仁志敏久取材日記
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09年11月24日発売『サンデー毎日』(12月6日号)


「思いのほか好評だったね。」

入団会見を終え、徒歩で横浜スタジアムへと向かう仁志選手。

私は最後のお礼を伝えるべく後を追った。


思い起こせば、1度目の登録抹消となった7月。


開幕から仁志選手を追っていたが、それまでは、試合前後に与えられた

わずかな時間で取材を行っていた。

しかし、くしくもこの登録抹消は、私にとっては仁志選手と接することのできる時間が、

何倍にも増え、より多くの言葉を聞くチャンスの訪れでもあった。


「仁志敏久取材日記」を始めることになったのも

この期間中に交わしたある会話がきっかけだった。


当初は、雑誌の企画で取材をしていたが、

事情により暗礁に。後に雑誌そのものが消滅となり、

後半からは個人として仁志選手を追いかけた。


それは、プロ野球選手仁志敏久の今シーズンを最後まで、

見届けたいという一心。


フリーランスの身にとっては、様々な面で苦労もあったが、

読売巨人軍と仁志選手が了承していただいたおかげで、

ここまで取材を続けさせてもらうことができた。


読売巨人軍広報部の皆様と仁志選手には

感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、何よりもこのブログを訪問していただいた読者の皆様。

沢山のコメントを残していただき本当に感謝しております。



新聞でも雑誌でもないこの未知の形態に、

当初は戸惑いもありましたが、皆様がコメントを

書き込んでいただいたことにより、

このブログのスタンスである筆者の見解を排除し、

仁志選手の"今の姿”を伝えるという一点に、

終始することができたと思っています。


誠に勝手ながら、去就が決まるまでという予定通り、

「仁志敏久取材日記」は今回の更新が最後になります。


今後、何らかの形で仁志選手の取材を行うことがありましたら、

皆様には、新たな形で報告させていただきたいと思っています。




最後に横浜スタジアムの正面で、

お礼の言葉と、イースタンの試合で袖ヶ浦や浦和などに行けたことは

貴重な経験で、勉強になりましたと言うと、


「(笑)俺もいい経験だったよ。」


そして、このブログについて言ってくれた言葉。


「思いのほか好評だったね。」


皆様からいただいたコメントは、

ひとつ残らず仁志選手に届いていると確信しております。


3ヶ月間、本当にありがとうございました。









入団会見一問一答

まずは、仁志選手から一言。


「今日、ここに来まして改めて横浜ベイスターズの一員になることを強く実感しました。

社長がおっしゃられたように、これからチームの礎となれるように、来年以降何年出来るか

わかりませんが、できるだけ長く、力のある限り努力して

いい成績を残して貢献したいと思います。」


ー改めて率直な気持ちをお願いいたします。


「そうですね。新鮮ということもありますけど、またこうして一からやり直して、

新しいチームで、新しい気持ちでやれるということを実感しています。」


ー11年間敵であったベイスターズの印象は?


「僕が入った頃は非常に強くて、歯が立たない時もありましたし、ここ最近は若い選手が

沢山出てきて、ジャイアンツ側から見ながらうらやましいという気持ちもありましたし、

その立場から、今こうしてベイスターズの一員になれたことは非常に嬉しい。

僕よりもベテランの選手もいますし、そうゆう人選手達といい結果を残して、

楽しく出来ると思っています。」


ー大矢監督のイメージは?


「以前優勝したチームの基盤を作られたのは大矢監督だし、一人の人間としても、一先輩としても

多くのことを学ぶことの出来る存在だと思っています。

いろんな課題を与えてもらうことで、それを克服しながらチームに貢献したいと思ってます。」


ー大矢監督と連絡は?


「はい。電話をいただきまして、頑張ってくれと。はい。」


ーレギュラー争いについては?


「そうですね。もちろんポジションを空けて待ってくれているわけではないので。

沢山良い選手もいますし。また泥にまみれて、奪い取る、勝ち取るという気持ちで

努力したいと思います。」


ー内野手に若い選手がいますが、伝えたいことは?


「そうですね。11年間やってこれて、ジャイアンツの時もそうでしたけども、

他の球団から来た選手から新しい知恵をもらったり、考え方も聞く中で

自分も勉強になりましたんで、何かためになるような話しはしたいと思います。

また、若い選手の話しも聞いて自分のためにもしていきたいです。」


ー試合に出るには若い選手達がライバルとなるが?


「野球をやる上でというか、まぁ団体スポーツですから、チームにライバルが

いるのは当然のことで、それに勝とうと努力することも当然の義務だと思う。

まず、自分の出来る限りの努力をしたいと思います。」


ー来シーズンに向けての個人的な目標は?


「今までもそうだったんですけど、まぁそうですね、成績の結果を求めるよりも

試合数をそれなりにこなしていければ、おのずといい結果が出てくると思う。

悪い結果が出ていれば、試合数も少ないだろうし、目の前にある試合は全部出れるように

身体を鍛えて、コンディションを整えて毎試合出れるように技術的にも磨いていきたいと思っている。」


ー今年横浜は最下位でしたが、どこまでチームを上げていきたいか?


「もちろん、一番上までいきたいと思います。プレイオフなんかも検討されてますし、

そうゆう中で三位の中に入ればプレイオフにいけるわけだし、もちろん、トップで通過

したいですし、なんとか一番下から一番上に押し上げれればいいなと思います。」


ー背番号が決まったと聞きましたが?


「えーと、まだ、今検討をしていただいてまして。まだ…」


球団社長

(あの、なるべく若い番号を用意したいと思っています。

今ベイスターズの中で空いている番号。また空くであろう番号もあるだろうし、

これから、仁志選手と相談して決めたいと思ってます。)


ージャイアンツとは同じセリーグで対戦するわけですけど、それについては?


「実は、ここに来るまで来年の開幕戦がどこというのは知らなかったんですけど、

(開幕戦が)ジャイアンツということで、非常に運命的な気持ちです。

いい姿を見せたいです。」


ーチームへの合流は?


「年内は怪我もありまして、練習に関しては恐らく来年になるだろうと。

その前にでも、できるだけ選手と顔を合わせていきたいなとは思うんですけど。

さすがに、沖縄まではなかなか行けないと思うので、残っている選手だけでも

顔を合わせたいなと思っています。」


ー今日のネクタイは青ですが…


「はい。ありがとうございます(笑)

えー、なるべく青にしようと思いまして。Yシャツも青っぽいのに

しようと思ったんですが、あんまり青くすると季節感がないなと思いまして。

気持ちと心と体も青で行きたいなと。はい。」


以上代表質問



個別質問


ー闘争心よりも期待の方がバランス的に大きいのか?


「そうですね。あまり力んでも良い事ないと思いますし。いろんな選手と野球をやるということは、

野球選手としては、非常に嬉しいことですし、楽しみなことでありますので、自分でもどうゆう野球を

出来るかということに、若干の不安と共に楽しみに今思ってます。」


ー巨人軍で11年間プレイされて、いろんな面でやり残した点が仁志選手の中にあるのかなと思うのですが、

それをベイスターズでどのように生かしていきたいか?


「そうですね。11年間で悪い時もありましたし、良い思い出も沢山あったし、まぁ、悪かった時期の

反省や悔しさなどを今後に生かしたいですし、それを若い選手に伝えられればいいと思います。

そして、良い思いをもう一度味わいたいと思います。」

ー今年、自分ではきわめて不本意な成績だったと思うんですけど、自分では

どの辺が原因だと思うか?


「そうですね。実際に技術的にも少し考えながらやっていた部分があるので、

やはり代打などの出番も多々あったんで、一打席のチャンスの中で考えながらやっていれば

やはり良い結果は出る可能性も低いと思いますので。

まぁ、その辺の技術的な面で気持ちの整理が、努力はしたんですけど、

なかなかうまくいかなかった。


あとは、やっぱり自分の精神的な弱さだと思います。」


ーチームが変わって自信は?


「自分さえしっかりと技術と精神力をうまく整えれば、体調に関してはどこも悪いところは

ありませんし、全て落ち着かせて、あせらずスタートさえすればいい結果が出ると

自分では期待しています。」



ー打順は一番の印象が強いが自分ではどう考えているか?


「いや、特にありません。チームの方針に従うのが、選手の宿命ですから。

セカンドというポジション、そこだけは強い願望がありますけど、

監督の方針に従うのが選手の宿命だと思います。」


ー背番号8に対するこだわりは?


「いえ、ありません。それは、ジャイアンツ時代の話しですので、

今日からは、それは単なる昔話しです。」


ー今回の新しい挑戦を家族はどのように捉えているか?


「そうですね。僕が満足して野球をやってくれることが一番だということだったので、

非常に今喜んでます。今年、シーズン中もいろいろ相談しながら、思うように球団が

決まるといいねという話しはしていました。」


ー実際に決まってからはどのような話しを?


「ただただ喜んでました。


あのー、涙を流すくらいに喜んでました。はい。

実際にそこまで号泣はしてませんけど、非常に嬉しそうでした。」


ー大矢監督はセンターラインの強化を目標に掲げてますが、

石井選手との二遊間コンビが日本一になる自信は?


「もし、僕にセカンドをやらせてもらえるなら、日本一の二遊間目指してやりたいと

思いますし、いろんなことを石井さんから学ぶこともあります。また、お互いに助け合うことが

できれば、必ず日本一の二遊間と言われるようになると思いますし、石井さんのお眼鏡に叶う

よう、努力したいと思います。」



ここで、入団会見は終了したが、

帰り際にさらに、石井選手について、


「プロに入った頃、どうゆうバットにしたらいいかすごく迷ってたんだよね…。

そんな時に、石井さんからバットをもらって握ってみたら非常に感じが良かった。

こんないいバットがあるのかって感じ。それからはそれを参考にさせてもらった。」

一時変えたら、バチが当たったかのように成績が悪くなって。

それからは、頑なに変えないでいる。


これも運命だよね。その石井さんと一緒にやることになって。」


今回の移籍に関して仁志選手自身がどのように思っているか。


それは、会見場に入る前に見せた穏やかな笑顔。

そして、帰り際の晴れ晴れとした表情がすべてを物語っていた。








「8番は今日から昔話」



背番号は未定とのこと。


「8番に対するこだわりはない。それは巨人での話し。

今日からはもう昔話」


〔詳しい会見の模様は後ほどアップします〕

入団会見

本日(8日)、仁志選手の横浜ベイスターズ入団会見が行われる予定。

本日球団事務所へ

本日仁志選手は、球団事務所へ向かう予定です。


球団からは、横浜ベイスターズへのトレード移籍が発表される模様。

巨人軍今後の予定


11月2日。東京ドームにて、『イオン日米野球2006』 MLB選抜対読売巨人軍。


そして、11月4日~11月20日まで、宮崎にて秋季キャンプ。



本日、宮崎行き、東京ドーム行きと、それぞれ運送用トラックに荷物の

積込み作業が行われた。


各自、練習開始前に荷物をまとめスーツケースを所定の場所に。


しかし、日米野球、秋季キャンプ共に不参加の仁志選手は、

荷物は持たずにそのままグラウンドへ直行。




30日G球場。


1、2軍合同練習が行われたこの日。

球場入りするとすぐに私服のままTVインタビューに応じる。


そして、ユニフォームへ着替え、全体でのウォーミングアップに参加。


その後は別メニューでランニング、ティー打撃などで汗を流した。


明日(31日)は、全体練習休養日。


今後も、残留組とG球場にて練習を続ける予定。







24日G球場・雨


本日は、悪天候の為、室内練習場にてダッシュを繰り返す。


11時からは、1軍全体練習が行われる為、入れ替わる形で

ウエートトレーニング場に向かった。


そして、仕上げは1軍練習が終了した後の室内練習場でティー打撃。

ここでは、新調した黒と茶色のツートンカラーのバットを使用。

感触を確かめるようにボールを叩いた。



そして、この日は故障箇所の右手人さし指からテーピングも消えていた。


「うん。だいぶ良くなってる。」


骨の詳しい状態については、月末の再検査までわからないが、

順調に回復に向かっている様子。


帰り際には、待ち受けていたファンのリクエストに応え全員にサイン。


明日もG球場にて練習を行う予定。





17日G球場・秋



17日。

怪我をして以来初となるティー打撃を行った。


ゆっくりとしたペースでおよそ10分。


「もともとバッティングは出来たんだけどね。

(医者には)やらないに越したことはないって言われてるけど。

痛みもほとんどないし。」


現在、痛めた右手人さし指にはテーピングのみ。



「歳をとるほど、感覚って忘れないものだね。

若いときの方が、キャンプで1月にキャッチボールとか始めると

あれ、投げ方どうだったっけ?みたいに忘れてる時とかあったけど(笑)


今回はすんなり入っていけた。


良い感じて力が抜けて。若いとなんでもガチガチに力入っちゃうけどね。」


本日は、グラウンドにてランニングを中心としたメニューの後、

室内に移動してティー打撃。

そして、毎日走りこみしてるから足が張ってるということで、

最後にマッサージ治療を受け、G球場をあとにした。










12日・G球場

秋晴れのG球場。


長袖アンダーシャツを着た仁志選手は、

本日もランニングメニューを中心に汗を流した。


入れ替えで、グラウンドでは1軍の全体練習。


ランニングを終え、室内練習場への移動中、

グラウンドへ降りる、上原、尚成、清水らと

すれ違いざまに笑顔で挨拶を交わす。


現時点での予定では、引き続きG球場にて練習を行う予定。



午後、練習を終えた仁志選手は、

ホイールまで磨かれた、ピカピカの愛車で球場を後にした。







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