2年ぶりにログインしてみました。

 

現在27歳、実家から遠く離れた都市にいます

 

兄弟もみんな上京していて

実家には母と父、そして実家からすぐ近くのところに

父方の祖父母が暮らしています

 

お爺ちゃんはもう85歳。

歩きはヨチヨチだけど毎日運動もしてボケもありません

 

一方で78歳のお婆ちゃん、

数年前から会うたびに何度も聞いた話をしてきて

しかもどれも随分と昔の話...

ボケてきてるなぁとは思っていました

 

でもここ1、2年で一気に加速して

認知症レベル?のボケになりました

(病院に連れて行きましたが認知症診断は出ませんでした)

 

何度も聞いた話をしては、話が終わった途端に

またその話を繰り返すのです

 

『〇〇ちゃん今どこにいるんだっけ?』

「私は東京だよ〜(何度も言っていますが)」

『あらそうね〜』

「私が東京、妹は大阪だよ」

『えぇ?!あんた今東京ね?』

 

と、例としてはこんな感じです

 

そんなお婆ちゃんは若い頃から犬猫をずっと飼っていて

犬2匹、猫3匹、と多頭飼い。

1匹が虹の橋を渡ったらまた同じ種のわんちゃんをお迎えする、

というのがお婆ちゃんでした。

 

だけどもう高齢だし、ということで

新たにお迎えしないまま2匹のわんちゃんが去ったのですが

それから数ヶ月ももたずに犬を飼いたいと言い

東京にいる長女の叔母さんがシェルティを連れて来ました

 

お婆ちゃんはさぞかし喜んでいて私も嬉しかったです

そのあと、もう1匹、シュナウザーをお迎えしました

 

だけどその後も

お婆ちゃんのボケはまた悪化しました

 

ご飯を食べるのもお風呂も嫌がり

ベッドに寝たっきりの日も多く

特に悪い日には大昔にあった出来事について

とっても激怒しながら、お爺ちゃんの悪口だったり

お爺ちゃんの親をボロクソに言ったり.......

 

とくかく大荒れで、周りは見えていません

 

そうこうしているうちに2匹はどんどん太っていきました

 

初めの方はちょっと丸いんじゃない?と笑えましたが

会うたびにパンパンになる姿.....

体重を測れば平均の約1.7倍

 

ちなみにお婆ちゃんはほとんど毎日

2匹の体重を測ってカレンダーに記録していました

記録だけは..........

 

ある日、父が買い物に行っていると

お婆ちゃんに遭遇したらしく

そっと見ていればまだ大量にある筈のドッグフードを

さらに3袋ほどカートに入れていたそうです

 

すかさず止めて帰ったようですが

そんなことが頻繁にあって

そのうちお爺ちゃんにお財布を取られました

(お金は持たさず、買い物行くなら一緒に。というルールです)

 

ドッグフードも1日に何度あげているのか不明で

母が週2ほど行って2匹のフードを届けるようになりました

小袋に1回分ずつ分けて、日付(朝・夜)を書いた紙を貼り

これならば大丈夫だろう、と。

 

実際にそれは成功し、何度もあげたり、あげ忘れることはなくなりました

だけど一向に体重は減らず、

どうしたものかと思っていました

 

その原因は、人間のご飯を与えていたことでした

 

お婆ちゃんは白ごはんやら何やら

自分の食べ残しなどをずっとあげていたようです

 

注意をしました

だめだよ、病気になっちゃうよ、と。

だけどお婆ちゃんは『あげてないよ』の一点張り

犬小屋を覗けばお茶碗と米粒.....

 

2匹はもうドッグフードを食べなくなり

そうしてシェルティがこの世を去りました

5歳でした

 

勿論この間病院には何度も連れて行ってはいますが

コレといった病気はなく、太りすぎだ。の一言です

(病院のせいだとは思っていません)

 

お婆ちゃんは言いました

『ウチに来た子たちはみーんな幸せよ』と。

私は辛かったです。

 

お婆ちゃんのボケは良くなることはなく

遠く離れている身の私と妹は

母にシュナを引き取ってはどうかと提案します

(実家ではすでに2匹を飼っています)

 

だけど"ハイOK"とはならず、

犬がいなくなったらお婆ちゃんの容態が悪化しそう、との意見も出ました

 

それはそうかもしれない、と思いました

 

お爺ちゃんは無口で1人どこそこ行くタイプ

犬猫はあまり好きではないようでお世話をしたり

自分から触れ合っている姿は見たことがありません

 

叔母さんは東京だし、

もう1人の娘は近いけど会いに来るのはお年玉貰う日だけ。

 

従兄弟も全く会いには来ないし

私たち兄弟も帰省できるのは年に3回くらい。

 

おまけに父と母は飲食の自営業で忙しく

たまに一緒に外食するくらいです

(これもここ2年くらいで始まったことですが)

 

寂しいと思います

昔はお友達を招いてお茶会だのなんだの

楽しそうに暮らしていましたが、そのお友達も高齢だからか、

はたまたお婆ちゃんがシャットダウンしてしまったのか、

今ではもう全く会っていないようです

 

誰とも会わず話さず出かけずだと

状態は悪化する一方だと思いました

その点、ワンちゃんが居てくれれば、と。

一緒に寝るし話し相手にもなってくれる

早朝の散歩だって行きます(犬の散歩はほぼ毎日行けていました)

 

私はそれ以上、引き取ったら?とは言えませんでした

 

そうして時が流れ、先日シュナが虹の橋を渡りました

この子もまた、5歳でした。

 

母がドッグフードを届けに行ったらグッタリしていて

ご飯も食べていないと言うので

すぐ病院に連れて行くと、糖尿病の診断を受けました

先生は『よく連れてきた。もう少し遅かったら危なかった』と。

 

その週末は検査入院して、週明けに帰ってくる予定でした

 

だけど週明けの月曜日、

病院からの電話は『今朝息を引き取った』でした。

 

迎えに行くと死後硬直がひどく、母曰く

夜のうちに死んじゃったんじゃないか、と。

 

連絡を受けた私はごめんねの気持ちで泣きじゃくりました

おそらく1番可愛がっていた母はひどく悲しみ

冷え切った亡き骸を抱いて泣いていました

 

大嫌いな病院で、狭いゲージの中で、

ひとりぼっちで死なせてしまったこと

ごめんねなんて言葉じゃ足りません

 

 

 

きっとまたお婆ちゃんは言います

『ウチに来た子たちはみーんな幸せよ』

私は怒りが芽生えるでしょう

だけど憎みきれないのです

お婆ちゃんだから。ボケてしまったのだから。

 

 

お婆ちゃんから2匹を引き離していたら?

どうなっていたでしょうか

2匹はきっと長生きできたかもしれません

いや、きっと長生きできたと思います

 

お婆ちゃんは?

 

わかりません

 

どうしたら良かったのでしょうか

 

わかりません

 

 

2匹とも本当に可愛くて

人間が大好きな子たちでした

そしてなにより、お婆ちゃんが大好きでした

 

 

だけど願うのです

 

もしも転生があるのなら

 

次はきっと

 

もっと良い家族と出逢って

 

もっと幸せに生きてほしい