数日がたち、あれから●からのメールは来なくなった。


●に★から電話をさせると言った手前もあるが、

★自身でケリをつけて欲しかったので、★に電話をする様に言った。


とはいえ、公衆電話からだから、★が本当に電話をしたかどうかは

わからないが。



★の話によると、電話をかけたら

●「あの女は誰?」

★「・・・結婚する人」

と言ったら電話を切られた。

もう一度かけても電話に出なかったそうだ。



電話をかけた後、★はメールアドレスを消去した。

正確に言うと、アカウントだけ残してメールアドレスだけ変更した。


ひょっとして新しいアドレスで何かよからぬ事を企むつもりじゃ?!

と、疑ってしまったのだが、あっさりとパスワードを教えてくれたので

ウソはないのだろう。


そして、新年明けて1月1日、私達は婚姻届を出した。


結婚記念日を二人とも絶対に忘れる自信があったので(笑)

入籍日を絶対忘れない日にして、その日を結婚記念日にしようと話していた。


式は招待客の都合もあるので2月になったが、

毎年新年を迎えるたびに結婚生活が長くなった事を実感するのも

いいかも知れない。


何年かして、また年末や新年を迎えた時に

この事が笑い話に出来たらいいな。


電話を切って、色々考えた。



私はどうしたいのだろう?



今まで色々な事が多すぎて、自分の気持ちよりもどうしたら解決するかばかり

考えていた事に気がついた。



●と♪と縁が切れて、今は特に浮気とかはないと思う。


でも、この先信じてやっていけるのだろうか?


欠点も多いが★に良い所はたくさんある。

ずっと一緒にいたから情なんだろうな。


でも、結婚式の招待状ももう出しちゃったし・・・。

今更無かった事に出来るのか?


色々考えたが、結局、★の事が好きなんだと思った。


いや、情に流されているだけなのかも知れない。


でも、今★が未来に向けて頑張っているのは事実だし、

★の中でも葛藤があったのだと思う。


今からが本当のスタートなんだろうな。



しばらくしてから、★から電話があった。

仕事中だろむかっと思ったが、仕事の状況を聞いて、

電話が出来る状態なのがわかって少し安心した。


それから色々話をした。

これからの事、どうして行きたいか、何をやりたいか。




この先、いつ奴の浮気虫が動き出すかわからない。

私にしても★にしても、人間いつココロが移るかわからないから、

この先、恋をする事もあるかも知れない。

私以上に大事に、好きと思う人に出会うかも知れない。

それはそれでしかたないと思う。


でも、そんな人が出来た時に、不倫や浮気という関係ではなく、

私と別れてからその人と付き合って欲しいと思っている。


二股や浮気は相手の子がかわいそうだと言ったら偽善的かもしれないが、

その子が本気で思っている分、その子はとても苦しむと思う。


ボロが出やすい★の事だから、絶対私にバレるだろう。

そして私もまた苦しむ。


そうならない様、自分を磨いて、

そうなった時に、後悔しない様に精一杯頑張ってみよう。


もう少しだけ、こいつの人生に付き合ってみるか。


その日、★はイベント会場での仕事だった。


会場へ着く間、歩きながら電話をかけて来た。


そして、●とのメールの事を話し出した。


駅から会場まで15分くらい。

おいおい、そんな短時間で済む話じゃないだろう!!


しかも、仕事前で、精神的にダメージ受けたら仕事に支障が出るだろ!


歩きながら話して、内容をお客さんが聞いてたらどうすんのさ!


話しながら、私の方が気が気じゃなく、

帰ってから話そうと言っても、大丈夫だからと取り合ってくれない。


仕方ないから、話を聞く事にした。


☆「で、どういう事なわけ?」


★「ごめん。言い出せなくて・・・。」


☆「言い出せないって言ったって、いい年した大人がちゃんと別れもせずに

  他の人と付き合うのってどうよ?」


★「怖かったんだよ。前に別れを切り出したら包丁を持って来て

  自分の喉下にあてて、死んでやるー!って言われて。

  だから連絡しない様にして時間をあけようと思って。」


(んー。納得・・・。

電話で話しただけでも、かなりキツかったから、

実際に対面して話せばそうなるわな。)


★「だから、俺なりに別れる方法というか、模索していて・・・」


☆「それはわかるよ。電話で話しただけでもずいぶんすごかったから」


★「え?!電話したの?」


☆「そうだよ。メールにも書いたでしょ?読んでなかったの?」


★「あ、いや。読んだけど、じっくり読んでなかったから。

  じゃぁ、たぶんわかったと思うけど、精神的に少し弱い子なんだよ。

  だから、はっきり言えなくて・・・。」



いつもの★は言い訳大魔王と言うか、自分に都合の良い様に話をすりかえるのが

得意なんだけど、さすがに観念したのか、この日に限っては

素直に自分の非を認めていた。



☆「で、式の2ヶ月前に来てもまだ切れてないってどういう事?

  11月に電話かけたよね?」


★「それは本当にゴメン。でも俺から連絡していないし、

  11月に電話したのも●が学校で気になる男性がいるって 

  メールに書いてあったから、その男性と付き合う事を勧め様と思って。」


確かに、11月頃のメールにはそんな風な事が書いてあった。

でも、私から見たら★にヤキモチ焼かせたいが為に書いた事だと思っていた。



☆「で、結局どうしたいの?」


★「俺は☆と結婚したいから実家の事とか嫌だけど動いて来たし、

  ●とは別れるというか、もう気持ちも全くないから連絡していなかったから、

  ☆と結婚したい気持ちは変わらないよ。

  ☆こそどうしたいの?」


ちょうど、会場に着いたので、電話を切った。

その場で答えは出せなかった。

★は夜行バスで帰って来るので、朝に帰って来てそのまま仕事に行く予定だった。

8:00頃★が帰宅し、不在中に起こった事、
義母の事や旅行中の事、Aさんの事を少し話してから、
私は台所で朝食の用意をしていた。


すると、突然★が

「☆~~!!!!」
と怒鳴る様な大声で私を呼んだ。
何事かと思ったが、すぐに★が

「生ごみ捨てた?」

と尻すぼみの声で聞いて来た。


★は余程の事がない限り、大声だったり、怒鳴ったりと言う事はない。
あんな風に私の名前を読んだのも初めてじゃないだろうか?


一瞬、何が何だかわからなかったが、「あ、メール見たんだ」と納得した。


そう考えたら、おかしくておかしくて笑いを堪えるのが大変だった。

消え入りそうな「生ごみ捨てた?」の声ったら(笑)

普段、ごみなんて気にもしないのに(笑)



朝食を食べ、★はすぐに仕事へ向かった。

色々話そうかと思ったが、時間がなかった。

★に言い訳を考える時間を与えたくはないが、
遅刻出来ない仕事だったから仕方ない。
普段通りに接して、★を送り出した。

Aさんと話して私の気持ちはとても軽くなっていた。


★と結婚しても、別れても、私が私である事は何も変わらないし。


●へ私から電話した事が良かったのか、間違いだったのかは

未だに答えが出ないけど。




★が帰って来る前に、★の隠しアドレスへメールをした。




★へ
勝手にメールを見た事は本当にごめんなさい。
勝手に電話した事もごめんなさい。
ただね、結婚式2ヶ月前にこれはないでしょ?

言いたい事は腐る程ございますが、まずご説明をお聞きしましょうか?
☆より




言いたい事を全部メールに書いておこうかと思ったが、
私がどこまで知っているかわからない方が言い訳しづらいかと思って
詳しい事には何も触れなかった。



そして、2chで見たクマのAAを貼り付けた。





ねぇねぇ、バカやっちゃってるけど          ねぇねぇ、両方失っちゃう
今どんな気持ち?                        ってどんな気持ち?


        ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,   ハッ  / ⌒  ⌒ 丶|
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:ハッ (●)  (●) 丶
       |     ( _●_) ミ    :/       :::::i:.   ミ (_●_ )    |
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|    、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /       /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\    丶
      /      /    ̄   :|::|    ::::| :::i ゜。     ̄♪   \    丶
     /     /    ♪    :|::|    ::::| :::|:            \   丶
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)
      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン




★を責めるよりも馬鹿にしてやりたかった。
ざまぁ~みろと笑ってやりたかった。


★も私も2chを見るので、馬鹿にされているのは十分伝わるだろう。


こんなメールに不謹慎かも知れないが、
粛々と責めても、きっと何も変わらないだろうと思った。

だったら、目いっぱいバカにしてやろうにひひ


Aさんの事務所で渡す物を渡したり、仕事の事を話してから食事へ行った。


Aさんはかな~りリッチなお方で、いつも私や★が行った事の無い様な

お高いお店に連れて行ってくれる。


その日も、有名なしゃぶしゃぶのお店に連れて行ってくれた。


ほとんどが仕事の話で、仕事の考え方や、これからの展開方法、

どうやって行きたいとか。

Aさんは40代で15歳くらい年上なのだが、私にない考え方を教えてくれる方で

心から尊敬している。



Aさんと仕事の事をたくさん話している内に、

さっきまでのウジウジしたココロが消えていった。



私やAさんには世界に進出したいという夢がある。

いやいや、まだ夢だけどね。


でも、そんな夢を話している内に、さっきまでの自分が小さく見えた。


世界や地球規模で考えたら、浮気の一つや二つくらい

小さい事なんだなぁと思えた。


世界中の色々なところで、色々な悩みがあって、

例え今日私が死んでも、地球は変わらず回り続けているし。


自分が生きている限られた時間内に、夢を実現させたいと思ったら、

こんな小さい事で立ち止まっていられない気がした。



それと、おいしい料理を食べたのもある(笑)

むちゃくちゃゲンキンなんです、私。


とりあえずおいしい物食べさせとけば機嫌が直る(笑)



Aさんも結婚式にお呼びしているので、結婚式の事や大阪に行っている事は

少し話したが、★の浮気の事は何も言わなかった。


ただ、式の事など多少否定的に話していたので、マリッジブルーだと思ったのか、

Aさんが自分の結婚の事、離婚の事、別れた子供の事を話して下さった。


私も★も、他の仕事関係の人も、Aさんが独身だと思っていたので、

本当にビックリした。


敏感な方だから、いつもと違う私の態度を察したのかも知れない。


でも何も聞かず、自分の事を話してくれた。
そんなAさんの気遣いが嬉しかった。


★と結婚して、子供が生まれて主婦になっていても、万が一離婚していても、

15年後、Aさんと同じ年になった時に、あの人を超えられたらいいなと思った。

人間的に大きい人になっていたいなと思った。



あの日、生まれて初めて食べたエスカルゴは一生忘れないだろう。

あけましておめでとうございます。

新年明けてもう10日以上たってしまってアレですが。

実家に帰ったり、忙しかったりでなかなか更新できませんでした。

あれから色々あり、無事に(?)入籍致しました。

今は結婚式に向けて、色々準備に追われております。

去年は色々ありすぎて落ち着く事がなかったですが、

今年は穏やかな良い年になったらいいな。

さて、昨年の続きです。

●との電話をきり、私は予想以上にショックを受けて凹んでいた。

イタイメールを送っているとはいえ、●は★に騙されていただけで、

●自身が悪いわけではない。

そんな彼女を傷つけてしまった罪悪感につぶれてしまいそうだった。


電話中、私は結構冷静だったし、●を傷つけない様に言葉を選んでいたが、

電話をする事自体が傷つける行為だったのだから、もっと違う方法があった

のではないかと悔やんだ。

★に今後繰り返さない様に痛い目を見て、学んで欲しいと思っていたけど、

私のしている事は、間違いだったんじゃないかと、凹みまくった。




それと、私自身、罵詈雑言を浴びせられる事になれていない。

いや、なれている人なんて極わずかだろうけど。

私は普段、性格は悪いが、どちらかというと平和主義で、

人と派手に言い争いをする事はほとんどなく、

話し合いをしても、むき出しの感情を他人にぶつける事がない。

あんな風に感情だけを相手にぶつけて、罵られるのが

初めてだったから、余計に驚いたのだと思う。




しばらくしてから、★から、23日の朝に東京に着くと電話があった。

本当は今すぐに★に会いたかった。

普段は、全くもってさみしがりではないので、★が仕事で何日も家を

空けても寂しいと思うことはほとんどないのだが、

この時は心から★に会いたいと思った。

それ程、●との電話が衝撃的だったのだと思う。

とはいえ、★の予定を考えると、最短でも帰宅が23日になるのは

仕方ない事だし、どうし様もない事だった。

一人でウジウジしていたら、丁度仕事関係のAさんから連絡があり、

★と私を食事に誘ってくれた。

私自身がフリーで仕事をしているし、業種が全く違うので、

「上司」というとちょっと違うけど、★と私の両方を知っており、

大変お世話になっている方だ。


仕事の件で渡す物もあったので、★に電話でその旨を伝えてから

その人の事務所へ向かった。

公衆電話で●の番号をダイヤルする。


コール音の後、●が出た!!!


●「もしもし」


☆「もしもし、☆と申しますが、●さんでいらっしゃいますか?」


●「はい」


☆「★さんの事でご連絡させ・・・・」



ガバっという感じで●が食いついて来た。



●「どういう事ですか」


☆「あの、私、今★さんと一緒に住んでいる者なのですが・・・」


●「言ってる意味がわからないんですけど」


●「私、結婚する予定なんですけど」


●「殺してやる」




いや、もうね、この後泥沼。

●にとってものすごくショックだったのはわかるし、

まだ若い子だし、そりゃショックだよ。


●が悪いわけではないのだから、●の悪口というか、

●の批判はしたくないのだけど、

なにしろ会話が成り立たないから、なだめ様もない。


とにかく★と直接話させろ言うので、★は今実家に帰っているから

明後日以降にならないと電話出来ない事を伝え電話を切った。


いや、ホント会ってたら刺されていたよ。

間違いなく。

20日に★は大阪へ向かった。


★が家を出てから、例の●メールを転送し、消去した。


下手に言い逃れをされても腹が立つし、

★の都合の良い様に削除されてもムカつく。


全部で1700通程あるメール・・・。

一つ一つ転送なんて、気が遠くなる。


YAHOOのメールなので、Outlookで受信する設定にすると

受信トレイにあるメールが全部Outlookに転送される。


受信の設定さえ済めば後は楽だった。



翌日、★から実家の件が片付いたと電話があった。


時は満ちた。

私は●へ電話をする事にした。


これはギリギリまで悩んだ。
悪いのは★であって、いたずらに●を傷つけるのはどうかという事が一番気がかりだった。

★が傷つくのはかまわない。
っというかむしろ大いに傷ついてくれ。
自業自得だ!
二度とやりたくないと思う程、落ち込んで反省しろ!

とりあえず、紙に伝える事、★がついているウソの事等を書き出して、
●がショックを受けそうな事、言う事と言わない事を整理した。

どこから電話するか悩んだが、公衆電話からかける事にした。

もし、話が通じる人だったり、連絡が必要と思った時には
携帯の番号を伝えよう。

よし、いざ出陣!!

私自身、まだ身近で亡くなった人がいない。

祖父母は亡くなっているが、同居していなかったので

そこまで寂しく思えなかった。


自分自身、交通事故で死にかけた事があるからか、

死に対して、私自身の感覚がおかしいというか、

冷め過ぎているのだと言う事は自覚している。



♪と父の関係はどうだったのか知らないけど、

目の前で人が亡くなったら相当のショックだと思う。


でも、だからと言って浮気していいって事ではないと思う。


私がよくお邪魔させて頂いているブログの方もお父様を亡くされているけど、

一生懸命に生きていて、見ていて頑張れと応援したくなってしまう

堂々とした生き方をしている方もいる。


♪は☆とは体の関係はなかった(と思う)としても、

他にもチャットで出会った人と不倫していた。


こちらは、実際に体の関係もあった様で、
2年前に会いに行った事とかを伺った事があった。

今も続いているかは知らないけど。


どんなに大切な人が死んでしまいショックを受けたとしても、

今生きているご主人や子供を巻き込む不倫が正しい事とは私には思えない。



そういえば、電話で「上の子が・・・」と言っていたので、

ひょっとしたら2年の間に子供が生まれたのかもしれない。


新しい命が生まれて、♪の気持ちや考え方が変わったのかも知れない。



まぁ、もう連絡しないとの事だから、今更色々考えても仕方ないのだけどね。


♪には♪の人生があるのだから、私がどうこう思うのは間違いかも知れないけど、

どうかこの先はご主人や子供を大切にして幸せになって欲しいと思う。