昨年11月に、知人の紹介で近隣の日の出町の竹林に行って来ました。
我家の周りにも竹はあるのですが、生憎カゴ編みには向かない孟宗竹ばかりです。
この竹林には破竹があるとのことで、地主の方のご了解を得て切らせてもらえることになりました。
日頃肉体労働から遠ざかってる私は、旦那さんが切ってくれた竹を運ぶだけでもうヘロヘロ…。
露天風呂の浴槽で洗って、まずは日陰で乾燥。
日当りの良すぎる我家では、家の北側のここだけが唯一日の当たらない場所です。
半分は青物細工としてそのまま使う事にしました。
もう半分はガスの火で炙って油抜きをし、日向でしばらく干します。
上手く出来ると奇麗な白竹(晒し竹)になるのですが、どうやら上手くは行ってない模様…。
かなりムラになってしまいました。
*竹は表面に自然のワックス成分が残っているため、油抜きの作業をしないと水分が蒸発出来ず腐って来てしまうみたいです。
2週間程干してるうちに一部割れて来てしまったので、取り敢えずまあまあ白くなって来た分を室内に取り込みました。
奇麗に出来上がった晒し竹は何年も保存が効くらしいですが、さてこの竹はどうなることやら…。
まだ干してある竹も、様子を見て取り込みたいと思います。
残り半分の青いままの竹は、近いうちに磨きという作業をして青いままでヒゴにしてみます。
青いままの竹は、カビないように梅雨に入らないうちにヒゴにしてしまいたいです。
奇麗なクリーム色になった晒し竹は、年月が経っても色に変わりがないらしいです。
青いままで編んだ青物細工は、年月が経てば渋い茶色に変化するそうです。
まぁ今年作る物は初めての作業なので、途中で虫食いになったりカビたりする可能性は大きいでしょうね。
何事も経験なので、失敗しながら上達を目指したいとおもいます!
そうこうしているうちに、今度はお隣さんから黒竹も戴きました。
まずはこれも日陰干しにして、いずれ油抜きをしようと思います。
そして先日は旦那さんが近くの山道を這ってた蔓を持ち帰ってくれました。
本当はランナーと言われる地を這っている真っすぐの蔓が細工しやすいんですが、結構蔓どおしで絡んでしまっていてくんずほぐれつ状態。
まっすぐの蔓は殆どありませんが、まぁそれはそれで味もあるということで、じ〜っくり時間をかけて解いてみました。
フジだかアケビだか良く分からないんだけど、丈夫そうなものだけを丸めて干してあります。
これで日の出町の破竹・お隣さんがくれた黒竹(これも日の出町のもの)・裏の山道の蔓と揃いましたが、一昨日遂に待望の真竹を手に入れる事が出来ました!
我家の周りにあるのは孟宗竹で、ご近所に真竹はあるものの殆どが細くて節と節の間の短いものばかり。
戴いた破竹も黒竹も種類としては真竹の仲間らしいですが、どちらも余り太いものではありませんでした。
もう太くて節間の長い真竹は手に入らないのかなと諦めかけていた所、知人を通して切らせてもらえる所が見つかりました。
それも、山を降りたすぐ隣りの集落にあるお宅の竹林です。
長い間ず〜っと探していた竹が、こんなに近くにあったなんて!!
そして「どれでもどうぞ!」と気軽に承諾して下さった地主さんにも感謝感激です!
太い上に長〜〜い竹ですが、そのままだと車に乗せられないので短く切って運びました。
取り敢えず今年は、この長さで出来るカゴを作りたいと思います。
まずは陰干し。
暫く干したら油抜きの作業になります。
これも半分は晒し竹にして、残り半分は青いままでヒゴにしようと思います。
これでカゴ編みの材料が揃いました!
後は私のやる気次第です!
今はカゴ編みの為の竹の伐採の季節。
昨年秋からあちこちでカゴ編み教室が開かれていて、私も参加したくてたまらなくなります。
でも、今年は下手なりにイチから自分でやってみようと決心しました。
「竹細工はヒゴを作ったら半分以上出来てしまったような物」という話を初めて聞いた時は、「それは大袈裟だろ〜」と思ったけれど、今は「さもありなん」と思うようになりました。
一足飛びに早く編む作業に進みたいけれど、そこに辿り着くまでかなりの工程を経ねばなりません。
私もまだ竹ヒゴ作りまでも辿り着けない状態です。
それもそこまでの一つ一つの作業も上手く出来ていません。
でも地元や近隣の材料でカゴを編む事が出来るというのは、何ものにも代え難い喜びを感じます。
そして竹を提供して下さったそれぞれの皆様には、本当に深く感謝しています。