昨日は、ボクは朝のうちチッコとプーを済ませることができたものの、その後の悪天候で、丸一日トイレを我慢してしまった。
昨夜も飼い主がカッパを着て傘を2つさしてまで外に出してくれたけど、ボクはありがた迷惑なんだ。
とうとうしなかった。
今朝は、まだときおり風が強まるものの、雨は小降りで、なんとかトイレができてホッとしているところだ。
これから、雨は止んでくるだろう。
庭の花や低い木々からしたたり落ちるしずくは見えなくなり、ボクのいる小屋の上の屋根に、高い木から落ちる雨音が間遠くなってきた。
裏庭続きのお隣の畑、伸びすぎた菜の花がしおれ気味の姿勢だ。
飼い主の姿を認めた婆様も、わざとしおれ気味に弱々しい様子に転ずる。
「どうせしおれるなら、もっと雨風に当たってからにすればいいのだ。」
飼い主、もしその言葉を実際に聞かせたら、雨風どころかスーパーハリケーンです。
下界の方角の空は、既に白に近い灰色。
このあたりの空が彩度を増すのは、もう少し後だろうけれども。
ところで
雨後の筍
とはよく言ったものだ。
暖かい雨のあと、タケノコはぐんと伸びる。
これらは食べるものではなく、来年のために目印や「タネ」として取っておくものだ。
食べるために夫が掘ったタケノコを、飼い主はずいぶん適当に皮をむき…じゃないな、ググッと割って中身を取り出し…気に入らないところは贅沢にポイポイ捨てて。
「本当は、昨日掘るのが理想だったが。
穂先ばかりで柔らかいものを。
ちょっと伸びすぎただけで、穂先があるとは言えない。
まあ仕方ない。」
タケノコは、【出たところが勝負】で、早めに処理しなければならない。
今日は、たっぷりひと釜分。
先ほど婆様のわざとらしさに、この釜のように煮えたぎっていた飼い主の頭は、今日は婆様はデイサービスに行くと思うと、見る間に冷却された。
タケノコの釜からは、米ぬかの香ばしい匂いがたつ。
その間、飼い主は竹藪の片隅からヤマブキを切ったり。
まあ何かとやっている。
昼には飼い主が父のところに行くだろうから、逃さずに車に乗るつもりだ。