人呼んで…。
ラ・マンチャのドン・キホーテ!
image
主演:二代目・松本白鸚
image

ミュージカル「ラ・マンチャの男」

⇒ ホームページ

 

キャスト 王冠1 10月27日 大千穐楽

 

セルバンテス

アロンソ・キハーナ

ドン・キホーテ

:松本白鸚

 

セルバンテスの従僕

(サンチョ)駒田一

 

アルドンザ:瀬奈じゅん

 

牢名主(旅館の主人)

:上條恒彦

 

宮川浩 松原凛子

荒井洸子 石鍋多加史

祖父江進 大塚雅夫 白木美貴子

 

鈴木良一 ICCOU

真田慶子 北川理恵

美濃良 山本真裕 小川善太郎

山本直輝 宮河愛一郎 照井裕隆

市川裕之 佐々木誠 斉藤義洋

下道純一 楢原じゅんや 宮川智之

北村圭吾 飯田一徳 堀部佑介

齋藤信吾 高木勇次朗 島田達矢

大塚紫文 高田実那

image

 

初演から50年間・単独主演

image

 

1300回公演達成の偉業

おめでとうございます。

⇒ 紹介記事

image

 

2019年公演感想

ラ・マンチャの男10/4初日

ラ・マンチャの男10/18

 

大千穐楽お疲れさまでした。

 

階段を上りゆくとき

劇場は大きな拍手に包まれた

 

「見果てぬ夢」

しっかり心に納めました

 

image

 

カーテンコールではキャストの皆さんが「見果てぬ夢」を披露してくださり

さらにその後

松本さんが舞台に一人佇み、少しお話されたあと、瞬時にドン・キホーテに切り替わり、そこから台詞と歌を。

 

英語で「見果てぬ夢」の場面を再現し熱唱してくれた。

50年前を彷彿とさせるような迫力

 

ラストに向かうくだりから

さらに高く突き抜けてゆく唄声

凄すぎた、最高の歌締め

 

”夢とは、夢を叶えようとする、

その人の心意気だ”

 

まさにそれを体現していた

 

image

 

「ラ・マンチャの男」という作品は難解のようで、とてもシンプルな作品だ

物語を見てどう捉えるか

見え方は見る人の数だけある

 

舞台上に存在する全て

その生き抜く姿を見続けるなかで、なにかが心にひっかかる

 

見て触れたものに感じ入り、自分自身を重ねてみたり、誰かに思いを馳せたり

とても面白くもあり、もしかしたら、つまらないと思うかもしれない

 

己の心が欲するままに。

 

舞台から放たれたもの、その時々の自分に見合った心意気を客席で受け取り、劇場を後にした後も くすぶり続けているような感覚だろうか

 

image

 

”人生自体がきちがいじみているとしたら

では一体、本当の狂気とは何か?

 

本当の狂気とは、

夢におぼれて現実を見ないのも狂気かもしれぬ。

現実のみを追って夢を持たないのも狂気かもしれぬ。

 

だが、

一番憎むべき狂気とは

あるがままの人生に、

ただ折り合いをつけてしまって、

あるべき姿のために戦わないことだ。”

 

この有名な言葉

いつも感銘をうけるのですが

 

その一方で

 

”現在の自分を愛さず

将来の自分を愛せ”

 

という言葉も印象的だった

 

しかし、この両方の言葉を結びつけるまでの整理がつかず、頭の中でグルグルと回っていたのですが

 

ドン・キホーテがアルドンザに対して

「勝ち負けではない」と語り

”見果てぬ夢”を授ける

 

この場面の雰囲気が印象に残り

見終わってから思いを巡らせるうちに

 

もしかして

 

あるべき姿で あれ!

と、説いているんじゃなくて

 

”あるべき姿のために戦う”こと

あるべき姿、こそ、将来の自分、であり

だから”将来の自分を愛せ”

 

ということなのかなぁと思った。

間違ってる??(;'∀')

 

でも、そう考えると楽にもなった

なんだかんだと、あるがままに折り合いをつけて生きてますから

胸にチクチクくる(;^_^A

 

しかし、自分の あるべき姿を掲げ

目指して生き続けることはまだできますからね

 

それは自分自身のなかのことであって

人との比較や、勝ち負けでもない

自分がどう生きるのか

 

あるべき姿ってなんだろう、、、

 

そんなことを今日は考えていた

 

こじつけた解釈かもしれないけどタラー

今の私が感じたこと

 

2015年に観た時よりも リアルに

”あるべき姿”とは?と、

ぐっと心に刺さった

 

image

 

松本白鸚さんが「見果てぬ夢」を歌い上げる姿を見ていると、彼は50年前に ここで初演を迎え、さらに海を渡り、アメリカのブロードウェイでも演じ、今もなお、ここで同じ歌を唄っている

 

ストイックに。

自分と向き合ってこられたのが分かる

 

もの凄い瞬間を目撃しているのだ

 

力強い歌声を劇場中に響かせる姿

今は今の「ラ・マンチャの男」を

 

そんな心意気を受けとめ

 

感動した。

 

image

 

2015年に大千穐楽を見た時、松本白鸚さんが『年末の第9やクリスマスキャロルのように、この「ラマンチャの男」の灯も劇場に ともり続けてほしい』という言葉を、ご挨拶の中をされていたことが印象的でしたが、今年は、50年の厚み・積み重ねてきた年月、共演者・スタッフへの言葉や、客席に向けた感謝の思いが深く温かく伝わってきました。

 

この先、

この作品は上演されるのだろうか

 

その時は誰が演じているのだろう

 

今は想像ができない

 

松本白鸚さんこそが

「ラ・マンチャの男」

そのものだった

 

ドン・キホーテは生き続ける

これからも。

 

初めて見た時、セルバンテスからドン・キホーテに変身していく姿がお見事で一気に惹き込まれていきました

この場面がとても好きでした

2015年稽古場映像

駒田一さんサンチョの存在感

旦那様との微笑ましい空気も好きだ

 

ロビーに展示してあったセット模型

image

物語の世界に吸い込まれていきそうな

重く暗い独特のムードを放っていた

 

1階席に漂う臨場感

2階席から見た奥行き

どちらにも良さがありました

 

特に2階席は床の照明が綺麗だった

ドン・キホーテが大魔王の化身だと思い込んでいた風車の影は音と相まって大きさを感じたし、じわじわ広がる暗がりに不穏な空気を察知して怖かったし、また、眩い光に包まれた時は夢を見いだし、希望の道筋に心打たれた

 

公演グッズは ほとんど売り切れびっくり

 

記念に公演プログラムを購入

瀬奈じゅんさんのインタビュー記事を読み、舞台で繰り広げられていた魂のこもった熱演に納得した。

 

苦しかったけど、素晴らしかったな

ああ、2019年公演は終わった~

どっと不思議な喪失感がタラー

 

あっそういえばマチネ後の時間

ラマンチャ色に染まる劇場だわと

綺麗だから好き~と気を取り直し

image

先日の このイメージで外にでたら

 

大千穐楽の日は↓↓↓

木陰がタイトルを覆っていた笑い泣き

image

この場で見た時は暗く感じてしまい

なんだか物寂しくて

image

ラマンチャとの別れを惜しんで

帝国劇場が泣いているみたいだ

 

なんて(◎_◎;)

アロンソ・キハーナみたいなことを思っていたアセアセ

image

道は極め難く 腕は疲れ果つとも

遠き星めざして 我は歩み続けん

 

”あるべき姿”とは?

ちゃんと考えてみますね

 

また観られる日が来ることを願う

 

感動を ありがとうございました。

 

ミュージカル「ラ・マンチャの男」

⇒ ホームページ