「気付く事は自分を築く」
そう教わりました。
良く言われるPDCAサイクルもまず問題点や改善点を見つけることが出来なければそのサイクルを回すことが出来ないし、世の中で起こる森羅万象全ての事には理由がある、なぜその場所になぜこのやり方で、どうしてこういう仕組みになっているのかより良い方法はないのかそう思考するのもまずは気付く事からはじまると思いました。
トヨタ自動車はなぜなぜ分析とかなぜなぜ5回とか言ってトラブルが起こったときになぜその事象が起こったのかなぜなぜと繰り返し世界的にも有名になったカイゼンにつなげていく
これもなぜなぜと繰り返し現状否定しながら究明していくことはすなわち気づきだと思います。
創業者が乳業メーカーとしてある程度の規模まで成長したころに盛んに同業者の会長が
うちの工場を見に来い見に来いとお誘いいただいたそうです。
創業者はあまり気乗りせずにいたのですがあまりにも熱心にお誘いいただくので工場見学に
伺った時に工場内を案内して頂き最後事務所に戻ろうとしていた時にコモ(布)を被せられた
機械があることに「気付き」これはなんですがと尋ねたところ担当者は「これは滅菌機です。これで乳製品などを殺菌すると牛乳などが腐らずに1か月もつようになるという機械です。メーカーがテストしてくれと持ってきたのですがうまく結果がでないので返す予定でここに置いてあるのです。」とおっしゃたのを聞き即座にうち(当社)に貸してもらえませんか?とお願いしてその機械を借り受けてきたそうです。
自社で研究し何度も試験を繰り返し完全に滅菌することに成功しロングライフ商品の開発をし1か月腐らない牛乳や生クリームの開発、そして今日ポーション型コーヒークリームの代名詞となったスジャータの開発につながり世界一の生産量と東洋一のロングライフ工場を有するようになれたのも工場見学の時に見落としてしまいがちなコモ(布)をかぶり端に追いやられてしまっていた1台の機械に気付いたことから始まります。
そうやって気付く事の大切さを教わりました。