さて、ずいぶん久しぶりの更新となってしまいました。
9月に職場の異動があった後、それなりに新しい仕事に慣れてきた先月の末のこと。
仕事中に事務所に呼ばれ、何とリストラ宣告を受けてしまいました・・・・・(呆然)
皆様ご存じのとおり、世界規模の大不況のさ中、製造業界は青息吐息の状況。
定年間近の社員を切り、契約社員を切り、そしてとうとう私のようなこれといった資格の無いパートまで切る現実となっているのです。
会社都合の退職は、3ヶ月間失業保険がもらえるそうなのですが、元々薄給なので頂ける額なんぞたかが知れています。
娘2人を扶養している以上、無職でいるわけにはいきません!
リストラ宣告されたその日の帰路から、転職活動再開。
幸い、今より時給がよく、社保健等完備の比較的近辺の会社に内定を頂きました。
そんなこんなでバタバタしていたため、今年はクリスマスツリーも飾らず、毎年恒例の妹一家とのパーティも中止、という体たらくですが、せめて長女の演劇活動だけはしっかり見守らないと!ということで、先日、行ってまいりました。(当日記事も書けないほど疲れ果ててました・涙)
演劇部の顧問と長女の担任の先生方が懇意にしていらっしゃるという、市内でもかなり歴史の深い教会が上演の舞台。
最近改築されたとかで、まだ瑞々しい樹の香漂う礼拝堂は、高い天井の天窓から日の光を取り入れ、シンプルでいてさり気ない斬新さが光る造り。
(紹介の小冊子を読んでてビックリ!何と我が家のご近所さんの工務店の仕事でした)
一昨年と同様、高い舞台ではなく目の前の同じ高さの床の上で演じられる降誕劇。
今年の4月に入部したばかりの1年生たちは、「コロス」 として粛々と神の恵みと叡智を謳い、
羊飼いたち、彼らを導く精霊、神の御子を宿すマリア(プロテスタントなので”聖母”ではありません)、
彼女を戸惑いながらも真摯に支える夫ヨセフが、物語を紡いでゆきます。
そして今年、長女が演じたのが
「使徒ピリポ(フィリポ) 」
福音書を著した、マルコさんやマタイさんやヨハネさんのような知名度は無く、はっきり言って「地味」(ごめんねピリポさん)な方ですが、エチオピアの女王に仕える宦官に洗礼を授けています。
キリストの死後、布教の為、諸外国に散った使徒たちの中でも、女王の側近というVIPに限りなく近い異邦人を改宗させた事は、かなりの偉業です。
伝説では、女王の乗った馬車を道端でヒッチハイクし、車内でキリストの教えを説いて先例に導いています。
こうして書くと、なんじゃそれ!?と思われるかもしれませんが、実際そう伝えられているんですよ(笑)
(もちろんそれは”大いなる神の意志”が働きかけたことですが、ピリポさん、さぞ乗り心地良かったろーなー、と思ったワタクシ)
親の欲目ではありますが、声もよく出て、堂々とした演技でした。
本番の直前、蒼ざめた顔を引きつらせていた娘でしたが、本番ではしっかりピリポさんに魂を吹き込んでくれました。
帰り道、一緒に観劇した次女と3人で、色々なお喋りをしながらゆっくりと歩きました。
リストラも、転職活動も、内定も、目の前に突きつけられた運命をただ懸命に自分なりに受け入れて進んだ結果でした。
この先、自分がどうなるのかは、まったく分かりません。
正直、不安でもありますが、きっと新しい世界でまた新しい出会いがあるのだということは確信しています。
ぶきっちょでどんくさい母さんですが、娘たちの応援を背に受けて、まだまだ、頑張りますよ。
それでは皆様、よいクリスマスをお迎えくださいね!