ダイヤモンドの謎 | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

ダイヤモンドは、炭素の結晶だということは誰でも知っていると思います。でも炭素でできているのであれば、もっとたくさん存在しても良さそうなのものですが、地球の過去の歴史上、あらゆる偶然が重なって極々微量が地表に現れたらしい。

今の5大陸は、2億5千年前に超大陸パンゲアが分裂して形成されましたが、そもそもマントル対流が盛んになってホットプルームが地表に向かってたくさん上昇したことによってパンゲアが分裂します。

この後、磁気が長期間反転しなかった白亜紀のスーパークロンの時期(1.1億年前7,800万年前)に、分裂する境目の近くではホットプルームの影響によってマグマが多数噴出し、パイプと呼ばれる噴火口を作ります(特に南アフリカ)。

この際にマントル中で形成されたキンバライト岩が一気に地表近くに運ばれ、本来は地表近くには存在し得ないキンバライトに含まれたダイアモンドが地表近くにやってきたというわけです。

本来であればダイアモンドは、マントルのゆっくりとした上昇によって圧力が下がり温度が下がって石墨に変化するのですが、噴火によって地表近くに新幹線なみの速度で運ばれたことによって、石墨に変化する間もなくそのままの状態で現れたというわけです。

パイプは今現在その噴火の様子を見ることはできないそうですが、その痕跡としてマグマの急激な上昇によって地面にポッカリ穴を開けています。今でも南アフリカではその穴が残っており、その周辺がダイヤモンド鉱山になっています。

この現象は、スーパークロンの時期だけの現象らしく、これ以上ダイヤモンドが地表に上昇してくることは人間の時間軸ではおそらくないらしい。

今あるものを掘っておしまいということです。

ただ、本当はもっとダイヤモンドはたくさん存在していて、デビアスなどのダイヤモンド生産者が価格コントロールのために供給を制御しているらしい。実際どの程度、地表近くに存在するかは我々には知り得ないということです。