 

仮にその時間があって自分なりの企業評価をしたとしても、その企業に将来性があるかどうか、は判断できるでしょうか?実際ムリでしょう。

 

『ビジョナリー・カンパニー』という超優良企業の法則を知らしめたベストセラーがあります。

 

 

 

本書では、18社の優れた企業を調べ、それをもとに「長きにわたって繁栄する企業を創るための法則」を作成し、世界中で1000万部以上売れたという大ベストセラーになり、今でも経営書の古典として読み継がれています。

 

しかし、経営学者ローゼンツワイグは、ビジョナリーカンパニーで取り上げられたその後の10年の18社の状況を調べた結果

 

「コリンズとポラスの選んだビジョナリー・カンパニーに投資するより、株価指数連動型の投資ファンドを買ったほうが儲かったはずだ」

 

との結論に(心理学者テトリックが『超予測力』で以下参照。わたしはこれから読みます)。

 

わたしがここで言いたいのは、個別の企業が将来どうなるか、は誰にもわからない、ということ。実際、「」の確率が相当高いわけです。将来は誰にもわからないし、ブラックスワンが頻繁に飛んでくるのがこの世界。

 

しかし、高い確率でわかることは一つだけ。世界経済は、短期的には浮き沈みはあるものの、10年以上のスパンでみれば、成長し続けるということ(少なくとも世界人口が増える間はそう思います)。リーマンショックやコロナショックなどの経済危機も、長期であれば、あっという間に飲み込んでしまうのです。

経済産業省資料より

 

なので、初心者含めて確実に長期で資産運用したい人は、世界経済の成長を取り込める(手数料の安い)世界株平均の投資信託(為替ヘッジなし)に投資するのが適当であるということ(ちなみに「為替ヘッジあり」は手数料が高いので回避すべき)。投資する先が多ければ多いほど、長ければ長いほど、リスク分散されて、確実性が上がるのです。

 

もちろん将来は誰にもわかりませんが、できるだけ将来のリスクを減らしてそれなりの果実を手に入れたければ、世界株平均なのです。過去の実績で言えば、おおよそ長期で%ぐらいの利回りを獲得することができます(もちろん過去の実績が将来を約束するわけではありませんが)。

 

(楽天証券スーパーリサーチで手数料=管理費用が安い順に検索した世界株平均投資信託の結果)

 

また、為替リスクが心配だ、という場合は、日本の年金(GPIF)が運用しているポートフォリオと全く同じ比率でインデックスファンドを買うことです。23年前に市場で運用して以降の実績では年間3.9%の運用実績。

 

(GPIF資料より)

以下は具体的なポートフォリオです。

この割合で、手数料の安い「国内株」「国内債券」「世界債券」「世界株」のインデックス型の投資信託を購入すればいいわけです。IDECOなんかもこの割合でポートフォリオを組めば、年金運用と同じ利回りで運用可能です。

 

なお、余裕資金で遊ぶ程度に個別銘柄を買うのは全く構いませんし、わたしも実際個別銘柄買ってます。でもそれはメインではない。遊びです。

 

なお、残念ながら金融機関が勧める金融商品は無視しましょう。わたしが上で推奨したような手数料の安い投資信託は薦めてきませんから。

 

なぜなら手数料が安いインデックス型の金融商品では、彼ら彼女らの給料は出ないからです(全員とは言いませんが)。郵便局も同じです。手数料の高い商品を勧めてくる可能性が高いので気をつけましょう(詳細は以下参照)。

 

 

 

*疑問点をコメントで質問いただければ、できるだけ回答します。しかし投資は自己責任の結果責任ですからその点はご了解願います。