「湾岸戦争の時もそうだったが…。

世界で、現に起きている戦争をテレビ中継で見ているのは、おかしなものだ。

なんだか、こちらが、能天気な平和的生活をしているのを思い知らされる。

といって、どうしようもないのだが…。」




ウクライナですか。

確かにそうですけど、メディアのおかげで、ウクライナの現状を知り、人々の痛みを伝えてもらうことができます。

何も知らずにいることの方が問題です。

今、我々はできることがなくても、現実を注視し、目を背けないことが大切です。




「ワイドショーでは、戦争ですら口賢しく取り上げられる。

一大事には違いないのだが。




ああ…膝や股関節だけでなく、心も痛い。




そういう痛みから湧き出る短歌は、その源をたどりたくないものだ。」










飼い主、いつもの即興の短歌をいくつか吐き出す。





欧州に
戦火のあがる
さま映す
テレビに向かい
十字をきりぬ




人の手で
瓦礫と化した
小ロシア
小麦の畑に
春、春、遠し 




泣くわけが
戦争という
悲しさよ
子の涙とて
届かぬままに




遠き国の
爆撃見ては
現し世か
現し身おくを
信じたくなし



攻められて
冬は終わらぬ
ウクライナ
兵士の靴が
踏みゆくものよ

 


最後にボクも。



先日、テレビで見た犬はどうなったかと、ずっと忘れられない。
一歩も、踏み出せなかったんじゃないかな。
あの、ガラスの破片だらけで。
或いは、無造作に撃たれて。




人の世に
いまだ戦争
あるという
われ犬なれど
仲間を思う






人よ、人
始めたのなら
人の手で
止めよ戦争
人人のため